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公開番号2025103879
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023221572
出願日2023-12-27
発明の名称容器入り酸化チタン粒子及びその製造方法、並びに酸化チタン保管容器
出願人株式会社レゾナック
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C01G 23/047 20060101AFI20250702BHJP(無機化学)
要約【課題】保管時に酸化チタン粒子の水分含有量の変化を小さくすることができる酸化チタン粒子の保管形態及び方法を提供する。
【解決手段】容器と、容器に収容された酸化チタン粒子とを含み、容器の水蒸気透過度が温度40℃、相対湿度90%RHにおいて1.0g/(m2・24h)以下であり、酸化チタン粒子の全細孔容積が0.80×10-3m3/kg以下である、容器入り酸化チタン粒子。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
容器と、前記容器に収容された酸化チタン粒子とを含み、
前記容器の水蒸気透過度が温度40℃、相対湿度90%RHにおいて1.0g/(m

・24h)以下であり、前記酸化チタン粒子の全細孔容積が0.80×10
-3


/kg以下である、容器入り酸化チタン粒子。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記酸化チタン粒子のメソ孔容積が0.75×10
-3


/kg以下である、請求項1に記載の容器入り酸化チタン粒子。
【請求項3】
容器と、前記容器に収容された酸化チタン粒子とを含み、
前記容器の水蒸気透過度が温度40℃、相対湿度90%RHにおいて1.0g/(m

・24h)以下であり、前記酸化チタン粒子のメソ孔容積が0.75×10
-3


/kg以下である、容器入り酸化チタン粒子。
【請求項4】
前記酸化チタン粒子の全細孔容積が0.80×10
-3


/kg以下である、請求項3に記載の容器入り酸化チタン粒子。
【請求項5】
前記容器はアルミニウム層を有する容器である、請求項1~4のいずれか一項に記載の容器入り酸化チタン粒子。
【請求項6】
前記容器はアルミニウム層及び樹脂層を有する容器である、請求項1~4のいずれか一項に記載の容器入り酸化チタン粒子。
【請求項7】
前記容器はアルミニウムラミネートフィルムを有する容器である、請求項1~4のいずれか一項に記載の容器入り酸化チタン粒子。
【請求項8】
前記酸化チタン粒子のアナターゼ含有率が70%以上100%以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の容器入り酸化チタン粒子。
【請求項9】
前記酸化チタン粒子のBET比表面積が5m

/g以上500m

/g以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の容器入り酸化チタン粒子。
【請求項10】
前記酸化チタン粒子の全細孔容積が0.01×10
-3


/kg以上である、請求項1~4のいずれか一項に記載の容器入り酸化チタン粒子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、容器入り酸化チタン粒子及びその製造方法、並びに酸化チタン保管容器に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
酸化チタンの工業的応用分野は極めて広く、化粧品、紫外線遮蔽材、及びシリコーンゴムヘの添加剤が代表的である。近年では、酸化チタンは、電子部品用材料として用いられるチタン酸バリウムの原料としても多く用いられている。なお、「酸化チタン」は、日本工業規格(JIS)には二酸化チタンと記載されているが、一般名として酸化チタンが広く使用されているため、本開示では二酸化チタン(TiO

)を酸化チタンと略称する。
【0003】
酸化チタンの表面は基本的にTi原子及びO原子と、Ti原子に化学的に結合したOH基とによって覆われている。このOH基に更に水分子が水素結合によって幾層にも物理吸着して、乾燥減量として測定される水分を構成する。
【0004】
この水分は環境の湿度によって酸化チタン表面上で吸脱着を繰り返すため、季節又は天候の影響を受けて変動し易い。例えばBaOとTiO

を反応させてチタン酸バリウムを合成する場合に、厳密にBaOとTiO

の比を制御するためには、合成の直前に酸化チタンを絶乾及び秤量する必要があり、このことは設備的又は経済的な負担を顕著に増大させる。更に、微粒子化された酸化チタンは、単位質量当たりの表面積、すなわち比表面積が大きいため、吸着水分量が多く、原料投入時の量的ばらつきも大きい。最近は酸化チタンの微粒子化の要求が強いこともあり、投入量の変動とそれに伴う収率低下はより顕著であった。
【0005】
特許文献1には、微粒子二酸化チタンを樹脂袋に梱包する際に、BET比表面積が10~200m

