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公開番号2025099373
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023216001
出願日2023-12-21
発明の名称水素貯蔵システム
出願人鹿島建設株式会社
代理人弁理士法人後藤特許事務所
主分類F17C 11/00 20060101AFI20250626BHJP(ガスまたは液体の貯蔵または分配)
要約【課題】水素吸蔵合金が収容された水素貯蔵タンクの圧力の変化を抑制する。
【解決手段】水素貯蔵システム100は、水素吸蔵合金11が収容された水素貯蔵タンク10と、水素を貯留可能な第1水素ホルダ73及び第2水素ホルダ74と、水素貯蔵タンク10内の圧力を検出する第1圧力センサ57と、水素貯蔵タンク10と第1水素ホルダ73及び第2水素ホルダ74との連通状態を制御するコントローラ60と、を備え、コントローラ60は、第1圧力センサ57により検出された値が第1閾値を下回った場合、第1水素ホルダ73及び第2水素ホルダ74のうち、水素貯蔵タンク10よりも圧力が高い水素ホルダを水素貯蔵タンク10と連通させ、第1圧力センサ57により検出された値が第2閾値を上回った場合、第1水素ホルダ73及び第2水素ホルダ74のうち、水素貯蔵タンク10よりも圧力が低い水素ホルダを水素貯蔵タンク10と連通させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水素発生装置から供給される水素を貯蔵し、貯蔵された水素を水素利用装置へと供給する水素貯蔵システムであって、
水素を吸蔵する水素吸蔵合金が収容された水素貯蔵タンクと、
圧力が制御された状態において前記水素貯蔵タンクと連通可能に接続され水素を貯留可能な第1水素ホルダと、
圧力が制御された状態において前記水素貯蔵タンクと連通可能に接続され水素を貯留可能な第2水素ホルダと、
前記水素貯蔵タンク内の圧力を検出するタンク圧力検出部と、
前記第1水素ホルダ内の圧力を検出する第1ホルダ圧力検出部と、
前記第2水素ホルダ内の圧力を検出する第2ホルダ圧力検出部と、
前記タンク圧力検出部、前記第1ホルダ圧力検出部及び前記第2ホルダ圧力検出部の検出値に基づいて、圧力が制御された状態における前記水素貯蔵タンクと前記第1水素ホルダとの連通状態及び圧力が制御された状態における前記水素貯蔵タンクと前記第2水素ホルダとの連通状態を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記水素貯蔵システムと前記水素発生装置及び前記水素利用装置との間で水素の出入りがない状態において、
前記タンク圧力検出部により検出された値が第1閾値を下回った場合、前記第1水素ホルダ及び前記第2水素ホルダのうち、前記水素貯蔵タンクよりも圧力が高い水素ホルダを圧力が制御された状態において前記水素貯蔵タンクと連通させ、前記タンク圧力検出部により検出された値が前記第1閾値よりも高い第2閾値を上回った場合、前記第1水素ホルダ及び前記第2水素ホルダのうち、前記水素貯蔵タンクよりも圧力が低い水素ホルダを圧力が制御された状態において前記水素貯蔵タンクと連通させる、
水素貯蔵システム。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記制御部は、
前記水素貯蔵システムと前記水素発生装置及び前記水素利用装置との間で水素の出入りがない状態において、
前記タンク圧力検出部により検出された値が前記第1閾値を下回った際に、前記第1水素ホルダと前記第2水素ホルダとの両方の圧力が前記水素貯蔵タンクより高い場合には、圧力が制御された状態において前記第1水素ホルダ及び前記第2水素ホルダのうち圧力が低い方を先行して前記水素貯蔵タンクと連通させ、前記タンク圧力検出部により検出された値が前記第2閾値を上回った際に、前記第1水素ホルダと前記第2水素ホルダとの両方の圧力が前記水素貯蔵タンクよりも低い場合には、圧力が制御された状態において前記第1水素ホルダ及び前記第2水素ホルダのうち圧力が高い方を先行して前記水素貯蔵タンクと連通させる、
請求項1に記載の水素貯蔵システム。
【請求項3】
前記第1水素ホルダは、前記第2水素ホルダよりも圧力が高い状態となるように管理され、
前記制御部は、
前記水素貯蔵システムと前記水素発生装置及び前記水素利用装置との間で水素の出入りがない状態において、
前記タンク圧力検出部により検出された値が前記第1閾値を下回った場合、前記第1水素ホルダから前記水素貯蔵タンクへ向かう水素の圧力が前記第1閾値よりも大きい第3閾値を超えるように圧力制御された状態において前記第1水素ホルダを前記水素貯蔵タンクと連通させ、
前記タンク圧力検出部により検出された値が前記第2閾値を上回った場合、前記水素貯蔵タンクから前記第2水素ホルダへ向かう水素の圧力が前記第2閾値よりも小さい第4閾値を下回るように圧力制御された状態において前記第2水素ホルダを前記水素貯蔵タンクと連通させる、
請求項1に記載の水素貯蔵システム。
【請求項4】
前記水素発生装置から前記水素貯蔵システムへと水素が供給される際、
前記制御部は、前記水素貯蔵タンクよりも先に、前記第1水素ホルダ及び前記第2水素ホルダのうち、圧力が高い方を圧力が制御された状態において前記水素発生装置と連通させる、
請求項1または2に記載の水素貯蔵システム。
【請求項5】
前記水素貯蔵システムから前記水素利用装置へと水素を供給する際、
