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公開番号
2025105186
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-10
出願番号
2023223554
出願日
2023-12-28
発明の名称
バイオマスガス化炉、液体燃料製造設備、及びバイオマスガス化炉の運転方法
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C10J
3/00 20060101AFI20250703BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】ガス化炉本体における良好な燃焼ないし熱分解を実現することができるバイオマスガス化炉を提供する。
【解決手段】バイオマスガス化炉は、バイオマス原料をガス化するガス化炉本体11と、バイオマス原料をガス化炉本体11の内部に投入するバイオマス原料投入部22と、バイオマス原料投入部22よりも下方の第2筒部11eに設けられ、ガス化剤をガス化炉本体11の内部に投入する水蒸気投入管17と、ガス化炉本体11で生成した生成ガスからタールを吸着剤で吸着して除去するタール除去設備と、を備え、タール除去設備は、吸着剤に吸着されたタールを水蒸気によって脱離して吸着剤を再生した際に生じるタール含有水蒸気を排出するタール含有水蒸気排出部を備え、タール含有水蒸気排出部から導かれたタール含有水蒸気を第2筒部11eに供給するタール含有水蒸気供給管20が設けられている。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
バイオマス原料をガス化するガス化炉本体と、
バイオマス原料を前記ガス化炉本体の内部に投入するバイオマス原料投入部と、
前記バイオマス原料投入部よりも下方の下部領域に設けられ、ガス化剤を前記ガス化炉本体の内部に投入するガス化剤投入部と、
前記ガス化炉本体で生成した生成ガスからタールを吸着剤で吸着して除去するタール除去設備と、
を備え、
前記タール除去設備は、前記吸着剤に吸着されたタールを水蒸気によって脱離して該吸着剤を再生した際に生じるタール含有水蒸気を排出するタール含有水蒸気排出部を備え、
前記タール含有水蒸気排出部から導かれたタール含有水蒸気を前記下部領域に供給するタール含有水蒸気供給管が設けられているバイオマスガス化炉。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
バイオマス原料をガス化するガス化炉本体と、
バイオマス原料を前記ガス化炉本体の内部に投入するバイオマス原料投入部と、
前記バイオマス原料投入部よりも下方の下部領域に設けられ、ガス化剤を前記ガス化炉本体の内部に投入するガス化剤投入部と、
前記ガス化炉本体で生成した生成ガスを冷却する生成ガス冷却器と、
前記生成ガス冷却器から導かれた生成ガスからタールを吸着剤で吸着して除去するタール除去設備と、
を備え、
前記タール除去設備は、前記吸着剤に吸着されたタールを水蒸気によって脱離して該吸着剤を再生した際に生じるタール含有水蒸気を排出するタール含有水蒸気排出部を備え、
前記タール含有水蒸気排出部から導かれたタール含有水蒸気を導くタール含有水蒸気供給管を備え、
前記タール含有水蒸気供給管は、前記生成ガス冷却器の冷却媒体流路を経て、前記ガス化炉本体に接続されているバイオマスガス化炉。
【請求項3】
バイオマス原料をガス化するガス化炉本体と、
バイオマス原料を前記ガス化炉本体の内部に投入するバイオマス原料投入部と、
前記バイオマス原料投入部よりも下方の下部領域に設けられ、ガス化剤を前記ガス化炉本体の内部に投入するガス化剤投入部と、
前記ガス化炉本体で生成した生成ガスからタールを吸着剤で吸着して除去するタール除去設備と、
を備え、
前記タール除去設備は、前記吸着剤に吸着されたタールを水蒸気によって脱離して該吸着剤を再生した際に生じるタール含有水蒸気を排出するタール含有水蒸気排出部を備え、
前記タール含有水蒸気排出部から導かれたタール含有水蒸気を導くタール含有水蒸気供給管を備え、
前記タール含有水蒸気供給管から前記ガス化炉本体に供給されるタール含有水蒸気の供給量に応じて、前記ガス化炉本体に投入する水蒸気の投入量を制御する制御部を備えているバイオマスガス化炉。
【請求項4】
前記生成ガス冷却器の冷却媒体流路には、冷却媒体としての水蒸気の一部を抽気する抽気部が設けられ、
前記タール含有水蒸気排出部は、冷却媒体流れにおける前記抽気部の下流側にタール含有水蒸気が導かれるように接続されている請求項2に記載のバイオマスガス化炉。
【請求項5】
前記タール含有水蒸気供給管を流れるタール含有水蒸気の物理量を検出するセンサが設けられ、
