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公開番号
2025101628
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-07
出願番号
2023218602
出願日
2023-12-25
発明の名称
車輪用軸受装置
出願人
NTN株式会社
代理人
弁理士法人矢野内外国特許事務所
主分類
B60B
35/14 20060101AFI20250630BHJP(車両一般)
要約
【課題】ハブ輪の車輪取り付けフランジのボルト孔に焼き入れによる熱処理が影響するのを確実に防止し、車輪取り付けフランジの面振れを低減し、ハブボルトのスリップトルクの向上を図る。
【解決手段】外輪2と、一方の内側軌道面3eおよび車輪取り付けフランジ3bを有するハブ輪3と、ハブ輪3に連結され、他方の内側軌道面4aを有する内輪4と、から構成される内方部材と、外輪2とハブ輪3、内輪4との両軌道面間に収容された複列の転動体5・5と、を備える車輪用軸受装置であって、転動体間距離aに対する転動体5・5のピッチ円直径bの比cが2以上であって、車輪取り付けフランジ3bは、ハブボルト3cを挿入するボルト孔3dを有し、車輪取り付けフランジ3b側の内側軌道面3eに施される焼き入れ硬化層9の熱影響層が、ボルト孔3dにかからないように形成されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
内周に複列の外側軌道面を有する外方部材と、外周に前記外側軌道面と対向する一方の内側軌道面および車輪を取り付けるための車輪取り付けフランジを有するハブ輪と、前記ハブ輪に連結され、外周に前記外側軌道面と対向する他方の内側軌道面を有する軌道面形成部材と、から構成される内方部材と、前記外方部材と前記内方部材との両軌道面間に転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と前記内方部材との間をシールするシール部材と、を備える車輪用軸受装置であって、
転動体間距離aに対する前記転動体のピッチ円直径(P.C.D.)bの比cが2以上であって、
前記車輪取り付けフランジのアウター側端面から前記外方部材のインナー側端部までの長さBに対するピッチ円直径bの比kが0.7以上であって、
前記車輪取り付けフランジは、ボルト孔を有し、
前記車輪取り付けフランジ側の内側軌道面に施される焼き入れ硬化層の熱影響層が、前記ボルト孔にかからないように形成され、前記車輪取り付けフランジのシールランド部の径方向外側端面から前記ボルト孔の径方向内側面までの軸方向の距離dが、前記焼き入れ硬化層の熱影響層深さeよりも大きい、ことを特徴とする車輪用軸受装置。
続きを表示(約 820 文字)
【請求項2】
内周に複列の外側軌道面を有する外方部材と、外周に前記外側軌道面と対向する一方の内側軌道面および車輪を取り付けるための車輪取り付けフランジを有するハブ輪と、前記ハブ輪に連結され、外周に前記外側軌道面と対向する他方の内側軌道面を有する軌道面形成部材と、から構成される内方部材と、前記外方部材と前記内方部材との両軌道面間に転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と前記内方部材との間をシールするシール部材と、を備える車輪用軸受装置であって、
転動体間距離aに対する前記転動体のピッチ円直径(P.C.D.)bの比cが2以上であって、
前記車輪取り付けフランジのアウター側端面から前記外方部材のインナー側端部までの長さBに対するピッチ円直径bの比kが0.7以上であって、
前記車輪取り付けフランジは、ボルト孔を有し、
前記車輪取り付けフランジ側の内側軌道面に施される焼き入れ硬化層の熱影響層が、前記ボルト孔にかからないように形成され、前記焼き入れ硬化層の熱影響層が、前記車輪取り付けフランジの厚さ方向に形成され、かつ、前記ボルト孔の径方向内側面から焼き入れ硬化層の熱影響層の径方向最も外側の位置までの径方向の距離fを2mm以上とした、ことを特徴とする車輪用軸受装置。
【請求項3】
車輪取り付けフランジのシールランド部の径方向外側端面からボルト孔の径方向内側面までの径方向の距離gが、2mm以上16mm以下となるように形成した、ことを特徴とする請求項1または2に記載の車輪用軸受装置。
【請求項4】
