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公開番号
2025101379
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-07
出願番号
2023218197
出願日
2023-12-25
発明の名称
ガラス長繊維強化プロピレン系樹脂組成物ペレット、射出成形体、およびそれらの製造方法
出願人
株式会社プライムポリマー
代理人
弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類
C08J
5/04 20060101AFI20250630BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】外観に優れ、かつ機械的特性にも優れた射出成形体を提供すること、および当該射出成形体の製造に適したガラス長繊維強化プロピレン系樹脂組成物ペレットを提供すること。
【解決手段】プロピレン・エチレンランダム共重合体(A)と、変性プロピレン系樹脂(B)と、ガラス長繊維(C)とを含有するガラス長繊維強化プロピレン系樹脂組成物からなるペレットであって、前記共重合体(A)が、以下の要件(A-I)と(A-II)を満たし、前記ペレットの長辺の長さが3mm以上9mm以下であり、前記ガラス長繊維(C)の長さが前記ペレットの長辺と実質的に同じである、ガラス長繊維強化プロピレン系樹脂組成物ペレット;(A-I)示差走査型熱量計(DSC)により測定された融解熱量が60~110J/gであり、(A-II)プロピレン・エチレンランダム共重合体(A)100質量%に対する、エチレン含量が1.6~4.6質量%である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
プロピレン・エチレンランダム共重合体(A)と、
変性プロピレン系樹脂(B)と、
ガラス長繊維(C)とを含有するガラス長繊維強化プロピレン系樹脂組成物からなるペレットであって、
前記共重合体(A)が、以下の要件(A-I)および(A-II)を満たし、
前記ペレットの長辺の長さが3mm以上9mm以下であり、
前記ガラス長繊維(C)の長さが前記ペレットの長辺と実質的に同じである、
ガラス長繊維強化プロピレン系樹脂組成物ペレット。
(A-I)示差走査型熱量計(DSC)により測定された融解熱量が60~110J/gの範囲にある
(A-II)プロピレン・エチレンランダム共重合体(A)100質量%に対する、エチレン由来の構成単位の含有量が1.6~4.6質量%の範囲にある
続きを表示(約 990 文字)
【請求項2】
前記ガラス長繊維強化プロピレン系樹脂組成物の、230℃、荷重2.16kgにて測定したメルトフローレート(MFR)が120~360g/10分の範囲にある、請求項1に記載のガラス長繊維強化プロピレン系樹脂組成物ペレット。
【請求項3】
プロピレン・エチレンランダム共重合体(A)を29.5~69.5質量部と、
変性プロピレン系樹脂(B)を0.5~5質量部と、
ガラス長繊維(C)を30~70質量部(但し、前記共重合体(A)、変性プロピレン系樹脂(B)、およびガラス長繊維(C)の合計を100質量部とする。)とを含有する、請求項1に記載のガラス長繊維強化プロピレン系樹脂組成物ペレット。
【請求項4】
請求項1に記載のガラス長繊維強化プロピレン系樹脂組成物ペレット10~90質量部と、
プロピレン単独重合体(E)10~90質量部(但し、前記ペレットおよびプロピレン単独重合体(E)の合計を100質量部とする。)とを含む混合物を用いて形成された射出成形体。
【請求項5】
プロピレン・エチレンランダム共重合体(A)、変性プロピレン系樹脂(B)、および有機過酸化物(D)を二軸押出機により溶融混合した溶融混合物を含浸ダイ中に充填した後、当該含浸ダイ中にガラス長繊維(C)束を通し、当該ガラス長繊維(C)束に前記溶融混合物を含浸して、ストランド状の成形体を得る工程、ならびに前記ストランド状の成形体を切断する工程を含む、請求項1に記載のガラス長繊維強化プロピレン系樹脂組成物ペレットの製造方法。
【請求項6】
請求項5に記載の製造方法により得られたガラス長繊維強化プロピレン系樹脂組成物ペレット10~90質量部と、
プロピレン単独重合体(E)10~90質量部(但し、前記ペレットおよびプロピレン単独重合体(E)の合計を100質量部とする。)とをドライブレンドして混合物を得る工程、ならびに当該混合物を射出成形する工程を含む、射出成形体の製造方法。
【請求項7】
