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公開番号
2025106429
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-15
出願番号
2025063286,2023522598
出願日
2025-04-07,2022-04-28
発明の名称
酸化チタン粒子及びその製造方法
出願人
株式会社レゾナック
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C01G
23/07 20060101AFI20250708BHJP(無機化学)
要約
【課題】均一性及びさらには分散性に優れ、かつ粗大粒子が少ない酸化チタン粒子及びその製造方法、並びに当該酸化チタンを含むスラリー、分散体、及び組成物及び誘電体原料を提供する。
【解決手段】本発明の酸化チタン粒子は、レーザー回折・散乱分析法により測定した酸化チタン粒子におけるD90(LD)/D50(LD)が1.0超2.0以下であり、かつ、電界放射型走査型電子顕微鏡で観察した一次粒子のD50(SEM)に対して、D50(SEM)の16倍を超える粗大粒子濃度(個数基準)が20ppm以下である。その製造は、原料ガスと酸化性ガスとを反応管に導入して反応させる際に、反応管内壁にパージ媒体の吹き出し口を設け、反応管内壁からパージ媒体の吹き出し角度とパージ媒体の吹き出し流速(B)を、パージ媒体が反応管内壁に沿って旋回するように導入する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
レーザー回折・散乱分析法により測定した酸化チタン粒子におけるD90(LD)/D50(LD)が1.0超2.0以下であり、かつ、電界放射型走査型電子顕微鏡で観察した一次粒子のD50(SEM)に対して、D50(SEM)の16倍を超える粗大粒子濃度(個数基準)が20ppm以下である、酸化チタン粒子。
続きを表示(約 900 文字)
【請求項2】
電界放射型走査型電子顕微鏡で観察した酸化チタン粒子の一次粒子におけるD90(SEM)/D50(SEM)が1.0超2.0以下である、請求項1に記載の酸化チタン粒子。
【請求項3】
電界放射型走査型電子顕微鏡で観察した酸化チタン粒子の一次粒子における〔D90(SEM)-D10(SEM)〕/D50(SEM)が0.82以下である、請求項1又は2に記載の酸化チタン粒子。
【請求項4】
電界放射型走査型電子顕微鏡で観察した酸化チタン粒子の一次粒子におけるD99(SEM)/D50(SEM)が1.0超2.0以下である、請求項1又は2に記載の酸化チタン粒子。
【請求項5】
動的光散乱法により測定された酸化チタン粒子におけるD90(DLS)/D50(DLS)が、1.0超2.0以下である、請求項1又は2に記載の酸化チタン粒子。
【請求項6】
動的光散乱法により測定された酸化チタン粒子におけるD90(DLS)と電界放射型走査型電子顕微鏡で観察した酸化チタン粒子の一次粒子におけるD90(SEM)の比である、D90(DLS)/D90(SEM)が2.2以下である、請求項1又は2に記載の酸化チタン粒子。
【請求項7】
レーザー回折・散乱分析法により測定した酸化チタン粒子におけるD90(LD)が3000nm以下である、請求項1又は2に記載の酸化チタン粒子。
【請求項8】
動的光散乱法により測定した酸化チタン粒子におけるD90(DLS)及び電界放射型走査型電子顕微鏡で観察した酸化チタン粒子の一次粒子のD90(SEM)が200nm以下、D50(SEM)が10~150nmである、請求項1又は2に記載の酸化チタン粒子。
【請求項9】
アナターゼ含有率が70%以上である、請求項1又は2に記載の酸化チタン粒子。
【請求項10】
BET比表面積が5~200m
2
/gである、請求項1又は2に記載の酸化チタン粒子。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化チタン粒子及びその製造方法、並びに酸化チタン粒子を含むスラリー、分散体、組成物及び誘電体原料に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
酸化チタンの工業的応用分野は極めて広く、化粧品、紫外線遮蔽材、シリコーンゴムヘの添加剤を代表とし、近年では、光触媒、太陽電池、誘電体原料、Liイオン電池用電極材原料など用途は多岐に亘っている。なお、「酸化チタン」は、日本工業規格(JIS)には二酸化チタンと記載されているが、一般名として酸化チタンが広く使用されているので本明細書では二酸化チタン(TiO
