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公開番号
2025101044
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-07
出願番号
2023217598
出願日
2023-12-25
発明の名称
炭素繊維強化ポリアミド樹脂組成物およびそれからなる成形品
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
C08L
77/00 20060101AFI20250630BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】本発明は、高温吸水時の強度および剛性、塗膜密着性に優れ、かつ、バイオマスプラスチック度が高く、環境負荷を低減できる炭素繊維強化ポリアミド樹脂組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分および1,10-デカンジアミンを主成分とするジアミン成分から構成される半芳香族ポリアミド樹脂(A)、(a)アジピン酸とヘキサメチレンジアミンとからなる単位、(b)イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとからなる単位、(c)ε-カプロラクタムからなる単位を含む共重合ポリアミド樹脂(B)および/または(a)アジピン酸とヘキサメチレンジアミンとからなる単位、(b)イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンからなる単位を含む共重合ポリアミド樹脂(B)および炭素繊維(C)を配合してなる組成物であって、前期半芳香族ポリアミド樹脂(A)、前記共重合ポリアミド樹脂(B)および炭素繊維の合計を100重量%として、前記半芳香族ポリアミド樹脂(A)45~65重量%、前記共重合ポリアミド樹脂(B)前記共重合ポリアミド樹脂(B)5~25重量%、および炭素繊維(C)30~50重量%を配合してなる炭素繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分および1,10-デカンジアミンを主成分とするジアミン成分から構成される半芳香族ポリアミド樹脂(A)、(a)アジピン酸とヘキサメチレンジアミンとからなる単位、(b)イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとからなる単位、(c)ε-カプロラクタムからなる単位を含む共重合ポリアミド樹脂(B1)および(a)アジピン酸とヘキサメチレンジアミンとからなる単位、(b)イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンからなる単位を含む共重合ポリアミド樹脂(B2)から選ばれる少なくとも1種の共重合ポリアミド樹脂(B)、および炭素繊維(C)を配合してなる組成物であって、前期半芳香族ポリアミド樹脂(A)、前記共重合ポリアミド樹脂(B)および炭素繊維(C)の合計を100重量%として、前記半芳香族ポリアミド樹脂(A)45~65重量%、前記共重合ポリアミド樹脂(B)5~25重量%、および炭素繊維(C)30~50重量%を配合してなる炭素繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
続きを表示(約 500 文字)
【請求項2】
前記共重合ポリアミド(B)が、(a)アジピン酸とヘキサメチレンジアミンとからなる単位、(b)イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとからなる単位、(c)ε-カプロラクタムからなる単位を含む共重合ポリアミド樹脂(B1)である請求項1記載の炭素繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
【請求項3】
前記共重合ポリアミド(B)が、(a)アジピン酸とヘキサメチレンジアミンとからなる単位71~81重量%、(b)イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとからなる単位15~17重量%、(c)ε-カプロラクタムからなる単位4~12重量%を含む共重合ポリアミド樹脂(B)である請求項2に記載の炭素繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
【請求項4】
炭素繊維(C)が引張強度5300MPa以上、かつ引張弾性率270GPa以上である請求項1に記載の炭素繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の炭素繊維強化ポリアミド樹脂組成物からなる成形品。
【請求項6】
成形品が、塗装用成形品である請求項5に記載の成形品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高温吸水時の強度および剛性、かつ塗膜密着性に優れ、バイオマスプラスチック度が高い炭素繊維強化ポリアミド樹脂組成物および成形品に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、カーボンニュートラル、温室効果ガスの排出を全体としてゼロとする取り組みが進み、樹脂組成物も、石油等の化石資源の原料からバイオマス由来の原料への置換が進んでいる。これら樹脂組成物には、ヒマシ油が出発原料であるポリアミド610、ポリアミド10Tを用いられていたが、近年では、バイオマスプラスチック度が高く、高温使用環境、高強度、高剛性、塗膜密着性も要求されている。
【0003】
かかる要求特性に対して、半芳香族ポリアミド樹脂組成物および成形品が挙げられる。
【0004】
