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公開番号2025102241
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023219571
出願日2023-12-26
発明の名称金属溶解昇温供給システムおよび給湯装置
出願人株式会社デンソー
代理人弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類B22D 17/28 20060101AFI20250701BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】量、温度、清浄度において高品質な溶融金属を外部加工機に供給可能な金属溶解昇温供給システムを提供する。
【解決手段】金属溶解昇温供給システムは、溶解装置100、昇温装置200、給湯装置300および制御装置500を備えている。溶解装置100は、固体状態の金属材料101を加熱して液体状態の溶融金属214に変える。昇温装置200は、溶解装置100で作られた溶融金属214を収容する耐熱容器211、および耐熱容器211に収容された溶融金属214を加熱する昇温加熱部212を有する。給湯装置300は、昇温装置200で加熱された溶融金属214の温度を保った状態で外部加工機400に供給する。制御装置500は、溶解装置100が固体状態の金属材料101を溶融金属214に変えて耐熱容器に供給する量を給湯装置300から外部加工機400に供給する溶融金属214の量に応じて制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
固体状態の金属材料(101)を溶解し昇温し外部加工機(400)に供給する金属溶解昇温供給システムにおいて、
前記金属材料を加熱して液体状態の溶融金属(214)に変える溶解装置(100)と、
前記溶解装置で作られた溶融金属を収容する耐熱容器(211)、および前記耐熱容器に収容された溶融金属を加熱する昇温加熱部(212)を有する昇温装置(200)と、
前記昇温装置で加熱された溶融金属の温度を保った状態で前記外部加工機に供給する給湯装置(300)と、
前記溶解装置が固体状態の前記金属材料を溶融金属に変えて前記耐熱容器に供給する量を前記給湯装置から前記外部加工機に供給する溶融金属の量に応じて制御する制御装置(500)と、を備える金属溶解昇温供給システム。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記溶解装置は、前記金属材料を電磁誘導により加熱する誘導加熱部(102)を有し、前記金属材料を溶融金属に変えて前記耐熱容器へ直接供給する構成であり、
前記制御装置は、前記誘導加熱部の出力調整により前記金属材料の溶解速度を制御し、前記溶解装置で作られる溶融金属の量を調整するように構成されている、請求項1に記載の金属溶解昇温供給システム。
【請求項3】
前記溶解装置は、前記耐熱容器に収容される溶融金属の量を検出する溶融金属量検出部(106)を有し、
前記制御装置は、前記溶融金属量検出部で検出される溶融金属の量に基づき、前記誘導加熱部の出力調整により前記金属材料の溶解速度を制御し、前記溶解装置で作られる溶融金属の量を調整するように構成されている、請求項2に記載の金属溶解昇温供給システム。
【請求項4】
前記溶融金属量検出部は、前記耐熱容器に収容される溶融金属の湯面高さを検出する湯面検出部(106)であり、
前記制御装置は、前記湯面検出部で検出される溶融金属の湯面高さに基づき、前記誘導加熱部の出力調整により前記金属材料の溶解速度を制御し、前記溶解装置で作られる溶融金属の量を調整するように構成されている、請求項3に記載の金属溶解昇温供給システム。
【請求項5】
前記昇温加熱部は、前記耐熱容器に収容された溶融金属に対し一定の加熱エネルギで加熱するように構成されている、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の金属溶解昇温供給システム。
【請求項6】
前記昇温装置は、複数の前記耐熱容器、および、複数の前記耐熱容器それぞれに設けられた複数の前記昇温加熱部を有している、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の金属溶解昇温供給システム。
【請求項7】
前記昇温装置は、前記耐熱容器に供給された溶融金属に対し一定の動作により清浄化処理を行う清浄化処理部を有している、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の金属溶解昇温供給システム。
【請求項8】
前記清浄化処理部には、前記耐熱容器に供給された溶融金属の深さ方向中心と前記耐熱容器の底部内壁との間の任意の位置から溶融金属に不活性ガス(222)を供給するガス配管(221)が設けられている、請求項7に記載の金属溶解昇温供給システム。
【請求項9】
前記給湯装置は、前記耐熱容器から溶融金属を取り出して密閉空間で保持する給湯容器(311)、および、前記給湯容器の重量を前記給湯容器に設定される直交座標系の3軸方向にて測定する重量測定部(319)を有し、
