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公開番号
2025095879
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-26
出願番号
2023212254
出願日
2023-12-15
発明の名称
状態診断システム及び状態診断方法
出願人
株式会社日立製作所
代理人
青稜弁理士法人
主分類
G06F
11/07 20060101AFI20250619BHJP(計算;計数)
要約
【課題】エッジシステムにおいて環境条件を含む複数の要因が関係した事象の要因を特定できる可能性を向上できる状態診断システム及び状態診断方法を提供する。
【解決手段】状態診断システムが行う要因判定処理では、安全制御機能が発動する原因となった要因シナリオの特定と、そのトリガとなった非安全アクションを起こしたコンポーネントの特定を行う。要因判定処理は、要因シナリオデータの各項目について、前処理されたエッジログデータと照合し、一致する項目があった場合、一致したエッジログデータに含まれるタイムスタンプから時刻情報も抽出する。要因判定処理は、要因シナリオごとに、一致した発生条件項目の数から一致率を算出する。要因判定処理は、エッジログデータと一致する項目があった要因シナリオについては、非安全アクションのトリガ信号名に記載されている信号名をもとに、安全性分析モデル情報との照合を行い、非安全アクションを出力しているコンポーネントを特定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
演算装置と、記憶装置とを含み、複数のサブシステムを含むエッジシステムから送信される複数の時点で取得された複数のログデータを処理して、前記エッジシステムの状態診断を行う計算機を有する状態診断装置であって、
前記記憶装置には、前記エッジシステムに対する安全分析結果である前記サブシステム毎の分析モデルと、前記分析モデルに対応する、複数のデータ項目の状態および、事象発生のトリガとなるデータの非安全アクションで示される要因シナリオを複数含む要因シナリオデータが格納され、
前記演算装置は、
複数の前記ログデータを前記記憶装置に保存し、
複数の前記ログデータから特定の事象の発生を検知した場合に、
前記特定の事象の内容から前記特定の事象の発生に関連する前記エッジシステムのサブシステムを特定し、
特定した前記サブシステムに基づき、前記記憶装置に格納された前記要因シナリオデータから、前記サブシステムに対応する複数の要因シナリオを抽出し、
抽出された前記複数の要因シナリオのそれぞれについて、前記ログデータの中から、抽出された前記複数の要因シナリオのそれぞれに含まれるデータ項目と同じデータ項目を有するデータを抽出し、複数の前記要因シナリオのそれぞれと抽出した前記同じデータ項目を有するデータとで、同じデータ項目の内容が一致するか否かを照合する照合処理を行い、照合した結果に基づいて所定の条件を満たす1又は複数の要因シナリオを特定し、
特定した前記要因シナリオ及び特定した前記サブシステムに対応する前記分析モデルに基づいて、前記特定の事象が発生する要因となる要因発生部位を特定する、
ように構成された、
状態診断装置。
続きを表示(約 2,200 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の状態診断装置において、
前記演算装置は、
前記照合処理において、前記要因シナリオデータと前記抽出した同じデータ項目を有するデータとのデータ項目の内容の一致率を計算し、計算した前記一致率に基づいて、前記所定の条件を満たす1又は複数の要因シナリオを特定する、
ように構成された、
状態診断装置。
【請求項3】
請求項2に記載の状態診断装置において、
前記演算装置は、
前記所定の条件として、前記一致率が上位の所定の順位以内であることを満たす複数の要因シナリオを特定する、
ように構成された、
状態診断装置。
【請求項4】
請求項2に記載の状態診断装置において、
前記演算装置は、
前記所定の条件として、前記一致率が所定の閾値以上であることを満たす1又は複数の要因シナリオを特定する、
ように構成された、
状態診断装置。
【請求項5】
請求項1に記載の状態診断装置において、
前記演算装置は、
特定した前記要因シナリオにおいて、前記非安全アクションを起こしているコンポーネントが、前記分析モデルの主要コンポーネントではない場合、前記非安全アクションを起こしているコンポーネントが主要なコンポーネントである分析モデル及び当該分析モデルに対応する複数の要因シナリオを含む要因シナリオデータを再選定し、
再選定した前記要因シナリオデータの複数の前記要因シナリオを用いて、前記照合処理を再度行い、照合した結果に基づいて、所定の条件を満たす1又は複数の要因シナリオを改めて特定し、
改めて特定した前記要因シナリオ及び前記再選定した分析モデルに基づいて、前記特定の事象が発生する要因となる要因発生部位を特定する、
ように構成された、
状態診断装置。
【請求項6】
請求項1に記載の状態診断装置において、
前記演算装置は、
