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公開番号2025106673
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-16
出願番号2024000094
出願日2024-01-04
発明の名称対極電極、対極電極の作製方法、めっき装置およびめっき方法
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類C25D 17/12 20060101AFI20250709BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】健全なめっき層を形成できる対極電極を提供する。
【解決手段】対極電極は、めっき成分を含むゲル状物質が部分めっきの対象の構造体上に塗布された状態にて、またはめっき成分が含侵された多孔質膜が部分めっきの対象の構造体上に適用された状態にて、構造体と電極との間に電流を流して、構造体上に部分めっき膜を生成するめっき装置における電極としての対極電極であり、対極電極の柔軟性が、使用するゲル状物質または多孔質膜と同等以下である。対極電極は、導電性物質を含有する溶剤を、めっき成分を含むゲル状物質上または多孔質膜上に塗布して、導電性ペーストとして作製される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
めっき成分を含むゲル状物質が部分めっきの対象の構造体上に塗布された状態にて、またはめっき成分が含侵された多孔質膜が部分めっきの対象の構造体上に適用された状態にて、前記構造体と電極との間に電流を流して、前記構造体上に部分めっき膜を生成するめっき装置における前記電極としての対極電極であり、
前記対極電極の柔軟性が、使用するゲル状物質または多孔質膜と同等以下である
ことを特徴とする対極電極。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の対極電極であって、
前記対極電極は、金属メッシュである
ことを特徴とする対極電極。
【請求項3】
めっき成分を含むゲル状物質が部分めっきの対象の構造体上に塗布された状態にて、またはめっき成分が含侵された多孔質膜が部分めっきの対象の構造体上に適用された状態にて、前記構造体と電極との間に電流を流して、前記構造体上に部分めっき膜を生成するめっき方法における前記電極としての対極電極の作製方法であり、
前記対極電極は、導電性物質を含有する溶剤を、めっき成分を含むゲル状物質または多孔質膜に塗布して、導電性ペーストとして作製される
ことを特徴とする対極電極の作製方法。
【請求項4】
請求項3に記載の対極電極の作製方法であって、
前記対極電極の柔軟性が、使用するゲル状物質または多孔質膜と同等以下である
ことを特徴とする対極電極の作製方法。
【請求項5】
請求項3に記載の対極電極の作製方法であって、
前記塗布した導電性ペースト中に、前記導電性物質として、Ag,C,Cu,Ni,Auのうち少なくともいずれかひとつ、溶剤としてシンナーまたはトルエン、およびバインダ樹脂として、エポキシ系、フェノール系、アクリル系のいずれかひとつが含まれる
ことを特徴とする対極電極の作製方法。
【請求項6】
請求項3に記載の対極電極の作製方法であって、
前記構造体上の補修部の形状を記録し、前記補修部にゲル状物質を載せた後、塗布装置を使用して前記記録した形状と略同一の形状で前記導電性ペーストを塗布する
ことを特徴とする対極電極の作製方法。
【請求項7】
めっき成分を含むゲル状物質が部分めっきの対象の構造体上に塗布された状態にて、またはめっき成分が含侵された多孔質膜が部分めっきの対象の構造体上に適用された状態にて、前記構造体と対極電極との間に電流を流して、前記構造体上に部分めっき膜を生成するめっき装置であり、
前記構造体上の補修部の形状を記録する形状記憶装置と、
形状記録を再現し導電性ペーストを塗布する塗布装置と、
前記電流を印加するためのめっき用電源と、を備えた
ことを特徴とするめっき装置。
【請求項8】
請求項3から請求項6のいずれか1項に記載の対極電極の作製方法で対極電極を作製し、
前記作製された対極電極と前記構造体との間に電流を流して、前記構造体上に部分めっき膜を生成する
ことを特徴とするめっき方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、部分めっきを実施するための対極電極、対極電極の作製方法、めっき装置およびめっき方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
めっき技術の一つにゲルめっき技術がある。ゲルめっき技術は、ゲル化しためっき液を任意の形状に塗布することでパターニングを行い複雑なマスキングや設備を使用しなくても部分めっきを行うことができる。ゲルめっき技術に関しては、例えば、特許文献1~3が提案されている。
【0003】
特許文献1には、被めっき物上にゲル状のめっき組成物を塗布し、ゲル状のめっき組成物中のめっき金属イオンを電解還元することにより、被めっき物上にめっき皮膜を形成するゲルめっき方法が記載されている。ここでは、ディスペンサを使用してゲル状のめっき組成物をめっき対象物に塗布する。ディスペンサのノズルをアノードとし、被めっき物をカソードすることが記述されている。
【0004】
特許文献2には、硫酸銅,硫酸からなる極一般的な電解銅めっき液にポリエチレングリコールを添加し、めっき液をゲル化する。次いで、ゲル化めっき液をめっき槽中の金属銅板上に載置し、金属銅板をアノードとして電源に接続することが記載されている。
【0005】
特許文献3には、被めっき部のみにゲル化しためっき液を載置し、そこにアノードを接続して電解めっきする技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2018-145503号公報
特開2007-246989号公報
特開平11-189892号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の方法でゲルめっきを実施した場合、アノード形状がめっきによる補修部の形状に対応していないことから、補修の程度の場所依存性が大きくなるという問題がある。また、特許文献2は金属銅板をアノードとしており、特許文献2、3の方法では、ゲルをめっき対象物に貼り付けた際に、ゲルの変形に応じて対極が変形しない。このことから、ゲルが変形した場合、ゲルと対極との密着性が保持できず、めっき不良を生じる可能性が高くなる課題がある。
【0008】
本発明は、前記の課題を解決するための発明であって、健全なめっき層を形成できる対極電極、対極電極の作製方法、めっき装置およびめっき方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため、本発明の対極電極は、めっき成分を含むゲル状物質が部分めっきの対象の構造体上に塗布された状態にて、またはめっき成分が含侵された多孔質膜が部分めっきの対象の構造体上に適用された状態にて、前記構造体と電極との間に電流を流して、前記構造体上に部分めっき膜を生成するめっき装置における前記電極としての対極電極であり、前記対極電極の柔軟性が、使用するゲル状物質または多孔質膜と同等以下であることを特徴とする。本発明のその他の態様については、後記する実施形態において説明する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、健全なめっき層を形成できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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