前記制御装置は、前記耐熱容器から前記給湯容器に溶融金属を取り出す前に前記重量測定部で測定した前記給湯容器の重量と、前記耐熱容器から前記給湯容器に溶融金属を取り出した後に前記重量測定部で測定した前記給湯容器の重量との差に基づいて、前記耐熱容器から前記給湯容器に取り出した溶融金属の量を算出する、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の金属溶解昇温供給システム。
【請求項10】
前記制御装置は、前記耐熱容器から前記給湯容器に溶融金属を吸引する際に前記重量測定部で前記給湯容器の重量を継続して測定しつつ、前記耐熱容器から前記給湯容器に必要量の溶融金属を吸引するように構成されている、請求項9に記載の金属溶解昇温供給システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、金属溶解昇温供給システムおよび給湯装置に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、誘導加熱式アルミニウム溶解炉を用いた溶解設備が記載されている。この溶解設備は、アルミニウム溶解原料を板材や破砕材といった固体状態でるつぼに供給し、そのるつぼがステップ送りで回転台上の各ステーション(以下、「ST」という)を移動する。るつぼが原料投入STから給湯STに到達するまでの間で、るつぼの外周に設置した誘導加熱コイルによりるつぼを誘導加熱し、るつぼの発生する熱によりアルミニウム溶解原料を加熱溶解する。そして、この溶解設備は、るつぼが給湯STに到達すると、るつぼを傾動させて溶融金属を外部加工機に供給(即ち、給湯)するものである。なお、溶融金属は、溶湯または湯と呼ばれることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-598号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の溶解設備は、外部加工機に供給する溶融金属の量、温度、清浄度に関し、次のような問題がある。
【0005】
まず、溶融金属の量に関し、この溶解設備は、アルミニウム溶解原料を、板材や破砕材といった固体状態でるつぼに供給している。るつぼ内の溶融金属の量の精度は、投入する材料形態に依存する。そのため、この溶解設備では、投入する板材や破砕材の1個あたりの重量単位で、るつぼ内の溶融金属の量にばらつきが発生する。したがって、この溶解設備は、るつぼを傾動させて外部加工機に溶融金属を供給する際、外部加工機に供給する溶融金属の量にばらつきが生じるといった問題がある。
【0006】
次に、溶融金属の温度に関し、この溶解設備は、るつぼ内において固液共存状態で金属の溶解および昇温を行うので、昇温過程での溶融金属の温度は、るつぼに投入する材料の形状や投入時の姿勢によって変化する固液共存のバランスによりばらつく。そのため、この溶解設備では、溶融金属を狙いの温度にするため、溶解完了間際での誘導加熱出力の制御による温調を実施しているが、るつぼをステップ送りで稼働するため、各ステーションの誘導加熱コイル全てで個別に出力制御する機構が必要となり、設備コストの増加に繋がる。加えて、給湯直前での温調のため、給湯サイクルが短い場合、温調可能な時間も短くなるので、バリエーション展開できる領域は限られる。温調できたとしても傾動して給湯するため、溶融金属が大気に触れる時間が長くなり、給湯時の溶融金属の温度も不安定になるといった問題がある。
【0007】
続いて、溶融金属の清浄度に関し、この溶解設備は、原料投入STと給湯STとの間に設けたガス抜きSTにおいて、溶融金属の中に溶け込んだガス成分を抜き取るためのガス抜き工程を実施している。しかし、この溶融金属設備は、るつぼ内の溶融金属の量、温度および固液共存バランスが毎回変化するため、ガス抜き工程による脱ガス効果も一定にならないといった問題がある。
【0008】
このように、外部加工機に供給する溶融金属の量、温度、清浄度等の溶融金属品質にばらつきがあると、外部加工機の一例としてのダイカストマシンで加工される鋳物製品の品質のばらつき(例えば、寸法精度や内部品質の変動、バリ張り発生有無等)が生じる。そのため、不良率を考慮した生産計画や後工程での仕上げ対応の増加により無駄の多い工程設計となる。
【0009】
本開示は上記点に鑑みて、量、温度、清浄度において高品質な溶融金属を外部加工機に供給可能な金属溶解昇温供給システムおよび給湯装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の1つの観点によると、固体状態の金属材料(101)を溶解し昇温し外部加工機(400)に供給する金属溶解昇温供給システムは、
金属材料を加熱して液体状態の溶融金属(214)に変える溶解装置(100)と、
溶解装置で作られた溶融金属を収容する耐熱容器(211)、および耐熱容器に収容された溶融金属を加熱する昇温加熱部(212)を有する昇温装置(200)と、
昇温装置で加熱された溶融金属の温度を保った状態で外部加工機に供給する給湯装置(300)と、
溶解装置が固体状態の金属材料を溶融金属に変えて耐熱容器に供給する量を給湯装置から外部加工機に供給する溶融金属の量に応じて制御する制御装置(500)と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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