前記射出成形体が自動車内外装材である、請求項6に記載の射出成形体の製造方法。
【請求項8】
前記射出成形体がバックドアインナーである、請求項6に記載の射出成形体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はガラス長繊維強化プロピレン系樹脂組成物ペレット、射出成形体、およびそれらの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
繊維強化樹脂成形体は軽量であり、かつ剛性および耐熱性に優れているので、電気機器、自動車、住宅設備、医療器具など多様な分野で利用されている。
繊維強化樹脂成形体としては、例えば、ガラス繊維等の強化繊維と、ポリアミド、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を用いた成形体が知られている。このような繊維強化樹脂成形体は、自動車分野において、エンジンルーム内のファンシュラウドやプロペラファン等の高剛性および耐熱性が要求される部材に利用されている。
【0003】
しかし、ガラス繊維等の強化繊維を用いた繊維強化プロピレン系樹脂組成物を成形した場合、得られる成形体表面には強化繊維の浮きによる凹凸が発生し外観が悪くなる。このような問題点に鑑み、特許文献1には、繊維強化プロピレン系樹脂組成物に用いられるプロピレン系重合体のコモノマー由来の構造単位の量と立体規則性との関係を調整することにより、成形体の耐熱性、機械的特性および成形体表面の外観をバランスよく向上させることが記載されている。この繊維強化プロピレン系樹脂組成物には、さらに酸変性ポリプロピレン、耐衝撃改良剤(エチレン系重合体など)などが含まれてもよい。
【0004】
また、特許文献2にはプロピレン系重合体、ガラス繊維、変性プロピレン重合体およびエチレン・α-ランダム共重合体を含む組成物からなる、高強度で外観が良好な自動二輪車用リアグリップが開示されている。
【0005】
特許文献3には、メタロセン触媒を用いて製造された熱可塑性樹脂、不飽和カルボン酸等で変性された変性ポリオレフィン樹脂および強化繊維を含有してなる長繊維強化熱可塑性樹脂粒子(A)と、希釈用ポリオレフィン樹脂粒子(B)とからなる長繊維強化粒子ブレンドが開示され、この長繊維強化粒子ブレンドを用いることにより、射出成形時に射出シリンダー内での強化繊維の開繊性が良好で、繊維塊の成形体表面への浮き出しを抑えた射出成形体が得られると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2017/195787号
国際公開第2015/2217号
特開2010-106262号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の繊維強化プロピレン系樹脂組成物から得られた成形体には、成形体表面に浮き出た強化繊維により、成形体表面にガラス繊維の未開繊による外観不良(以下「白斑の発生)とも記載する。)の改善の点で、さらなる改善の余地があった。
【0008】
したがって本発明は、外観に優れ、かつ機械的特性にも優れた射出成形体を提供すること、およびこのような射出成形体の製造に適したガラス長繊維強化プロピレン系樹脂組成物ペレットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]
プロピレン・エチレンランダム共重合体(A)と、
変性プロピレン系樹脂(B)と、
ガラス長繊維(C)とを含有するガラス長繊維強化プロピレン系樹脂組成物からなるペレットであって、
前記共重合体(A)が、以下の要件(A-I)および(A-II)を満たし、
前記ペレットの長辺の長さが3mm以上9mm以下であり、
前記ガラス長繊維(C)の長さが前記ペレットの長辺と実質的に同じである、
ガラス長繊維強化プロピレン系樹脂組成物ペレット。
(A-I)示差走査型熱量計(DSC)により測定された融解熱量が60~110J/gの範囲にある
(A-II)プロピレン・エチレンランダム共重合体(A)100質量%に対する、エチレン由来の構成単位の含有量が1.6~4.6質量%の範囲にある
【0010】
[2]
前記ガラス長繊維強化プロピレン系樹脂組成物の、230℃、荷重2.16kgにて測定したメルトフローレート(MFR)が120~360g/10分の範囲にある、[1]に記載のガラス長繊維強化プロピレン系樹脂組成物ペレット。
(【0011】以降は省略されています)
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