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公開番号
2025101817
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-08
出願番号
2023218850
出願日
2023-12-26
発明の名称
マイナーアクチノイドの核変換可能な高速炉の炉心及びマイナーアクチノイドの核変換方法
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
G21C
5/00 20060101AFI20250701BHJP(核物理;核工学)
要約
【課題】Naボイドの発生を抑制しつつマイナーアクチノイド(MA)核変換量を向上できる、MAの核変換可能な高速炉炉心の提供。
【解決手段】炉心の中心領域に配置された炉心燃料と、前記中心領域の上側の上部軸ブランケット領域に配置された上部軸ブランケット燃料と、前記中心領域の下側の下部軸ブランケット領域に配置された下部軸ブランケット燃料と、前記中心領域の径方向外側の径ブランケット領域に配置された径ブランケット燃料と、を備え、Naボイド発生の可能性のない前記下部軸ブランケット燃料及び前記径ブランケット燃料それぞれのMA含有量が、前記上部軸ブランケット燃料のMA含有量よりも多い、MAの核変換可能な高速炉の炉心。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
炉心の中心領域に配置された炉心燃料と、
前記中心領域の上側の上部軸ブランケット領域に配置された上部軸ブランケット燃料と、
前記中心領域の下側の下部軸ブランケット領域に配置された下部軸ブランケット燃料と、
前記中心領域の径方向外側の径ブランケット領域に配置された径ブランケット燃料と、
を備えた高速炉の炉心であって、
Naボイド発生の可能性のない前記下部軸ブランケット燃料及び前記径ブランケット燃料それぞれのマイナーアクチノイド含有量が、前記上部軸ブランケット燃料のマイナーアクチノイド含有量よりも多い、
マイナーアクチノイドの核変換可能な高速炉の炉心。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記中心領域が上部と下部に2分割され、前記下部における前記炉心燃料のマイナーアクチノイド含有量が、前記上部における前記炉心燃料のマイナーアクチノイド含有量よりも多い、請求項1に記載の高速炉の炉心。
【請求項3】
前記中心領域が上部と下部とそれらの間の中間部に3分割され、前記下部における前記炉心燃料のマイナーアクチノイド含有量が、前記中間部における前記炉心燃料のマイナーアクチノイド含有量よりも多く、前記中間部における前記炉心燃料のマイナーアクチノイド含有量が、前記上部における前記炉心燃料のマイナーアクチノイド含有量よりも多い、請求項1に記載の高速炉の炉心。
【請求項4】
前記中心領域に配置された内部ブランケット燃料をさらに備え、
前記内部ブランケット燃料がマイナーアクチノイドを含有する、請求項1に記載の高速炉の炉心。
【請求項5】
前記下部軸ブランケット領域の厚さが、前記上部軸ブランケット領域の厚さよりも厚い、請求項1に記載の高速炉の炉心。
【請求項6】
炉心の中心領域に配置された炉心燃料と、
前記中心領域の上側の上部軸ブランケット領域に配置された上部軸ブランケット燃料と、
前記中心領域の下側の下部軸ブランケット領域に配置された下部軸ブランケット燃料と、
前記中心領域の径方向外側の径ブランケット領域に配置された径ブランケット燃料と、
を備えた高速炉の炉心におけるマイナーアクチノイドの核変換方法であって、
Naボイド発生の可能性のない前記下部軸ブランケット燃料及び前記径ブランケット燃料それぞれのマイナーアクチノイド含有量を、前記上部軸ブランケット燃料のマイナーアクチノイド含有量よりも多くする、
マイナーアクチノイドの核変換方法。
【請求項7】
前記中心領域を上部と下部に2分割し、前記下部における前記炉心燃料のマイナーアクチノイド含有量を、前記上部における前記炉心燃料のマイナーアクチノイド含有量よりも多くする、請求項6に記載のマイナーアクチノイドの核変換方法。
【請求項8】
前記中心領域を上部と下部とそれらの間の中間部に3分割し、前記下部における前記炉心燃料のマイナーアクチノイド含有量を、前記中間部における前記炉心燃料のマイナーアクチノイド含有量よりも多くし、前記中間部における前記炉心燃料のマイナーアクチノイド含有量を、前記上部における前記炉心燃料のマイナーアクチノイド含有量よりも多くする、請求項6に記載のマイナーアクチノイドの核変換方法。
【請求項9】
前記炉心が、前記中心領域に配置された内部ブランケット燃料をさらに備え、
前記内部ブランケット燃料にマイナーアクチノイドを含有させる、請求項6に記載のマイナーアクチノイドの核変換方法。
【請求項10】
前記下部軸ブランケット領域の厚さを、前記上部軸ブランケット領域の厚さよりも厚くする、請求項6に記載のマイナーアクチノイドの核変換方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイナーアクチノイドの核変換可能な高速炉の炉心及びマイナーアクチノイドの核変換方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