2
)を酸化チタンと略称する。
【0003】
最近、酸化チタンは特に高性能の誘電体原料、例えばBaTiO
3
の原料として注目されている。BaTiO
3
は加熱下で次の反応によって得られる。
BaCO
3
+TiO
2
→BaTiO
3
+CO
2
上記の反応は固相反応であり、その際先ず高温でBaCO
3
が分解してBaOが生成し、BaOがTiO
2
粒子中を拡散固溶してBaTiO
3
になると言われている。従ってBaTiO
3
粒子の大きさはTiO
2
粒子の大きさに支配されることになる。近年では、積層セラミックコンデンサーの小型化に伴って、誘電層の薄層化が課題となっており、そのためにはBaTiO
3
粒子の微粒化及び均一化が不可欠となっている。また、誘電層厚みよりも大きなBaTiO
3
粒子が存在すると、積層セラミックコンデンサー内で短絡が生じ、機器の故障につながる。従って、BaTiO
3
の原料であるTiO
2
の微粒化及び均一化が必要であるとともに、粗大なTiO
2
粒子が含まれないことが好ましい。その他の用途でも、同様に、酸化チタン粒子は微粒化及び均一化が求められており、また粗大粒子は含まれない方がよい。
【0004】
酸化チタンの製造法は、大別して四塩化チタンや硫酸チタンを加水分解する液相法と、四塩化チタンを酸素又は水蒸気と高温で反応させる気相法がある。
【0005】
液相法は、比較的温和な条件下で酸化チタンを製造することができ、微細な一次粒子が得られやすいという利点があるが、酸化チタンがゾル又はスラリーの状態で得られるため、この状態で使用する場合、用途が限定されるという問題がある。当該ゾル又はスラリーを酸化チタン粒子として使用するためには乾燥させる必要があり、乾燥後は一般に凝集が激しくなる。このように凝集の激しい酸化チタン粒子は、粒度分布が不均一になるという問題がある。また、乾燥して得られる当該酸化チタン粒子を溶媒に分散させたときの分散性が悪いという問題もある。分散性が悪いと、上記のBaTiO
3
の生成のために原料を混合する際に、酸化チタン粒子と他の原料とが十分に混合せず、原料成分に偏在が生じ、反応時に不均一成長を引き起こして、品質のばらつき等が生じる。
【0006】
一方、気相法によると、温度等の製造条件を調整することで生成する酸化チタンの一次粒子径を調整することができる。また、気相法では溶媒を使用しないため、酸化チタンは粉末として得られ、液相法で挙げた問題が生じることは少ない。さらに、気相法では、液相法よりも比較的高い温度で反応させるため、得られる酸化チタンの結晶性が高いという特長がある。
【0007】
しかし、気相法では、液相法よりも高い温度で反応させるため、反応管内若しくは冷却媒体を導入した後の冷却管内において、温度が高すぎる若しくは酸化チタン粒子の滞留時間が長すぎるなど、酸化チタン粒子が受ける熱量が大きい場合、酸化チタン粒子同士の焼結が過度に進行し、酸化チタンの微粒子が得られにくく、粒度分布も不均一になってしまう。酸化チタン同士の焼結を避けるために、反応ゾーンの温度を低くしすぎると、酸化チタンの核生成が十分に行われず、微粒子が得られにくい、若しくは結晶性が低い酸化チタンしか得られない。一方、冷却媒体によって、反応ガスを直ちに冷却することで、酸化チタン同士の焼結を抑えることができ、微粒子の酸化チタンが得られる。冷却が直ちに行われない場合や、冷却にムラがある場合、粒子同士の焼結が不均一に生じ、均一な酸化チタン微粒子が得られにくい。
【0008】
特許文献1には、均一な酸化チタン粒子を気相法により得ることを目的として、ハロゲン化チタンガスと酸化性ガスに特定の条件で反応させることを特徴とする酸化チタン粒子の製造方法が記載されている。
【0009】
また、特許文献2には、粗大粒子のない均一な酸化チタン粒子を気相法により得ることを目的として、TiCl
4
蒸気及び酸化剤を反応させ、酸化剤を層流で反応管へ導入することで、反応管へのスケール形成を抑制し、直径が100nmよりも大きい金属酸化物の粒子が少ないことを特徴とする酸化チタン粒子の製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2006-265094号公報
特開2005-209877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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