特許ウォッチ

公開番号2025094734
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-25
出願番号2023210458
出願日2023-12-13
発明の名称電池の製造方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01M 10/0585 20100101AFI20250618BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】本開示は、体積効率が良好な電池を得ることができる、電池の製造方法を提供することを主目的とする。
【解決手段】
本開示においては、電極体と、外装体と、蓋体と、を備える、電池の製造方法であって、上記電池の製造方法は、所定の上記外装体を準備する準備工程と、上記電極体を、上記外装体に挿入する挿入工程と、上記挿入工程の後に、所定の条件で、上記外装体をプレスするプレス工程と、上記プレス工程の前、または、上記プレス工程の後に、上記開口部に、上記蓋体を配置する蓋体配置工程と、を有する、電池の製造方法を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
電極体と、外装体と、蓋体と、を備える、電池の製造方法であって、
前記電池の製造方法は、
下記（ｉ）～（iii）を満たす前記外装体を準備する準備工程と、
（ｉ）前記外装体は、第１面と、前記第１面と対向する第２面と、前記第１面および前記第２面を結ぶ第３面と、前記第１面および前記第２面を結び、かつ、前記第３面に対向する第４面と、を有する、
（ii）前記外装体は、前記第１面、前記第２面、前記第３面および前記第４面により構成された内部空間と、前記内部空間の端部に位置する開口部と、を有する、
（iii）前記外装体は、前記外装体の端部における、前記第１面および前記第３面と垂直な断面において、前記第３面によって形成される辺の両端部のうち少なくとも一方に、湾曲形状を持つ角部を有し、かつ、前記第４面によって形成される辺の両端部のうち少なくとも一方に、湾曲形状を持つ角部を有する、
前記電極体を、前記開口部を介して、前記内部空間に挿入する挿入工程と、
前記挿入工程の後に、前記第３面および前記第４面の相対位置を固定した状態、または、前記第３面および前記第４面の少なくとも一方を前記電極体に向けてプレスした状態で、前記第１面および前記第２面の少なくとも一方を前記電極体に向けてプレスするプレス工程と、
前記プレス工程の前、または、前記プレス工程の後に、前記開口部に、前記蓋体を配置する蓋体配置工程と、
を有する、電池の製造方法。
続きを表示（約 400 文字）【請求項２】
前記外装体は、前記外装体の端部における、前記第１面および前記第３面と垂直な断面において、前記第３面によって形成される辺の両端部に、それぞれ、前記湾曲形状を持つ角部を有し、かつ、前記第４面によって形成される辺の両端部に、それぞれ、前記湾曲形状を持つ角部を有する、請求項１に記載の電池の製造方法。
【請求項３】
前記プレス工程の前において、前記４つの角部の曲げ半径は、それぞれ、０．５ｍｍ以上１．５ｍｍ以下であり、
前記プレス工程の後において、前記４つの角部の曲げ半径は、それぞれ、０．１ｍｍ以上０．５ｍｍ以下である、請求項２に記載の電池の製造方法。
【請求項４】
前記電極体は、固体電解質を含む、請求項１に記載の電池の製造方法。
【請求項５】
前記プレス工程の後に、前記蓋体配置工程が行われる、請求項１に記載の電池の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、電池の製造方法に関する。
続きを表示（約 1,900 文字）【背景技術】
【０００２】
二次電池等の電池において、通常、電極体は外装体の内部空間に収容されている。例えば、特許文献１には、正極板と負極板とをセパレータを介して巻回した扁平状の巻回電極体と、開口部を有し、上記巻回電極体を収納する角形外装体と、上記開口部を封口する封口板を有する角形二次電池が開示されている。さらに、特許文献１には、角形外装体が、底壁と、上記底壁から延び相互に対向する一対の第１側壁と、上記底壁から延び相互に対向する一対の第２側壁と、上記底壁に対向する開口部と、を有することが開示されている。
【０００３】
特許文献２には、嵌合工程および接合工程を有する、電池の製造方法が開示されており、接合工程において、一対の第１側壁を外装体の内部に向かって押圧しつつ、外装体と封口板とを接合することが開示されている。また、特許文献３には、リチウムプレドープを行うプレドープ工程と、セルを加圧しながら初回充電を行う充電工程と、を有する、リチウムイオン二次電池の製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０２２－１８０６５０号公報
特開２０２３－０６２７３２号公報
特開２０１６－１１０７７７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
特許文献１における角形外装体は、底壁、一対の第１側壁、一対の第２側壁および開口部を有する。このような外装体の内部空間に、開口部を介して、電極体を挿入する場合、開口部の寸法を、電極体の寸法よりも大きくする必要がある。これに伴い、外装体の内部空間の体積も、通常、電極体の体積よりも大きくなる。その結果、外装体の内部空間内に、余剰な隙間が生じるため、電池の体積効率が低下する。
【０００６】
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、体積効率が良好な電池を得ることができる、電池の製造方法を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
［１］
電極体と、外装体と、蓋体と、を備える、電池の製造方法であって、
上記電池の製造方法は、
下記（ｉ）～（iii）を満たす上記外装体を準備する準備工程と、
（ｉ）上記外装体は、第１面と、上記第１面と対向する第２面と、上記第１面および上記第２面を結ぶ第３面と、上記第１面および上記第２面を結び、かつ、上記第３面に対向する第４面と、を有する、
（ii）上記外装体は、上記第１面、上記第２面、上記第３面および上記第４面により構成された内部空間と、上記内部空間の端部に位置する開口部と、を有する、
（iii）上記外装体は、上記外装体の端部における、上記第１面および上記第３面と垂直な断面において、上記第３面によって形成される辺の両端部のうち少なくとも一方に、湾曲形状を持つ角部を有し、かつ、上記第４面によって形成される辺の両端部のうち少なくとも一方に、湾曲形状を持つ角部を有する、
上記電極体を、上記開口部を介して、上記内部空間に挿入する挿入工程と、
上記挿入工程の後に、上記第３面および上記第４面の相対位置を固定した状態、または、上記第３面および上記第４面の少なくとも一方を上記電極体に向けてプレスした状態で、上記第１面および上記第２面の少なくとも一方を上記電極体に向けてプレスするプレス工程と、
上記プレス工程の前、または、上記プレス工程の後に、上記開口部に、上記蓋体を配置する蓋体配置工程と、
を有する、電池の製造方法。
【０００８】
［２］
上記外装体は、上記外装体の端部における、上記第１面および上記第３面と垂直な断面において、上記第３面によって形成される辺の両端部に、それぞれ、上記湾曲形状を持つ角部を有し、かつ、上記第４面によって形成される辺の両端部に、それぞれ、上記湾曲形状を持つ角部を有する、［１］に記載の電池の製造方法。
【０００９】
［３］
上記プレス工程の前において、上記４つの角部の曲げ半径は、それぞれ、０．５ｍｍ以上１．５ｍｍ以下であり、
上記プレス工程の後において、上記４つの角部の曲げ半径は、それぞれ、０．１ｍｍ以上０．５ｍｍ以下である、［２］に記載の電池の製造方法。
【００１０】
［４］
上記電極体は、固体電解質を含む、［１］から［３］までのいずれかに記載の電池の製造方法。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許