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公開番号2025103927
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023221663
出願日2023-12-27
発明の名称硬化性組成物
出願人東亞合成株式会社
代理人個人,個人
主分類C08L 33/04 20060101AFI20250702BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】高伸度であって、耐熱性及び耐候性に優れた硬化物を得ることができる硬化性組成物を提供すること。
【解決手段】重量平均分子量が5,000以上30,000以下であり、式(1):-SiX1X2X3で表されるシリル基(S1)と、式(2):-SiR1X4X5で表されるシリル基(S2)との1分子中の合計の平均個数が0.20個以上0.50個未満であり、1分子に含まれるシリル基(S1)とシリル基(S2)との合計個数に対するシリル基(S2)の個数の比が0.3以上1.0以下であり、かつSP値が9.4以上9.8以下である(メタ)アクリル酸エステル系重合体を硬化性組成物に含有させる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
架橋性シリル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)を含有し、
前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)は、重量平均分子量が5,000以上30,000以下であり、下記式(1):
-SiX





…(1)
(式(1)中、X

、X

及びX

は、それぞれ独立に、水酸基又は加水分解性基である。)
で表されるシリル基(S1)と、下記式(2):
-SiR





…(2)
(式(2)中、R

は、炭素数1~20の1価の炭化水素基であるか、又は-OSiR





(ただし、R

、R

及びR

は、それぞれ独立に、炭素数1~20の1価の炭化水素基である。)であり、1つ以上の水素原子が置換されていてもよい。X

及びX

は、それぞれ独立に、水酸基又は加水分解性基である。)
で表されるシリル基(S2)との1分子中の合計の平均個数が0.20個以上0.50個未満であり、1分子中の前記シリル基(S1)と前記シリル基(S2)との合計個数に対する前記シリル基(S2)の個数の比が0.3以上1.0以下であり、かつSP値が9.4以上9.8以下である、硬化性組成物。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)は、エステル基中の-COO-を除いた残基が炭素数1以上4以下の直鎖状又は分岐状であるアクリル酸エステル化合物(a)に由来する構造単位と、エステル基中の-COO-を除いた残基が炭素数8以上22以下の直鎖状又は分岐状であるアクリル酸エステル化合物(b)に由来する構造単位とを含み、エステル基中の-COO-を除いた残基が炭素数1以上4以下の直鎖状又は分岐状であるメタクリル酸エステル化合物(c)に由来する構造単位を任意に含み、
前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)を構成する単量体に由来する構造単位の合計量に対し、前記アクリル酸エステル化合物(a)に由来する構造単位の割合が50質量%以上95質量以下であり、前記アクリル酸エステル化合物(b)に由来する構造単位の割合が10質量%以上40質量%以下であり、かつ前記メタクリル酸エステル化合物(c)に由来する構造単位の割合が0質量%以上10質量%以下である、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項3】
前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)のE型粘度計により25℃で測定される粘度が1Pa・s以上20Pa・s以下である、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
【請求項4】
架橋性シリル基を有するポリオキシアルキレン系重合体を更に含有する、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
【請求項5】
前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)のガラス転移温度が-15℃以下である、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
【請求項6】
シーリング材用である、請求項1又は2に記載の硬化性組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、硬化性組成物に関し、詳しくは、大気中の水分等により硬化する湿気硬化型の硬化性組成物に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
架橋性シリル基を有する重合体を含む硬化性組成物は、架橋性シリル基が湿気により反応して架橋構造を形成することを利用して、建築物のシーリング材や接着剤、粘着剤、塗料等として利用されている。例えば、架橋性シリル基を有するポリオキシアルキレン系重合体を主成分とする硬化性組成物は、作業性が良好であり、また破断伸度や破断強度等の機械的物性のバランスが良いことから、建築用シーリング材として広く利用されている。
【0003】
建築用シーリング材は、サイディング材や金属カーテンウォール等といった、経時的に伸縮する部材の隙間に充填されて利用されることがある。このため、建築用シーリング材には高い破断伸度が求められる。また、長期に亘り性能を維持するべく、耐熱性や耐侯性も重要であり、これらの特性をバランス良く改善するべく、種々検討がなされている(例えば、特許文献1~3参照)。
【0004】
特許文献1には、反応性シリル末端ポリエーテルをアルコキシシリル基含有アクリル系ポリマーで変成することにより、湿気により硬化する重合体の耐候性を改善することが開示されている。また、特許文献2には、分子量が特定範囲のポリオキシアルキレン化合物をベースポリマーとし、ビニル単量体を150~350℃の温度で連続重合させて得られたビニル重合体を可塑剤として含むシーリング材組成物とすることにより、耐候性と伸び、耐汚染性を改善することが開示されている。さらに、特許文献3には、末端に架橋性シリル基を有するアクリル系重合体と、架橋性シリル基を少なくとも1個有するポリエーテル系重合体とを含む硬化性組成物とすることにより、得られる硬化物の機械物性を改善することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭59-78223号公報
特開2004-18748号公報
国際公開第2005/95492号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
シーリング材や接着剤等の用途に適用する場合、硬化性組成物により得られる硬化物には、高い破断伸度に加え、熱による破断伸度の低下が少ない、つまり耐熱性に優れることが求められる。また、建築用途等のように、屋外で使用されたり長期的な性能維持が求められたりする用途では、硬化物の耐候性に優れることも求められる。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高伸度であって、耐熱性及び耐候性に優れた硬化物を得ることができる硬化性組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討し、架橋性シリル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体を含む硬化性組成物において、(メタ)アクリル酸エステル系重合体の分子量及びSP値を特定範囲とするとともに、(メタ)アクリル酸エステル系重合体が有する架橋性シリル基の種類及び個数を特定範囲とすることにより、高伸度であって、しかも耐熱性及び耐候性に優れた硬化物を得ることができることを見出し、本発明を完成した。具体的には、本発明によれば以下の手段が提供される。
【0009】
〔1〕 架橋性シリル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)を含有し、
前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)は、重量平均分子量が5,000以上30,000以下であり、下記式(1):
-SiX