前記制御部は、前記水素貯蔵タンクよりも先に、前記第1水素ホルダ及び前記第2水素ホルダのうち、圧力が低い方を圧力が制御された状態において前記水素利用装置と連通させる、
請求項1または2に記載の水素貯蔵システム。
【請求項6】
前記水素利用装置の熱を利用して前記水素吸蔵合金を加熱し、前記水素吸蔵合金からの水素の脱着を促進する脱着促進機構をさらに備え、
前記制御部は、前記脱着促進機構によって前記水素吸蔵合金からの水素の脱着が促進され、前記水素貯蔵タンクから前記水素利用装置へと水素を供給することが可能となった時点で前記水素利用装置の連通先を前記水素貯蔵タンクに切り換える、
請求項5に記載の水素貯蔵システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記水素利用装置の連通先を前記水素貯蔵タンクに切り換える際、前記第1水素ホルダ及び前記第2水素ホルダのうち、圧力が高い方を圧力が制御された状態において前記水素利用装置と連通させる、
請求項6に記載の水素貯蔵システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水素貯蔵システムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、水素を吸蔵する水素吸蔵合金が収容された水素貯蔵タンクと、水素貯蔵タンク内の温度を調整可能な温度調整部と、を備えた水素貯蔵システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-35479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、水素吸蔵合金が収容された水素貯蔵タンクの温度は、水素貯蔵システムが設置される環境の温度によって変化する。このような温度変化は、水素貯蔵タンクの圧力変化を生じさせ、例えば、環境温度が低下した時に、水素貯蔵タンクの圧力が負圧まで低下すると、水素貯蔵タンク内に空気が入り込むおそれがあり、また、環境温度が上昇した時に、水素貯蔵タンクの圧力が水素貯蔵タンクの許容圧力を超えると、水素貯蔵タンクの安全装置から水素が漏れ出すおそれがある。
【0005】
このような水素貯蔵タンクの圧力の変化を抑制するには、例えば、特許文献1に記載された発明のように、水素貯蔵タンクに収容された水素吸蔵合金の温度を調整することが考えられるが、特許文献1に記載の発明では、水素貯蔵タンク内の流路を流れる熱媒体の温度を変化させるために、加温用のヒータ等へ外部からエネルギーを供給する、若しくは、水素発電装置を起動させて熱を供給させる必要があることから、結果として、水素貯蔵システム全体のエネルギー消費量が増大するおそれがある。
【0006】
本発明は、水素貯蔵システムのエネルギー消費量を増大させることなく、水素吸蔵合金が収容された水素貯蔵タンクの圧力の変化を抑制可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、水素発生装置から供給される水素を貯蔵し、貯蔵された水素を水素利用装置へと供給する水素貯蔵システムであって、水素を吸蔵する水素吸蔵合金が収容された水素貯蔵タンクと、圧力が制御された状態において水素貯蔵タンクと連通可能に接続され水素を貯留可能な第1水素ホルダと、圧力が制御された状態において水素貯蔵タンクと連通可能に接続され水素を貯留可能な第2水素ホルダと、水素貯蔵タンク内の圧力を検出するタンク圧力検出部と、第1水素ホルダ内の圧力を検出する第1ホルダ圧力検出部と、第2水素ホルダ内の圧力を検出する第2ホルダ圧力検出部と、タンク圧力検出部、第1ホルダ圧力検出部及び第2ホルダ圧力検出部の検出値に基づいて、圧力が制御された状態における水素貯蔵タンクと第1水素ホルダとの連通状態及び圧力が制御された状態における水素貯蔵タンクと第2水素ホルダとの連通状態を制御する制御部と、を備え、制御部は、水素貯蔵システムと水素発生装置及び水素利用装置との間で水素の出入りがない状態において、タンク圧力検出部により検出された値が第1閾値を下回った場合、第1水素ホルダ及び第2水素ホルダのうち、水素貯蔵タンクよりも圧力が高い水素ホルダを圧力が制御された状態において水素貯蔵タンクと連通させ、タンク圧力検出部により検出された値が第1閾値よりも高い第2閾値を上回った場合、第1水素ホルダ及び第2水素ホルダのうち、水素貯蔵タンクよりも圧力が低い水素ホルダを圧力が制御された状態において水素貯蔵タンクと連通させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、水素貯蔵システムのエネルギー消費量を増大させることなく、水素吸蔵合金が収容された水素貯蔵タンクの圧力の変化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施形態に係る水素貯蔵システムが適用される水素エネルギーシステムSの概略図である。
水素吸蔵合金の吸蔵量と水素貯蔵タンク内の圧力との関係を示す特性図である。
本発明の実施形態に係る水素貯蔵システムにおける水素ガスの吸蔵及び放出の制御手順を示したフローチャートである。
図3のフローチャートに続く制御手順を示したフローチャートである。
図3のフローチャートに続く制御手順を示したフローチャートである。
本発明の実施形態に係る水素貯蔵システムにおける水素ガスの吸蔵及び放出の制御手順の変形例を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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