前記車輪取り付けフランジのアウター側端面から前記外方部材のインナー側端部までの長さBに対する前記車輪取り付けフランジのボルト孔中心から前記車輪用軸受装置の回転軸Aまでの長さの比lが0.65~1.05である、ことを特徴とする請求項1に記載の車輪用軸受装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車輪用軸受装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置が知られている。車輪用軸受装置は、外方部材の内側に内方部材が配置され、外方部材と内方部材のそれぞれの軌道面間に転動部材が介装されている。こうして、車輪用軸受装置は、転がり軸受構造を構成し、内方部材に取り付けられた車輪を回転自在としている。
【0003】
このような転がり軸受構造を備えた車輪用軸受装置において、内方部材と前記外方部材のそれぞれの軌道面間に転動自在に収容された複列の転動体を備えた転がり軸受構造が公知となっている(例えば、特許文献1参照)。複列の転動体は軸方向において一定の距離を離間して配置される。車輪用軸受装置の長寿命化を図る手段の一つとして複列の転動体の軸方向における距離および各転動体のピッチ円直径(P.C.D.)を大きくすることにより剛性の向上を図ることが通常行われている。しかしながら、このような構造では、車輪用軸受装置全体の寸法が大型化せざるを得なくなる。
【0004】
また、近年、EV車の普及が進んでいる。EV車はバッテリーを搭載しており、車両質量が増加しやすい傾向にあるため、車輪用軸受装置の定格荷重を向上させる必要がある。
【0005】
EV車の車両質量の増加に伴い、車輪用軸受装置は、従来よりもさらに各転動体のピッチ円直径(P.C.D.)を大きくして定格荷重を向上させていた。各転動体のピッチ円直径(P.C.D.)を大きくすることにより、アウター側シール部材も径方向に大きくなることがあり、内方部材を形成しているハブ輪のシールランド部と、車輪取り付けフランジのボルト孔との径方向における距離が接近する。
【0006】
一方、内方部材を形成しているハブ輪のアウター側軌道面およびシールランド部には、耐圧痕性向上、耐摩耗性向上、軸受寿命向上を目的として、高周波焼入れを行うことで硬化層を形成している(例えば特許文献1参照)。従来の車輪用軸受装置において、高周波焼入れをアウター側軌道面およびシールランド部に行う際に、車輪取り付けフランジのボルト孔周辺までの熱硬化層の形成を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2005-075135号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、近年の車輪用軸受装置の大径化に伴い、ハブ輪のシールランド部と、車輪取り付けフランジのボルト孔との径方向における距離が接近するため、意図せずボルト孔周辺まで熱硬化層が形成され、ハブボルト圧入時に歪みが発生して、車輪取り付けフランジの面振れが大きくなることが有った。またハブボルトとボルト孔の嵌合部において、ハブボルトセレーションの切込み不足によるスリップトルクの低下が懸念されている。
【0009】
本発明においては、ハブ輪の車輪取り付けフランジのボルト孔に焼き入れによる熱処理が影響するのを確実に防止し、車輪取り付けフランジの面振れを低減し、ハブボルトのスリップトルクの向上を図ることができる車輪用軸受装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
即ち、本発明は、内周に複列の外側軌道面を有する外方部材と、外周に前記外側軌道面と対向する一方の内側軌道面および車輪を取り付けるための車輪取り付けフランジを有するハブ輪と、前記ハブ輪に連結され、外周に前記外側軌道面と対向する他方の内側軌道面を有する軌道面形成部材と、から構成される内方部材と、前記外方部材と前記内方部材との両軌道面間に転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と前記内方部材との間をシールするシール部材と、を備える車輪用軸受装置であって、
転動体間距離aに対する前記転動体のピッチ円直径(P.C.D.)bの比cが2以上であって、
前記車輪取り付けフランジのアウター側端面から前記外方部材のインナー側端部までの長さBに対するピッチ円直径bの比kが0.7以上であって、
前記車輪取り付けフランジは、ボルト孔を有し、
前記車輪取り付けフランジ側の内側軌道面に施される焼き入れ硬化層の熱影響層が、前記ボルト孔にかからないように形成され、前記車輪取り付けフランジのシールランド部の径方向外側端面から前記ボルト孔の径方向内側面までの軸方向の距離dが、前記焼き入れ硬化層の熱影響層深さeよりも大きいものである。
(【0011】以降は省略されています)
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