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公開番号
2025104626
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-10
出願番号
2023222561
出願日
2023-12-28
発明の名称
焼結合金軸受
出願人
NTN株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F16C
33/12 20060101AFI20250703BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】相手側部材(相手軸)に対して摩耗させにくく、製造時への環境への悪影響を低く抑えることができる焼結合金軸受を提供する。
【解決手段】原料粉を圧縮して圧粉体を成形し、この圧粉体を焼結されて得られる焼結合金軸受である。焼結合金が、重量比でCu:1.0~5.0wt%、Sn:0.4~2.0wt%、遊離炭素として、C:0.3~3.0wt%を含有し、残部:Feおよび不可避不純物を備える。鉄粉で形成される鉄組織は、フェライト組織が面積率90%以上を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
原料粉を圧縮して圧粉体を成形し、この圧粉体を焼結されて得られる焼結合金軸受であって、
焼結合金が、重量比でCu:1.0~5.0wt%、Sn:0.4~2.0wt%、遊離炭素として、C:0.3~3.0wt%を含有し、残部:Feおよび不可避不純物を備え、
鉄粉で形成される鉄組織は、フェライト組織が面積率90%以上を有することを特徴とする焼結合金軸受。
続きを表示(約 200 文字)
【請求項2】
含油率が10~25vol%であることを特徴とする請求項1に記載の焼結合金軸受。
【請求項3】
ネットワーク状のセメンタイト組織が存在しないことを特徴とする請求項1に記載の焼結合金軸受。
【請求項4】
焼結温度を700℃~900℃とすることで、ネットワーク状のセメンタイト組織が存在しないように構成したことを特徴とする請求項3に記載の焼結合金軸受。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、焼結合金軸受に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
焼結合金軸受とは、焼結体に存在する気孔に潤滑油を染込ませた自己潤滑性の軸受(ベアリング)である。このような焼結合金軸受は、四輪車および二輪車等の輸送機関係、事務機械や一般機械等の産業機械関係、IT機器、AV機器および家電製品等の電気機械関係等に用いることができる。
【0003】
従来には、焼結合金として、「黒鉛が鉄中へ完全に固溶せず、一部遊離状態で分散せしめた高強度で潤滑性もあり、また、被削性もよい硬度の比較的高い耐摩耗性の要求されるような機械部品として好適な材料となる」ものが開示されている(特許文献1)。
【0004】
特許文献1に記載の鉄系摺動部材(焼結合金)は、一部にネットワーク状のセメンタイトを有するものである。ここで、ネットワーク状とは、網目状構造であり、網目状構造とは、一般的に拠点と拠点とを線で結ぶことによって構築される構造であり、化学的な橋かけによって三次元網目のように結合している構造である。また、ネットワークは、自律的な全体と自律的な部分からなる。言い換えると、ネットワークは、全体としても自律的であり、部分としてみても自律的なのである。すなわち、特許文献1に記載のものは、鉄と黒鉛を混合して焼結すると、黒鉛が鉄に拡散してパーライト組織が生成される。しかしながら、黒鉛が0.8%を超えると、線状のセメンタイト組織が析出する。これによって、ネットワーク状のセメンタイトが構成される。セメンタイトは、鉄と炭素の化合物で化学式はFe
3
Cで示される。 鉄鋼材料においてパーライト組織や焼もどしマルテンサイト組織に現れる化合物である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特公昭56-27591号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、金属組織のうちセメンタイトは硬い傾向にあり、セメンタイトが多いと相手側への攻撃性(相手側部材に対する攻撃性)が高くなる。相手側部材に対する攻撃性とは、相手側部材に対する摩耗性や損傷性等である。このため、特許文献1に記載されたような鉄系摺動部材(焼結合金)にて焼結合金軸受を構成すれば、軸受として、硬い傾向となり、摺動時に金属接触した際、軸への攻撃性が高くなって、相手材が摩耗しやすくなる。
【0007】
また、ネットワーク状のセメンタイトを有するものであるために、特許文献1では、焼結温度として、1000~1300℃の比較的高温に設定している。しかしながら、焼結温度がこのように高いと、製造工程で発生する二酸化炭素(CO
2
)量が増え、環境への悪影響を与え、しかも、使用するエネルギー量が増加し、コストアップにつながる。なお、焼結合金にCuやSnが多く含有されれば、コストアップにつながる。
【0008】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みて、相手側部材(相手軸)に対して摩耗させにくく、製造時への環境への悪影響を低く抑えることができる焼結合金軸受を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の焼結合金軸受は、原料粉を圧縮して圧粉体を成形し、この圧粉体を焼結されて得られる焼結合金軸受であって、焼結合金が、重量比でCu:1.0~5.0wt%、Sn:0.4~2.0wt%、遊離炭素として、C:0.3~3.0wt%を含有し、残部:Feおよび不可避不純物を備え、鉄粉で形成される鉄組織は、フェライト組織が面積率90%以上を有するものである。
【0010】
Cu(銅)が1.0wt%よりも少なかったり、Sn(錫)が0.4wt%よりも少なかったりすると、強度が低くなり、Cuが5.0wt%よりも多かったり、Snが2.0wt%よりも多かったりすると、価格が高くなる。また、フェライト組織は、軟らかく延性に優れたものであり、鉄組織が、フェライト組織の面積率90%以上を有するものであるので、相手側部材(例えば、相手軸)への攻撃性を低く抑えることができる。ここで、面積率とは、観察面積に占める各組織の面積の割合のことである。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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