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公開番号2025109642
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-25
出願番号2024012311
出願日2024-01-14
発明の名称電気炉を使用して鉄鉱石を溶解し、電気炉または、別に設けた精錬炉の上から高速の水素ジェット気流で鉄鉱石の浴面に水素を吹き付ける、あるいは、炉床から鉄鉱石の浴中に水素を導入する、あるいは、その両方の方法(上と下から水素を導入する方法)を用いて鉄鉱石浴中の酸素を除去し、高炉や製鋼工程を経ずに鉄鉱石を直接還元し、鋼を製造する方法
出願人個人
代理人
主分類C21B 13/12 20060101AFI20250717BHJP(鉄冶金)
要約【課題】鉄鉱石から鋼を製造するプロセスで全く二酸化炭素を排出しない新しい鋼の製造方法を提供する。
【解決手段】1550℃以上の温度で鉄鉱石1を電気炉2で溶解し、その後、電気炉または、別に設けた精錬炉の上から高速の水素ジェット気流を用いて鉄鉱石の浴面に水素を吹き付ける、あるいは、炉床から鉄鉱石の浴中に水素を導入する、あるいは、その両方の(上と下から水素を導入する)方法を用いて鉄鉱石の浴中の酸素を除去し、高炉や製鋼工程を経ずに鉄鉱石を直接還元し、鋼を製造する方法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
1550℃以上の温度で鉄鉱石を電気炉で溶解し、その後、電気炉または、別に設けた精錬炉の上から高速の水素ジェット気流を用いて鉄鉱石の浴面に水素を吹き付ける、あるいは、炉床から鉄鉱石の浴中に水素を導入する、あるいは、その両方の(上と下から水素を導入する)方法を用いて鉄鉱石の浴中の酸素を除去し、高炉や製鋼工程を経ずに鉄鉱石を直接還元し、鋼を製造する方法

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄鉱石を直接還元して鋼を製造する鉄鋼製造に関連する分野に属します。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、地球の温暖化対策として二酸化炭素の排出削減が世界各国で求められています。我が国の二酸化炭素排出の約30%は発電所から、約10%は鉄鋼生産から発生しており、残りは運輸部門や民生部門からのものです。発電所からの二酸化炭素排出は石炭からLNGへの切り替えや、アンモニアを燃料とするアンモニア発電、原子力発電、太陽光発電などにより今後削減することが期待されています。運輸部門ではガソリンなどの内燃機関からリチウム電池を使用した電気自動車への移行により二酸化炭素の削減が期待されています。
【0003】
一方、鉄鋼生産における最大の二酸化炭素排出源は、高炉プロセスで石炭(主に石炭の乾留により生成されるコークスが使用される)を使用して鉄鉱石を還元する過程です。高炉では石炭(主にコークス)を燃焼させ、一酸化炭素などの還元ガスを生成して鉄鉱石を還元します。このプロセスにおいて、大量の二酸化炭素が排出されます。
【0004】
高炉で製造された溶銑には炭素が約5%含まれており、次の製鋼工程で酸素を吹き込むことにより炭素を取り除き鋼に変換されます。また、この製鋼過程でも溶鋼中の炭素を取り除くために一酸化炭素が生成し、他の鉄鋼プロセスで燃料として使用され、二酸化炭素として排出されます。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
鉄鋼業界では高炉からの大量の二酸化炭素排出を削減するための試みが行われています。例えば、高炉から排出されるガス中の二酸化炭素を除去するために、水酸化リチウム溶液などを使用する方法や高炉内に水素を導入して、鉄鉱石を還元するための石炭(主としてコークス)の代替品あるいは、水素使用により使用石炭量を削減するという方法が試みられています。これらの方法は高コストで実用化が難しいという課題があります。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は1550℃以上の温度で鉄鉱石を電気炉で溶解し、電気炉または、別に設けた精錬炉の上から高速の水素ジェット気流で鉄鉱石の浴面に水素を吹き付ける、あるいは、炉床から鉄鉱石の浴中に水素を導入する、あるいは、その両方の方法(上方と下方からの水素導入方法)を用いて、高炉や製鋼工程を経ずに鉄鉱石から直接鋼浴を製造することに特徴があります。
【0006】
水素を高速のジェット気流で吹き付けることは、鉄鉱石浴をジェット流で攪拌することにより、水素と鉄鉱石浴中の酸素との反応を促進することができます。
【発明の効果】
【0007】
本発明の直接還元により、従来の石炭を使用した高炉法に比べて、二酸化炭素の排出が全くありません。また、従来法では高炉で製造した溶銑には5%程度炭素を含んでいるため、次工程の製鋼工程にて酸素を吹き込むことにより銑鉄中の炭素を一酸化炭素や二酸化炭素として排出しますが、本発明では高炉や次の工程である製鋼工程を経ることなく鉄鉱石から直接水素還元するために、一酸化炭素や二酸化炭素を全く排出することなく鋼を製造することが可能となります。
【図面の簡単な説明】
(【0012】以降は省略されています)

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