軽水炉等から発生する使用済み核燃料の再処理においては、使用済み核燃料の溶液からU(ウラン)及びPu(プルトニウム)が回収される。U及びPuを回収した後に残る高レベル放射性液体廃棄物(Highly Active Liquid Waste)(以下、HALWとも記す。)には、核分裂生成物(Fission Products)(以下、FPとも記す。)のほか、Np(ネプツニウム)、Am(アメリシウム)、Cm(キュリウム)等のマイナーアクチノイド(Minor Actinide)(以下、MAとも記す。)が含まれる。HALWは、濃縮工程を経てガラス固化体とされ、地層処分される計画となっている。
【0003】
MAは、1万年オーダの長半減期を持つ核種があり、HALWの処分における負荷増大の要因となっている。そこで、HALWからMAを分離し、分離したMAを、高速炉や加速器(ADS)を用い、異なる元素に変換する核変換技術が検討されている。
特許文献1には、MAなどの超ウラン元素(TRU)を含む燃料を、中心領域に非均質的に配置した炉心が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平5-180971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
炉心燃料のMA含有量は一般に、最高で5質量%程度とされ、ブランケット燃料のMA含有量は一般に、最高で30質量%程度とされる。これは、MA含有率の増加に伴い、中性子放出率あるいは発熱密度が高くなるため、中性子遮蔽あるいは冷却等の対策の必要性が増し、製造が困難になるためである。さらに、MA含有量が増えると、冷却材の液体金属Na(ナトリウム)のボイドが発生しやすくなる問題もある。
そのため、従来の核変換技術では、高速炉の炉心へのMA装荷量をあまり多くすることができず、年間のMA核変換量はたかだか0.006~0.02t-MA/(GW・年)である。六ヶ所再処理工場の再処理量(800tHM/年)を想定した場合、MA年間発生量が約1.0t-MA/年であるため、MA発生量に対して、高速炉によるMA核変換が追いつかない状況となる。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、Naボイドの発生を抑制しつつMA核変換量を向上できる、MAの核変換可能な高速炉の炉心及びMAの核変換方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示に係るMAの核変換可能な高速炉の炉心は、炉心の中心領域に配置された炉心燃料と、前記中心領域の上側の上部軸ブランケット領域に配置された上部軸ブランケット燃料と、前記中心領域の下側の下部軸ブランケット領域に配置された下部軸ブランケット燃料と、前記中心領域の径方向外側の径ブランケット領域に配置された径ブランケット燃料と、を備えた高速炉の炉心であって、Naボイド発生の可能性のない前記下部軸ブランケット燃料及び前記径ブランケット燃料それぞれのMA含有量が、前記上部軸ブランケット燃料のMA含有量よりも多い。
また、本開示に係るMAの核変換方法は、炉心の中心領域に配置された炉心燃料と、前記中心領域の上側の上部軸ブランケット領域に配置された上部軸ブランケット燃料と、前記中心領域の下側の下部軸ブランケット領域に配置された下部軸ブランケット燃料と、前記中心領域の径方向外側の径ブランケット領域に配置された径ブランケット燃料と、を備えた高速炉の炉心におけるMAの核変換方法であって、Naボイド発生の可能性のない前記下部軸ブランケット燃料及び前記径ブランケット燃料それぞれのMA含有量を、前記上部軸ブランケット燃料のMA含有量よりも多くする。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係るMAの核変換可能な高速炉の炉心によれば、Naボイドの発生を抑制しつつMA核変換量を向上できる。
本開示に係るMAの核変換方法によれば、Naボイドの発生を抑制しつつMA核変換量を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
高速炉の構成を示す縦断面図である。
第一実施形態における炉心の構成を示す径方向断面図である。
図2の炉心のIII-III断面の模式図である。
炉心燃料集合体の構成を示す斜視図である。
炉心燃料要素の構成を示す斜視図である。
第一実施形態の炉心の変形例を示す径方向断面図である。
第一実施形態の炉心の変形例を示す径方向断面図である。
第二実施形態における炉心の構成を示す径方向断面図である。
図8の炉心のIX-IX断面の模式図である。
第三実施形態における炉心の構成を示す径方向断面図である。
図10の炉心のXI-XI断面の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書において、MA(マイナーアクチノイド)は、アクチノイドに属する超ウラン元素のうちPuを除いた元素であり、主にNp、Am、Cmを示す。
本明細書において、ブランケット燃料は、径ブランケット燃料、上部軸ブランケット燃料、下部軸ブランケット燃料及び内部ブランケット燃料を総称である。
数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値および上限値として含むことを意味する。
図面における各部の縮尺は、説明の便宜上、実際とは異なる場合がある。
【0010】
<第一実施形態>
図1を参照して、本開示の第一実施形態における炉心1を備える高速炉の構成の一例について説明する。同図に示すように、この例の高速炉100は、炉心1と、原子炉容器2と、ガードベッセル3と、冷却材入口配管4と、冷却材出口配管5と、炉心上部機構7と、固定プラグ8と、を備えている。
(【0011】以降は省略されています)
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