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公開番号2025107667
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-22
出願番号2024001005
出願日2024-01-09
発明の名称樹脂組成物、高分子複合圧電体材料、高分子複合圧電体素子、センサーデバイス、インク
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人弁理士法人市澤・川田国際特許事務所
主分類C08L 101/00 20060101AFI20250714BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】高分子複合圧電体素子として用いた場合に圧電特性が良好になる樹脂組成物を提供する。
【解決手段】本発明の樹脂組成物は、圧電性無機化合物(A)、高分子(B)及び導電性材料(C)を含むことを特徴とし、好ましくは、導電性材料(C)として、金属、金属酸化物、カーボン又は導電性樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含み、樹脂組成物中における導電性材料(C)の配合割合が樹脂組成物の固形分全量に対して0.01~10体積%であり、圧電性無機化合物(B)が下記(式1)で表されるニオブを含む金属酸化物である。
NaxK1-xNbO3+y ・・・(式1)
(0≦x<1,-0.05≦y≦0.05)
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
圧電性無機化合物(A)、高分子(B)及び導電性材料(C)を含む樹脂組成物。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記圧電性無機化合物(A)が、ニオブを含む金属酸化物である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記ニオブを含む金属酸化物が、下記(式1)で表される化合物である、請求項2に記載の樹脂組成物。
Na


1-x
NbO
3+y
・・・(式1)
(0≦x<1,-0.05≦y≦0.05)
【請求項4】
前記導電性材料(C)として、金属、金属酸化物、カーボン又は導電性樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記樹脂組成物中における前記導電性材料(C)の配合割合が、前記樹脂組成物の固形分全量に対して、0.01~10体積%である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記樹脂組成物中における前記圧電性無機化合物(A)の配合割合が、前記樹脂組成物の固形分全量に対して、20~95体積%である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
前記高分子(B)としてポリイミド樹脂、エポキシ樹脂及びアクリル樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
請求項1~7の何れかに記載の樹脂組成物を含む高分子複合圧電体材料。
【請求項9】
請求項1~7の何れかに記載の樹脂組成物が分極処理されてなる高分子複合圧電体素子。
【請求項10】
請求項9に記載の高分子複合圧電体素子を用いたセンサーデバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電性無機化合物及び高分子を含む樹脂組成物、それを含む高分子複合圧電体材料又はインク、当該樹脂組成物を用いた高分子複合圧電体素子などに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
チタン酸ジルコン酸鉛などのセラミックスは、圧電性に優れており、振動や圧力を電気信号へ変換し、その逆に、電気信号を振動や歪へ変換することもできる。この特性により、センサーやアクチュエータ、発電素子、音響機器などに応用されている。また、最近では身体に着用するウェアラブルデバイスにも用いられている。
【0003】
しかし、このような圧電性セラミックスは脆性材料であるため物理的な衝撃や振動に弱く、また、柔軟性が乏しいため、複雑な形状への加工や大面積化が困難であるという問題があった。また、環境への配慮から、非鉛材料の圧電性セラミックスの使用が求められている。
【0004】
一方、樹脂のような高分子は、密度が比較的低いため、軽量でかつ柔軟性があり、成型が容易である。
そこで、圧電性セラミックスと高分子との両方の特性を生かし、圧電性セラミックをフィラーとして高分子に含ませた高分子複合圧電体が提案されている(例えば、特許文献1~3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-198299号公報
特開2018-198300号公報
特開2022-12827号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の高分子複合圧電体は、圧電性に加えて柔軟性や軽量性を付与することができ、成型性にも優れるものである。
しかし、圧電性セラミックス単体より圧電性が低下してしまうため、圧電性を高めるなどの改良の余地があった。
高分子複合圧電体における圧電性は、通常、圧電性セラミックス粒子の充填率増加により向上するものである。そのため、特許文献2では、D50が0.1~1.2μmの小粒径ニオブ酸カリウム粒子とD50が1~15μmの大粒径ニオブ酸カリウム粒子の2種類を高分子に混錬した複合圧電体が開示され、小粒子を大粒子の間隙に入り込ませ、高分子複合圧電体における充填密度を高くしたものといえる。しかしながら、複合圧電体素子の圧電定数は5.75pC/N程度に留まり、十分な圧電性が発揮されているとはいえない。
【0007】
特許文献3では、充填率の増加は複合圧電体の可撓性の低下に繋がるため、繊維形状などのアスペクト比の高いフィラーを用いることで、セラミックス粒子の充填率を高くし過ぎず、効率的に圧電性能を高めたものといえる。しかしながら、繊維形状のセラミックスを用いることは、生産性の低下やコストの高騰という問題があった。
【0008】
一方、絶縁体である圧電体に導電性材料を加えることは、通常では、帯電性が低下するため圧電性が低下すると考えられる。しかし、本発明者は、鋭意研究した結果、圧電性無機化合物と高分子との複合体に導電性材料を添加することで、意外にも圧電特性が向上することを見出し、柔軟性及び圧電性を高い水準で兼備することができるとともに、生産性に寄与することができる樹脂組成物を開発した。
【0009】
そこで、本発明の目的は、高分子複合圧電体素子として用いた場合に圧電特性が良好になる樹脂組成物、それを含む高分子複合体材料又はインク、当該樹脂組成物を含む高分子複合圧電体素子及び当該圧電体素子を用いたセンサーデバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、以下の[1]から[12]までに記載の態様を有する。
(【0011】以降は省略されています)

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