外部から入力された分析モデルに基づいて、前記分析モデルに対応する複数の要因シナリオを作成し、前記入力された分析モデル及び前記作成した複数の要因シナリオを含む要因シナリオデータを前記記憶装置に格納する、
ように構成された、
状態診断装置。
【請求項7】
請求項1に記載の状態診断装置において、
前記演算装置は、
前記ログデータに含まれるハードウェア故障に関係する情報を抽出し、ハードウェア故障部位を特定するハードウェア診断を行う、
ように構成された、
状態診断装置。
【請求項8】
請求項1に記載の状態診断装置において、
前記演算装置は、
特定した前記要因シナリオ及び特定した前記特定の事象が発生する要因となる要因発生部位を示す情報を、外部装置に出力する、
ように構成された、
状態診断装置。
【請求項9】
請求項7に記載の状態診断装置において、
前記演算装置は、
特定した前記要因シナリオ及び特定した前記特定の事象が発生する要因となる要因発生部位を示す情報と、前記ハードウェア診断によって特定した前記ハードウェア故障部位を示す情報とを外部装置に出力する、
ように構成された、
状態診断装置。
【請求項10】
演算装置と、記憶装置とを含み、複数のサブシステムを含むエッジシステムから送信される複数の時点で取得された複数のログデータを処理して、前記エッジシステムの状態診断を行う計算機を用いた状態診断方法であって、
前記記憶装置には、前記エッジシステムに対する安全分析結果である前記サブシステム毎の分析モデルと、前記分析モデルに対応する、複数のデータ項目の状態および、事象発生のトリガとなるデータの非安全アクションで示される要因シナリオを複数含む要因シナリオデータが格納され、
前記演算装置によって、
複数の前記ログデータを前記記憶装置に保存し、
複数の前記ログデータから特定の事象の発生を検知した場合に、
前記特定の事象の内容から前記特定の事象の発生に関連する前記エッジシステムのサブシステムを特定し、
特定した前記サブシステムに基づき、前記記憶装置に格納された前記要因シナリオデータから、前記サブシステムに対応する複数の要因シナリオを抽出し、
抽出された前記複数の要因シナリオのそれぞれについて、前記ログデータの中から、抽出された前記複数の要因シナリオのそれぞれに含まれるデータ項目と同じデータ項目を有するデータを抽出し、複数の前記要因シナリオのそれぞれと抽出した前記同じデータ項目を有するデータとで、同じデータ項目の内容が一致するか否かを照合する照合処理を行い、照合した結果に基づいて所定の条件を満たす1又は複数の要因シナリオを特定し、
特定した前記要因シナリオ及び特定した前記サブシステムに対応する前記分析モデルに基づいて、前記特定の事象が発生する要因となる要因発生部位を特定する、
状態診断方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、状態診断システム及び状態診断方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車やロボットなど、近年のエッジシステムはセンサ情報をもとに周辺環境を認知・判断しながら高度な自動制御が行われている。また、多様な自動化機能の要求によってソフトウェアを含むエッジシステムの複雑度が増している。そのため、機能安全設計に加え、ライフサイクルを通じた安全性の確保や品質維持への取組みとして、利用環境の状況を含め、エッジシステム全体の健康状態を監視・診断可能な技術が求められている。しかし、ハードウェアの異常だけでなくソフトウェアの動作や環境条件など複数の要因が関連して発生する想定外の事象についてはその発生要因の特定が難しいという課題があった。
【0003】
本技術分野の従来技術として、特許第5181479号(特許文献1)がある。本文献では、「ベイジアンネットワークを用いる故障診断システムにおいて、物理的実体として存在するコンピュータ構成部品を、故障診断のために分類し、当該分類された単位であるハードウェアモデル(ハードウェアをモデル化したもの)と定義する。また、コンピュータを制御する手順や命令がまとめられたプログラムを故障診断のために分類し、当該分類された単位であるソフトウェアモデル(ソフトウェアをモデル化したもの)と定義する。そして、制御手段において、定義されたハードウェアモデル及びソフトウェアモデルを同一のベイジアンネットワーク上に構成し、ハードウェアの観点から異常を検出するためのプログラムを実行した結果の情報であるハードウェア検査結果情報を、ソフトウェアの観点から異常を検出するためのプログラムを実行した結果の情報であるソフトウェア検査結果情報に反映させて所定の故障診断プログラムを実行する。従って、ハードウェアによって発生する異常とそのハードウェアの動作制御のためのソフトウェアによって発生する異常とを、統合して診断することができる。」との記載があり、ハードウェア以外の要因分析が可能な故障診断システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5181479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の故障診断システムでは、ソフトウェアに関する要因分析が可能になる一方で、ベイジアンネットワークのノードには環境条件の情報が含まれておらず、環境条件を含む複数の要因が関係した事象の要因候補を特定できない可能性がある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされた。即ち、本発明の目的の一つは、エッジシステムにおいて環境条件を含む複数の要因が関係して発生した事象の要因を特定する可能性を向上できる状態診断システム及び状態診断方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の状態診断装置は、演算装置と、記憶装置とを含み、複数のサブシステムを含むエッジシステムから送信される複数の時点で取得された複数のログデータを処理して、前記エッジシステムの状態診断を行う計算機を有する状態診断装置であって、前記記憶装置には、前記エッジシステムに対する安全分析結果である前記サブシステム毎の分析モデルと、前記分析モデルに対応する、複数のデータ項目の状態および、事象発生のトリガとなるデータの非安全アクションで示される要因シナリオを複数含む要因シナリオデータが格納され、前記演算装置は、複数の前記ログデータを前記記憶装置に保存し、複数の前記ログデータから特定の事象の発生を検出し、前記特定の事象の内容から前記特定の事象の発生に関連する前記エッジシステムのサブシステムを選定し、選定した前記サブシステムに基づき、前記記憶装置に格納された前記要因シナリオデータから、前記サブシステムに対応する複数の要因シナリオを抽出し、抽出された前記複数の要因シナリオのそれぞれについて、前記ログデータの中から、抽出された前記複数の要因シナリオのそれぞれに含まれるデータ項目と同じデータ項目を有するデータを抽出し、複数の前記要因シナリオのそれぞれと抽出した前記同じデータ項目を有するデータとで、同じデータ項目の内容が一致するか否かを照合する照合処理を行い、照合した結果に基づいて所定の条件を満たす1又は複数の要因シナリオを特定し、特定した前記要因シナリオ及び特定した前記サブシステムに対応する前記分析モデルに基づいて、前記特定の事象が発生する要因となる要因発生部位を特定する、ように構成される。
【0008】
本発明の状態診断方法は、演算装置と、記憶装置とを含み、複数のサブシステムを含むエッジシステムから送信される複数の時点で取得された複数のログデータを処理して、前記エッジシステムの状態診断を行う計算機を用いた状態診断方法であって、前記記憶装置には、前記エッジシステムに対する安全分析結果である前記サブシステム毎の分析モデルと、前記分析モデルに対応する、複数のデータ項目の状態および、事象発生のトリガとなるデータの非安全アクションで示される要因シナリオを複数含む要因シナリオデータが格納され、前記演算装置によって、複数の前記ログデータを前記記憶装置に保存し、複数の前記ログデータから特定の事象の発生を検出し、前記特定の事象の内容から前記特定の事象の発生に関連する前記エッジシステムのサブシステムを選定し、選定した前記サブシステムに基づき、前記記憶装置に格納された前記要因シナリオデータから、前記サブシステムに対応する複数の要因シナリオを抽出し、抽出された前記複数の要因シナリオのそれぞれについて、前記ログデータの中から、抽出された前記複数の要因シナリオのそれぞれに含まれるデータ項目と同じデータ項目を有するデータを抽出し、複数の前記要因シナリオのそれぞれと抽出した前記同じデータ項目を有するデータとで、同じデータ項目の内容が一致するか否かを照合する照合処理を行い、照合した結果に基づいて所定の条件を満たす1又は複数の要因シナリオを特定し、特定した前記要因シナリオ及び特定した前記サブシステムに対応する前記分析モデルに基づいて、前記特定の事象が発生する要因となる要因発生部位を特定する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、エッジシステムにおいて環境条件を含む複数の要因が関係した事象の要因を特定できる可能性を向上できる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載された何れかの効果であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は本状態診断システムの概略構成の一例を示した図である。
図2は安全性分析データベースのデータ構成例を示した図である。
図3は安全性分析モデルの一例を示した図である。
図4は要因シナリオデータ内容の一例を示した図である。
図5Aは安全機能の発動要因特定処理の一例を示したフロー図である。
図5Bは本状態診断システムの出力結果を示す画面構成例を示した図である。
図5Cは本状態診断システムの変形例を説明するための図である。
図6は安全性分析モデルの一例を示した図である。
図7は本状態診断システムの診断クラウドサーバの構成例を示した図である。
図8は本状態診断システムのエッジシステムの構成例を示した図である。
図9は車両メーカ・ディーラー向けのサービス形態の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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