半芳香族ポリアミド樹脂組成物および成形品として、特許文献1には、ポリアミド9Tを用いた機械特性、外観・意匠性に優れた材料が提案されている。特許文献2には、ポリアミド610を用いた吸水時剛性、外観に優れた材料が提案されている。特許文献3~4には、ポリアミド10Tを用いたクリープ性、外観に優れた材料が提案されている。特許文献5~6には、ポリアミド66/6I/6、ポリアミド66/6Iを用いた剛性、外観に優れた材料が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2012-255063号公報
国際公開第2013/077238号
国際公開第2020/218209号
特開2014-5407号公報
特開2006-193727号公報
特開2013-122004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ポリアミド9Tはバイオマスプラスチック度、ポリアミド610は吸水時の強度および剛性、ポリアミド10Tは塗膜密着性、ポリアミド66/6I/6、ポリアミド66/6Iはバイオマスプラスチック度、吸水時の強度および剛性が十分と言えるものではなかった。そのため、バイオマスプラスチック度が高く、吸水時の強度および剛性、塗膜密着性が要求される用途では改善が望まれている。
【0007】
特許文献1には、ポリアミド9Tを用いた機械特性、外観・意匠性に優れた材料が提案されている。しかしながら、バイオマス由来の原料でないため、バイオマスプラスチック度の点では、十分と言えるものではなかった。特許文献2には、ポリアミド610を用いた吸水時剛性、外観に優れた材料が提案されている。しかしながら、アミノ末端基濃度が高く、吸水量が多く、吸水時の強度および剛性が十分と言えるものではなかった。特許文献3~4には、ポリアミド10Tを用いたクリープ性、外観に優れた材料が提案されている。しかしながら、アミノ末端基濃度が低く、塗膜密着性が十分と言えるものではなかった。特許文献5~6には、ポリアミド66/6I/6、ポリアミド66/6Iを用いた剛性、外観に優れた材料が提案されている。しかしながら、バイオマス由来の原料でないため、バイオマスプラスチック度の点では、十分と言えるものではなかった。また、アミノ末端基濃度が高く、吸水量が多く、吸水時の強度および剛性が十分と言えるものではなかった。
【0008】
本発明は、上記背景技術の課題に鑑み、高温吸水時の強度および剛性、かつ塗膜密着性に優れ、バイオマスプラスチック度が高い炭素繊維強化ポリアミド樹脂組成物および成形品を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係る熱可塑性炭素繊維強化半芳香族ポリアミド樹脂組成物および成形品は、下記[1]~[7]に示す構成を有する。
[1]テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分および1,10-デカンジアミンを主成分とするジアミン成分から構成される半芳香族ポリアミド樹脂(A)、(a)アジピン酸とヘキサメチレンジアミンとからなる単位、(b)イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとからなる単位、(c)ε-カプロラクタムからなる単位を含む共重合ポリアミド樹脂(B1)および(a)アジピン酸とヘキサメチレンジアミンとからなる単位、(b)イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンからなる単位を含む共重合ポリアミド樹脂(B2)から選ばれる少なくとも1種の共重合ポリアミド樹脂(B)、および炭素繊維(C)を配合してなる組成物であって、前期半芳香族ポリアミド樹脂(A)、前記共重合ポリアミド樹脂(B)および炭素繊維(C)の合計を100重量%として、前記半芳香族ポリアミド樹脂(A)45~65重量%、前記共重合ポリアミド樹脂(B)5~25重量%、および炭素繊維(C)30~50重量%を配合してなる炭素繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
[2]前記共重合ポリアミド(B)が、(a)アジピン酸とヘキサメチレンジアミンとからなる単位、(b)イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとからなる単位、(c)ε-カプロラクタムからなる単位を含む共重合ポリアミド樹脂(B)である[1]記載の炭素繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
[3]前記共重合ポリアミド(B)が、(a)アジピン酸とヘキサメチレンジアミンとからなる単位71~81重量%、(b)イソフタル酸とヘキサメチレンジアミンとからなる単位15~17重量%、(c)ε-カプロラクタムからなる単位4~12重量%を含む共重合ポリアミド樹脂(B)である[2]に記載の炭素繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
[4]炭素繊維(C)が引張強度5300MPa以上、かつ引張弾性率270GPa以上である[1]~[3]のいずれかに記載の炭素繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
[5][1]~[4]のいずれかに記載の炭素繊維強化ポリアミド樹脂組成物からなる成形品。
[6]成形品が、塗装用成形品である[5]に記載の成形品。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、高温吸水時の強度および剛性、かつ塗膜密着性に優れ、バイオプラスチック度が高い炭素繊維強化ポリアミド樹脂組成物および成形品を提供できる。本発明の成形品は強度、剛性、塗膜密着性に優れるため、塗装および外観が必要な成形品に好ましく使用することができる。さらに、バイオマス由来の原料で構成されるユニットの割合(バイオマスプラスチック度)が高いため、環境負荷を低減できる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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