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公開番号2025111808
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-30
出願番号2025077901,2024051387
出願日2025-05-08,2020-03-31
発明の名称皮膚常在菌に対する抗菌剤
出願人オリザ油化株式会社
代理人
主分類A23L 33/105 20160101AFI20250723BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】本発明の目的は、新規の皮膚常在菌フローラの改善剤を提供することにある。
【解決手段】前記課題を解決するため、本発明の技術的特徴は以下のとおりである。
1.S-petasin、S-isopetasin、及びfukinoneのうちの少なくとも1種を有効成分とする黄色ブドウ球菌抗菌剤。
2.S-petasin、S-isopetasinのうちの少なくとも1つを有効成分とする皮膚常在菌フローラ改善剤。
3.上記皮膚常在菌フローラ改善剤は、黄色ブドウ球菌に対し強い抗菌活性を有し、表皮ブドウ球菌おいては、弱い抗菌活性を有することによって、皮膚常在菌フローラの改善作用を有するものであることを特徴とする上記2.に記載の皮膚常在菌フローラ改善剤。
4.縮合型タンニン及びkaempferol 3-O-(6"-acetyl)-glucosideのうちの少なくとも一方を有効成分とする抗フケ菌剤。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
フキ脂溶性エキスを有効成分とする皮膚常在菌フローラ改善剤。
続きを表示(約 120 文字)【請求項2】
フキ脂溶性エキスを有効成分とする抗腋臭菌剤。
【請求項3】
フキ脂溶性エキスを有効成分とする抗マラセチア菌剤。
【請求項4】
フキ脂溶性エキスを有効成分とする脂漏部位における抗アクネ菌剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フキ由来の皮膚常在菌に対する抗菌剤に関するもので、例えば、飲食品、薬品、化粧品等の素材として適用されるものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
ヒト健常皮膚表面には皮膚常在菌と称される微生物による集合体の皮膚常在菌叢が形成されている。個人差、部位差、季節変動などがあるが、皮膚常在菌叢には嫌気性最優勢菌として アクネ菌(Propionibacterium acnes: P. acnes)が、好気性菌として、スタフィロコッカス・アウレス(黄色ブドウ球菌Staphylococcus aureus : S. aureus)やスタフィロコッカス・エピデルミティス(表皮ブドウ球菌Staphylococcus epidermidis: S.epidermidis )が皮膚常在菌として生息している。皮膚常在菌叢は他の病原微生物からの生体防御と疾患発現(内因感染)の2つの矛盾した役割を果たしていることが報告されている。生体防御としては外部からの病原菌の進入を防ぐバリアー機能があげられる。しかし、外傷、病気等による全身状態の不良、精神的ストレス、寒冷、乾燥、不適切な洗浄等によって皮膚常在菌叢のバランスが崩れると、S.aureus 、P. acnesなどの皮膚常在菌が過剰増殖し、様々な皮膚症状が誘発され、疾患発現が起こる( 特許文献1)。これにより、皮膚の常在菌においては、 S. aureusが少なく、S.epidermidisが多い状態となることが好ましい。
【0003】
また、フケは皮脂腺の分泌物、汗腺の分泌物、表皮層の剥離物または脱離物から構成され、通常は皮脂腺等の分泌亢進や細胞の角質化により発生する。さらに頭皮常在菌の一種で、好脂性真菌であるマラセチア属菌の増殖がフケの発生に関与することが知られている。従来、フケの原因菌となるマラセチア属菌としてはMalassezia furfurが知られていた。さらに近年、Malassezia restrictaやMalassezia globosa等の他のマラセチア属菌もまた、フケや他の頭皮疾患に関与していることが報告されている(特許文献3)。
【0004】
また、わきの下から発生するニオイ(腋臭ともいう)は酸っぱくて蒸れたニオイ(汗臭、酸臭などと呼ばれる)とアポクリン臭(「わきが」とも呼ばれる)に大別できる。アポクリン臭は、腋の下に分布するアポクリン汗腺由来の分泌物が原因で発生し、複雑かつ強い臭気のため、本人又はそばに居る人に特に感知されやすい。そのため、わきがを気にする人にとっては、特にアポクリン臭の強さが関心事となっている。さらに、わきがの発生を抑制する素材の開発も求められている。
【0005】
アポクリン臭は主に、(1)硫黄様で生臭いニオイと、(2)動物的でスパイシーなニオイとから構成されており、それらの主要原因成分が、それぞれ、3-メルカプト-3-メチルヘキサン-1-オールに代表される3位にチオール基を有するアルコール化合物(以下、これらの化合物を3-メルカプトアルコール化合物ともいう)、3-ヒドロキシ-3-メチルヘキサン酸に代表されるβ-ヒドロキシ酸化合物であることが知られている。
【0006】
現在までに、アポクリン臭のうち、硫黄臭様の原因物質である3-メルカプト-3-メチルヘキサン-1-オール等の3-メルカプトアルコール化合物の生成菌として、S. hominisが知られている。
【0007】
さらに、皮膚から分泌される皮脂は、皮膚の微生物由来のリパーゼにより分解され、脂肪酸が生成し、さらに酸化分解を受け、有臭物質を発生させる。また、この脂肪酸分解物は、皮膚細胞に刺激を与え、吹き出物、ニキビ、肌荒れ等の炎症や、悪臭の原因となる。
【0008】
特に、アクネ菌は、ブドウ球菌と並び、ヒトの皮膚に最も多く常在し、健常皮膚において細菌叢を形成しているが、ニキビの発生に大きな役割を果たしており、また、慢性感染症の原因としての報告も見られる。皮膚では、アクネ菌は、毛穴の中で、リパーゼを分泌し、皮脂を分解して脂肪酸を生産する。毛穴にたまった脂肪酸は、紫外線や酸素などで酸化し、これが角栓を形成し、化膿し、炎症を起こした状態が、ニキビである。また、アクネ菌由来のリパーゼにより、皮脂が分解されると、体臭の原因となる種々の物質が形成される(特許文献4)。特に、鼻周辺,額,耳後ろ等脂漏部位は皮脂腺が密集しており、皮脂が分泌されやすいため、アクネ菌が増殖しやすい。
【0009】
特開2010-202604号公報
特開2011-167082号公報
特開2013-249294号公報
特開2009-046434号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このような背景の下、本発明者らは、フキの抽出物及びその構成成分であるS-petasin、 S-isopetasinにおいて、皮膚常在菌のうち黄色ブドウ球菌(S. aureus)における強い抗菌活性を有し、表皮ブドウ球菌(S.epidermidis)おいては、弱い抗菌活性を有することによって、皮膚常在菌フローラの改善作用を有し、fukinoneにおいて、黄色ブドウ球菌(S. aureus)に対する抗菌作用を有することを見出し、また、本発明を完成させた。
本発明の目的は、新規の皮膚常在菌フローラの改善剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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