/gである微粒子二酸化チタンに液滴径5~500μmの水滴を噴霧し、水滴が担持された微粒子二酸化チタンを樹脂袋に封緘し、二酸化チタンを温度5~50℃、相対湿度60~95%の条件下に保管することにより、微粒子二酸化チタンの吸着水分量の変動を小さくすることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第5311707号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
チタン酸バリウム等の電子材料の原料として用いられる酸化チタンは微粒子化が進んでいるため、水分含有量の制御が難しい。水分含有量が適切に制御できないと、製品の品質変動、性能低下又は収率低下が生じる。
【0008】
本開示は、保管時に酸化チタン粒子の水分含有量の変動を小さくすることができる容器入り酸化チタン粒子、並びにその保管容器及び製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は以下の態様を包含する。
[態様1]
容器と、前記容器に収容された酸化チタン粒子とを含み、
前記容器の水蒸気透過度が温度40℃、相対湿度90%RHにおいて1.0g/(m

・24h)以下であり、前記酸化チタン粒子の全細孔容積が0.80×10
-3


/kg以下である、容器入り酸化チタン粒子。
[態様2]
前記酸化チタン粒子のメソ孔容積が0.75×10
-3


/kg以下である、態様1に記載の容器入り酸化チタン粒子。
[態様3]
容器と、前記容器に収容された酸化チタン粒子とを含み、
前記容器の水蒸気透過度が温度40℃、相対湿度90%RHにおいて1.0g/(m

・24h)以下であり、前記酸化チタン粒子のメソ孔容積が0.75×10
-3


/kg以下である、容器入り酸化チタン粒子。
[態様4]
前記酸化チタン粒子の全細孔容積が0.80×10
-3


/kg以下である、態様3に記載の容器入り酸化チタン粒子。
[態様5]
前記容器はアルミニウムを含む、態様1~4のいずれかに記載の容器入り酸化チタン粒子。
[態様6]
前記容器はアルミニウム及び樹脂を含む、態様1~5のいずれかに記載の容器入り酸化チタン粒子。
[態様7]
前記容器はアルミニウムラミネートフィルムを含む、態様1~6のいずれかに記載の容器入り酸化チタン粒子。
[態様8]
前記酸化チタン粒子のアナターゼ含有率が70%以上100%以下である、態様1~7のいずれかに記載の容器入り酸化チタン粒子。
[態様9]
前記酸化チタン粒子のBET比表面積が5m

/g以上500m

/g以下である、態様1~8のいずれかに記載の容器入り酸化チタン粒子。
[態様10]
前記酸化チタン粒子の全細孔容積が0.01×10
-3


/kg以上である、態様1~9のいずれかに記載の容器入り酸化チタン粒子。
[態様11]
前記容器入り酸化チタン粒子を温度50℃、相対湿度90%RHの環境下で14日保管したときの水分含有量の変化率がマイナス2.0質量%以上2.0質量%以下である、態様1~10のいずれかに記載の容器入り酸化チタン粒子。
[態様12]
全細孔容積が0.80×10
-3


/kg以下の酸化チタン粒子を保管するための酸化チタン粒子保管容器であって、前記酸化チタン粒子容器の水蒸気透過度が温度40℃、相対湿度90%RHにおいて1.0g/(m

・24h)以下である、酸化チタン粒子保管容器。
[態様13]
全細孔容積が0.80×10
-3


/kg以下の酸化チタン粒子を水蒸気透過度が温度40℃、相対湿度90%RHにおいて1.0g/(m

・24h)以下である容器に収容し、前記容器の開口部を密封する工程を含む、容器入り酸化チタン粒子の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、保管時に酸化チタン粒子の水分含有量の変動を小さくすることができる容器入り酸化チタン粒子、並びにその保管容器及び製造方法を提供できる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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