…(1)
(式(1)中、X

、X

及びX

は、それぞれ独立に、水酸基又は加水分解性基である。)
で表されるシリル基(S1)と、下記式(2):
-SiR





…(2)
(式(2)中、R

は、炭素数1~20の1価の炭化水素基であるか、又は-OSiR





(ただし、R

、R

及びR

は、それぞれ独立に、炭素数1~20の1価の炭化水素基である。)であり、1つ以上の水素原子が置換されていてもよい。X

及びX

は、それぞれ独立に、水酸基又は加水分解性基である。)
で表されるシリル基(S2)との1分子中の合計の平均個数が0.20個以上0.50個未満であり、1分子中の前記シリル基(S1)と前記シリル基(S2)との合計個数に対する前記シリル基(S2)の個数の比が0.3以上1.0以下であり、かつSP値が9.4以上9.8以下である、硬化性組成物。
〔2〕 前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)は、エステル基中の-COO-を除いた残基が炭素数1以上4以下の直鎖状又は分岐状であるアクリル酸エステル化合物(a)に由来する構造単位と、エステル基中の-COO-を除いた残基が炭素数8以上22以下の直鎖状又は分岐状であるアクリル酸エステル化合物(b)に由来する構造単位とを含み、エステル基中の-COO-を除いた残基が炭素数1以上4以下の直鎖状又は分岐状であるメタクリル酸エステル化合物(c)に由来する構造単位を任意に含み、前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)を構成する単量体に由来する構造単位の合計量に対し、前記アクリル酸エステル化合物(a)に由来する構造単位の割合が50質量%以上95質量%以下であり、前記アクリル酸エステル化合物(b)に由来する構造単位の割合が10質量%以上40質量%以下であり、かつ前記メタクリル酸エステル化合物(c)に由来する構造単位の割合が0質量%以上10質量%以下である、上記〔1〕の硬化性組成物。
〔3〕 前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)のE型粘度計により25℃で測定される粘度が1Pa・s以上20Pa・s以下である、上記〔1〕又は〔2〕の硬化性組成物。
〔4〕 架橋性シリル基を有するポリオキシアルキレン系重合体を更に含有する、上記〔1〕~〔3〕のいずれかの硬化性組成物。
〔5〕 前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体(A)のガラス転移温度が-15℃以下である、上記〔1〕~〔4〕のいずれかの硬化性組成物。
〔6〕 シーリング材用である、上記〔1〕~〔5〕のいずれかの硬化性組成物。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、高伸度であって、しかも耐熱性及び耐候性に優れた硬化物を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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