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公開番号
2025095453
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-26
出願番号
2023211464
出願日
2023-12-14
発明の名称
線状体の張力の算定方法
出願人
神鋼鋼線工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
G01L
5/10 20200101AFI20250619BHJP(測定;試験)
要約
【課題】ダンパーのモデル化誤差の影響を受けない線状体の張力算定方法を提供する。
【解決手段】ケーブル120上の3点以上の点で振動を検出し、複数の振動モードでの前記3点以上の点でのモード形状計測値を得ること、張力のかかったケーブル120についての振動方程式とダンパー110が配置されていることの境界条件とに基づいて、前記3点以上の点でのモード形状理論値を導出すること、前記3点以上の点から任意の2点を少なくとも2組選択すること、選択された2点に対応するモード形状計測値の比を前記2組の各組において算出し、選択された任意の2点に対応するモード形状理論値の比を前記2組の各組において算出すること、各組において、モード形状計測値の比とモード形状理論値の比とが等しいという制約条件を用いて、ケーブルの張力を算定すること、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ダンパーが取り付けられた線状体の張力を算定する方法であって、
前記線状体上の任意の3点以上の点における振動を検出し、この検出された振動に基づいて、複数の振動モードでの前記3点以上の点でのモード形状計測値を得ることと、
張力のかかった線状体についての変位、前記張力及び曲げ剛性の関係を表す振動方程式と、前記ダンパーが前記線状体に配置されていることを表す境界条件とに基づいて、複数の振動モードでの前記線状体の前記3点でのモード形状理論値を導出することと、
前記3点以上の点から任意の2点を少なくとも2組選択することと、
選択された任意の2点に対応する前記複数の振動モードでのモード形状計測値の比を前記2組の各組において算出するとともに、選択された任意の2点に対応する前記複数の振動モードでのモード形状理論値の比を前記2組の各組において算出することと、
前記各組において、前記モード形状計測値の前記比と前記モード形状理論値の前記比とが等しいという制約条件を用いて、前記線状体の前記張力を算定することと、
を備えている
線状体の張力の算定方法。
続きを表示(約 200 文字)
【請求項2】
前記モード形状理論値を導出するときに、前記複数の振動モードでの前記3点以上の点での振幅を最大値が1になるように調整することによって前記モード形状理論値を導出し、
前記モード形状計測値を得るときに、前記複数の振動モードでの前記3点以上の点での振幅を最大値が1になるように調整することによって前記モード形状計測値を得る、
請求項1に記載の線状体の張力の算定方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、線状体の張力の算定方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、下記の特許文献1及び2に開示されているように、ダンパーが設置された線状体に生ずる張力を算定する方法が知られている。これらの文献に開示された張力算定方法では、ダンパーが設置されるとともに張力がかかった状態の梁のモデルに対して、以下の3つの条件を与えている。
(1)梁両端の境界条件(たわみ=0、曲げモーメント=0)
(2)ダンパー設置位置における梁の連続条件(たわみ、たわみ角、曲げモーメント)
(3)ダンパー設置位置における力の釣り合い条件
そして、この3条件から得られる合計8つの境界条件を用いて、梁の固有振動数から張力等を推定するための制約式を導出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-165953号公報
特開2023-12874号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1及び2では、ダンパーの設置位置における境界条件を考慮に入れることにより、ダンパーが設置された線状体においても、線状体に生ずる張力を算定できるようになっている。しかし、(3)の釣り合い条件として、ダンパーの複素剛性モデルが用いられているため、このモデルが実際のダンパーの特性を正確に反映したものでない場合に、その影響が張力算定結果に表れてしまうという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、前記従来技術を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ダンパーのモデル化誤差の影響を受けない線状体の張力算定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的を達成するため、本発明に係る線状体の張力の算定方法は、ダンパーが取り付けられた線状体の張力を算定する方法であって、前記線状体上の任意の3点以上の点における振動を検出し、この検出された振動に基づいて、複数の振動モードでの前記3点以上の点でのモード形状計測値を得ることと、張力のかかった線状体についての変位、前記張力及び曲げ剛性の関係を表す振動方程式と、前記ダンパーが前記線状体に配置されていることを表す境界条件とに基づいて、複数の振動モードでの前記線状体の前記3点以上の点でのモード形状理論値を導出することと、前記3点以上の点から任意の2点を少なくとも2組選択することと、選択された任意の2点に対応する前記複数の振動モードでのモード形状計測値の比を前記2組の各組において算出するとともに、選択された任意の2点に対応する前記複数の振動モードでのモード形状理論値の比を前記2組の各組において算出することと、前記各組において、前記モード形状計測値の前記比と前記モード形状理論値の前記比とが等しいという制約条件を用いて、前記線状体の前記張力を算定することと、を備えている。
【0007】
本発明に係る張力算定方法では、線状体上の任意の3点以上の点における振動を検出し、各点における振動波形から、任意の3点以上の点におけるモード形状計測値を取得し、また、任意の3点以上の点におけるモード形状理論値を導出する。そして、3点以上の点から任意の2点を少なくとも2組選択して、各組において、複数モード次数それぞれにおいてモード形状計測値の比とモード形状理論値の比とが等しいという制約条件を適用する。したがって、少なくとも2つの制約条件が得られるため、線状体についての振動方程式に基づく複素固有振動数に由来する線状体の減衰係数が未知数として含まれていたとしても、未知数の推定が可能となる。しかも、選択された任意の2点に対応するモード形状理論値の比を算出するため、振動方程式から得られるモード関数の一般解に積分定数が含まれるとしても、その影響を受けないようにできる。しかも、振動方程式に基づく複素固有振動数の影響も排除できる。このため、ダンパーをモデル化してその特性値を制約条件とする、という必要がないため、ダンパーのモデル化誤差の影響を受けることなく、線状体の張力を算定することができる。
【0008】
前記算定方法において、前記モード形状理論値を導出するときに、前記複数の振動モードでの前記3点以上の点での振幅を最大値が1になるように調整することによって前記モード形状理論値を導出し、前記モード形状計測値を得るときに、前記複数の振動モードでの前記3点以上の点での振幅を最大値が1になるように調整することによって前記モード形状計測値を得てもよい。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように、本発明によれば、ダンパーのモデル化誤差の影響を受けることなく、線状体の張力を算定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態にかかるケーブルの張力の測定に用いられる測定装置の概略図である。
ケーブルを両端が支持され張力のかかった一次元梁としたモデルを示す図である。
ダンパーが設置されたケーブルに対して設定される座標軸の向きを説明するための図である。
ケーブルの張力の算定を行う方法を説明するための図である。
高減衰ゴムダンパーが設置されたケーブルについての数値実験による算定張力を設定張力に対する比で示す図である。
粘性せん断ダンパーが設置されたケーブルについての数値実験による算定張力を設定張力に対する比で示す図である。
模型実験を行って得られた算定張力を設定張力に対する比で示す図である。
模型実験を行って得られた算定張力(実施例)及び比較例を設定張力に対する比で示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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