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公開番号2025100786
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2025068901,2023090324
出願日2025-04-18,2014-04-09
発明の名称発酵麦芽飲料の製造方法
出願人アサヒビール株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C12C 5/02 20060101AFI20250626BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】本発明は、発酵原料に占める麦芽使用比率を高めた場合であっても、糖質含有量が充分に低減された発酵麦芽飲料を製造する方法を提供する。
【解決手段】麦芽を原料として用い、仕込工程において、グルコアミラーゼを添加し、発酵工程において、トランスグルコシダーゼを添加し、製造された発酵麦芽飲料中のイソマルトース、コウジビオース、及びニゲロースのいずれかの含有量が、5mg/L未満であることを特徴とする、発酵麦芽飲料の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
麦芽を原料として用い、
仕込工程において、グルコアミラーゼを添加し、
発酵工程において、トランスグルコシダーゼを添加し、
製造された発酵麦芽飲料中のイソマルトース、コウジビオース、及びニゲロースのいずれかの含有量が、5mg/L未満であることを特徴とする、発酵麦芽飲料の製造方法。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
前記発酵工程を5~15℃で行うことを特徴とする、請求項1に記載の発酵麦芽飲料の製造方法。
【請求項3】
製造された発酵麦芽飲料中の糖質が0.5g/100mL未満である、請求項1に記載の発酵麦芽飲料の製造方法。
【請求項4】
発酵麦芽飲料中の糖質が0.5g/100mL未満である、請求項1~3のいずれか一項に記載の発酵麦芽飲料の製造方法。
【請求項5】
麦芽使用量が発酵原料中の65~100質量%である、請求項1~4のいずれか一項に記載の発酵麦芽飲料の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発酵原料に占める麦芽使用比率を高めた場合であっても、糖質含有量が充分に低減された発酵麦芽飲料を製造する方法、及び当該方法により製造された発酵麦芽飲料に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、消費者の健康志向や嗜好性の変化から、糖質含有量の低いビールテイスト飲料に対する消費者のニーズが高まっている。なお、ビールテイスト飲料とは、ビールと同等の又はそれと似た風味・味覚及びテクスチャーを有する発泡性飲料である。発酵原料を発酵させて得られるビールテイスト飲料の場合、発酵液中の非資化性糖の含有量を低下させることによって、最終製品であるビールテイスト飲料中の糖質含有量を低下させることができる。このため、発酵原料として、非資化性糖の含有量が少ない液糖等の使用比率を高めることによって、糖質含有量を低下させることができるが、穀物原料の使用比率が高い場合には、穀物香気やコク感を高められる一方で、糖質含有量が高くなる傾向がある。
【0003】
糖質含有量の低いビールテイスト飲料を製造する方法としては、例えば、仕込工程又は発酵工程中にグルコアミラーゼやプルラナーゼを添加する方法が知られている。これらの酵素の働きにより、最終製品中に含まれる糖質に寄与する澱粉質の大部分を、酵母が資化可能な糖に分解することができる。しかしながら、イソマルトース等の非資化性の分岐鎖糖は、これらの酵素によっては資化可能な糖に転換されず、最終製品中に残存する。このため、当該方法によっては、糖質を極限まで減少させることはできなかった。
【0004】
また、発酵工程において、α-グルコシダーゼ(トランスグルコシダーゼの別称)を作用させることにより、資化性糖としてグルコースを生成して真性発酵度を高めることによって、最終製品中の非資化性糖の含有量を低下させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、単にトランスグルコシダーゼを発酵中に添加したのみでは、最終製品中の非資化性糖の含有量を充分に低下させることはできなかった。
【0005】
このように、ビールテイスト飲料の糖質含有量を低下させる方法は幾つか知られているものの、非資化性糖の含有量が比較的高い澱粉質原料の使用比率が高い場合には、いずれの方法も充分に糖質含有量を低下させることはできていなかった。特に、大麦を発芽させる製麦工程によって、分岐鎖糖が増加するため(例えば、非特許文献1参照)、麦芽の使用比率の高いビールテイスト飲料では、現在までに、糖質含有量を0.5g/100mL未満にまで低減させたものは存在していなかった。
【0006】
トランスグルコシダーゼは、加水分解反応によりグルコースを生成するが、基質濃度が高い場合には、糖転移反応を行う。そこで、例えば、麦芽を原料とし、発酵工程を経て製造されるビールテイスト飲料において、仕込工程における熱処理前にトランスグルコシダーゼを添加することにより、製品中にイソマルトース、パノース等のイソマルトオリゴ糖を高濃度に含有させることができ、この結果、コク味が増強される(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2002-253197号公報
特開2002-199873号公報
【非特許文献】
【0008】
アロシオ-ワルニエ(Allosio-Ouarnier)、他3名、ジャーナル・オブ・ジ・インスティチュート・オブ・ブリューイング(Journal of The Institute of Brewing)、2000年、第106巻、第1号、第45~52ページ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、発酵原料に占める麦芽使用比率にかかわらず、糖質含有量が顕著に低い発酵麦芽飲料、及び当該発酵麦芽飲料を製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、発酵麦芽飲料の製造において、仕込工程及び発酵工程の少なくとも一方においてグルコアミラーゼを添加し、発酵工程においてトランスグルコシダーゼを添加することにより、発酵原料に占める麦芽使用比率を高めた場合であっても、糖質含有量が顕著に低減された発酵麦芽飲料を製造し得ることを見出し、本発明を完成させた。
(【0011】以降は省略されています)

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