前記制御部は、前記センサの検出値を用いて前記タール含有水蒸気供給管を流れるタール含有水蒸気に含まれる水蒸気量を演算し、該水蒸気量に応じて前記ガス化炉本体に投入する水蒸気の投入量を制御する請求項3に記載のバイオマスガス化炉。
【請求項6】
前記制御部は、前記タール含有水蒸気供給管から前記ガス化炉本体に供給されるタール含有水蒸気に含まれるタール流量に応じて、前記ガス化炉本体に供給する酸素量を制御する請求項3に記載のバイオマスガス化炉。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載されたバイオマスガス化炉と、
前記ガス化炉本体で生成した生成ガスの少なくとも一部から液体燃料を合成する液体燃料合成設備と、
を備えている液体燃料製造設備。
【請求項8】
バイオマス原料をガス化するガス化炉本体と、
バイオマス原料を前記ガス化炉本体の内部に投入するバイオマス原料投入部と、
前記バイオマス原料投入部よりも下方の下部領域に設けられ、ガス化剤を前記ガス化炉本体の内部に投入するガス化剤投入部と、
前記ガス化炉本体で生成した生成ガスからタールを吸着剤で吸着して除去するタール除去設備と、
を備えたバイオマスガス化炉の運転方法であって、
前記タール除去設備は、前記吸着剤に吸着されたタールを水蒸気によって脱離して該吸着剤を再生した際に生じるタール含有水蒸気を排出するタール含有水蒸気排出部を備え、
前記タール含有水蒸気排出部から導かれたタール含有水蒸気を前記下部領域に供給するバイオマスガス化炉の運転方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、バイオマスガス化炉、液体燃料製造設備、及びバイオマスガス化炉の運転方法に関するものである。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
バイオマスガス化炉を用いたガス化技術として、噴流床式が知られている。噴流床式は、流動床式に比べてガス化温度が高いことからタールの発生量が低い特長を有している。(ここで言及するタールとは、バイオマス原料中に含まれる炭素分がガス化炉でCOやCH4等の低分子成分に変換しきれずに、多環芳香族として残存する有機化合物(PAH:Polycyclic Aromatic Hydrocarbons)を意味する)。
【0003】
しかしながら、ガス化炉とFischer-Tropsch法などを用いた合成設備を組み合わせてSAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)等の合成燃料を製造する場合、ガス化炉で発生するタールは合成設備の触媒の被毒成分になることから、噴流床式のガス化炉であっても合成設備の上流でタールを除去する必要がある。
【0004】
タールの除去方式としては、スクラバや吸着塔などが知られているが、スクラバは、スクラバ液の取替費用が大きく、また高純度精製(合成設備の要求値までタールを除去すること)には不向きであることから、吸着塔が適用されることが多い。
【0005】
吸着塔は、非再生式と再生式に大別される。非再生式は、吸着材が所定量以上のタールを吸着して破過すると、後流から要求される除去性能を確保できなくなることから、定期的に吸着材の取替が発生し、ランニングコストに大きな影響を及ぼす。
【0006】
再生式吸着塔は、例えば、吸着材にタールを吸着させる吸着工程と、蒸気を供給して吸着したタールを活性炭から脱離させて再生される再生工程と、次の吸着工程に備えて待機する待機工程とを有している。
【0007】
上記の再生式吸着塔によって、吸着材を繰り返し使用することで、新規吸着材の補充量を低減し、ランニングコストの大幅な低減を図ることが可能となる。
【0008】
一方で、再生工程で蒸気と共に系外へ排出されるタールをクーラで冷却する過程で、凝縮・凝固したタールによって粘性の高いスラリー物質を形成する懸念がある。これにより、クーラの伝熱面や後流の配管内にスラリー物質が付着・成長し、クーラでの伝熱性能の低下や、クーラおよび配管内での閉塞を招く可能性があり、クーラの機器体格(伝熱面積)の過剰設計、あるいは安定運転の弊害が従来プロセスの課題となっている。
【0009】
また、タールは幾分かの発熱量を有しているため、そのまま系外に排出するとプラントとしてはヒートロス(未燃損失)となり、熱効率の低下要因の一つとなっている。さらに、活性炭の再生で用いる蒸気は、再生後にも一定のエンタルピーを保持しているが、系外排気され熱損失となる。
【0010】
特許文献1では、活性炭吸着塔で再生処理を施したタール含有水蒸気をガス化炉へ供給することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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