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公開番号2025111819
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-30
出願番号2025078938,2023087923
出願日2025-05-09,2023-05-29
発明の名称有機酸と植物の搾汁及び/又は植物風味香料を含有する容器詰め炭酸飲料
出願人株式会社Mizkan Holdings,株式会社Mizkan
代理人個人
主分類A23L 2/00 20060101AFI20250723BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】有機酸と植物の搾汁及び/又は植物風味香料を含有する容器詰め飲料において、
野菜や果実やこれらの搾汁の風味がすでに食べごろを過ぎて、痛んだり、過熟した状態で
あったり、老化した状態のものの品質(腐熟臭)として認識されることなく、これらが感
じられない好ましい新鮮な風味に野菜や果実やこれらの搾汁の風味を修飾する技術を提供
する。
【解決手段】本発明は、有機酸と植物の搾汁及び/又は植物風味香料を含有する容器詰め
炭酸飲料であって、以下(1)~(4)を充足する容器詰め炭酸飲料を提供する。
(1)有機酸の合計含有量が0.1w/v%以上である。
(2)有機酸1w/v%あたりの炭酸ガスの充填時ガス圧が2.5GV以上25GV以下である

(3)ショ糖換算の甘味度が1以上30以下である。
(4)糖酸比が1以上50以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
有機酸として少なくとも乳酸及び/又は酢酸を含有すると共に、植物の搾汁及び/又は植物風味香料を含有する容器詰め炭酸飲料であって、以下(1)~(4)を全て充足し、かつ、(5)及び/又は(6)を充足し、且つ、(7)及び/又は(8)を充足する容器詰め炭酸飲料。
(1)乳酸及び酢酸の合計含有量が0.1w/v%以上である。
(2)乳酸及び酢酸1w/v%あたりの炭酸ガスの充填時ガス圧が2.5GV以上25GV以下である。
(3)ショ糖換算の甘味度が1以上30以下である。
(4)糖酸比が1以上50以下である。
(5)酢酸エチルを0.05ppm以上含有し、酢酸エチル1ppmあたりの炭酸ガスの充填時ガス圧が0.00003GV以上100GV以下である。
(6)アセトアルデヒドを0.01ppm以上含有し、アセトアルデヒド1ppmあたりの炭酸ガスの充填時ガス圧が0.00003GV以上500GV以下である。
(7)イソ吉草酸エチルの含有量が0.1ppb以上20000ppb以下である。
(8)2,3-ペンタンジオンの含有量が0.01ppb以上2000ppb以下である。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
有機酸として少なくとも乳酸及び/又は酢酸を含有すると共に、植物の搾汁及び/又は植物風味香料を含有する容器詰め炭酸飲料であって、以下(1)~(4)を全て充足し、かつ、(7)及び/又は(8)を充足する容器詰め炭酸飲料。
(1)乳酸及び酢酸の合計含有量が0.1w/v%以上である。
(2)乳酸及び酢酸1w/v%あたりの炭酸ガスの充填時ガス圧が2.5GV以上25GV以下である。
(3)ショ糖換算の甘味度が1以上30以下である。
(4)糖酸比が1以上50以下である。
(7)イソ吉草酸エチルの含有量が0.1ppb以上20000ppb以下である。
(8)2,3-ペンタンジオンの含有量が0.01ppb以上2000ppb以下である。
【請求項3】
乳酸及び/又は酢酸に加えて、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、酒石酸、ギ酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、及びフマル酸からなる群から選択される少なくとも1種以上の有機酸を更に含有する、請求項1又は2に記載の容器詰め炭酸飲料。
【請求項4】
高甘味度甘味料を含有する、請求項1又は2に記載の、容器詰め炭酸飲料。
【請求項5】
植物の搾汁を含有する、請求項1又は2に記載の、容器詰め炭酸飲料。
【請求項6】
乳酸及び酢酸1w/v%あたりの植物の搾汁の含有量(ストレート換算、v/v%)が1.25v/v%以上500v/v%以下である、請求項5に記載の、容器詰め炭酸飲料。
【請求項7】
以下(i)~(iii)の工程を全て含む、請求項1又は2に記載の容器詰め炭酸飲料の製造方法。
(i)飲料中の乳酸及び酢酸の合計含有量が0.1w/v%以上になるよう調整する工程。
(ii)前記飲料の甘味度がショ糖換算で1以上30以下の範囲でありかつ糖酸比が1以上50以下の範囲になるよう調整する工程。
(iii)前記飲料に炭酸ガスを充填し、乳酸及び酢酸1w/v%あたりの炭酸ガスの充填時ガス圧が2.5GV以上25GV以下の範囲になるよう調整する工程。
【請求項8】
以下(i)~(iii)の工程を全て含む、請求項1又は2に記載の容器詰め炭酸飲料の腐熟臭を抑制する方法。
(i)飲料中の乳酸及び酢酸の合計含有量が0.1w/v%以上になるよう調整する工程。
(ii)前記飲料の甘味度がショ糖換算で1以上30以下の範囲でありかつ糖酸比が1以上50以下の範囲になるよう調整する工程。
(iii)前記飲料に炭酸ガスを充填し、乳酸及び酢酸1w/v%あたりの炭酸ガスの充填時ガス圧が2.5GV以上25GV以下の範囲になるよう調整する工程。
【請求項9】
工程(i)及び(ii)を実施した後に、工程(iii)を実施する、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
工程(i)及び(ii)を実施した後に、工程(iii)を実施する、請求項8に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有機酸と植物の搾汁及び/又は植物風味香料を含有する容器詰め炭酸飲料に
関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
酢酸をはじめとする有機酸には血中コレステロールの低減、高血圧、糖尿病、肥満予防
といった様々は健康効果が報告されており、ますますその摂取へのニーズが高まっている
。近年の健康志向の高まりにより、それら有機酸を含有する清涼飲料も多く市販されてい
る。しかしながら、有機酸特有の刺激(例えば刺激臭)、並びに酢酸をはじめとする有機
酸の製造等において発生するエタノール、アセトアルデヒド等の中間代謝物、それら有機
酸の刺激的な香味に似た酢酸エチル等の低級脂肪酸エステルといった香気成分が嗜好性を
妨げる場合がある。
【0003】
このような香気成分は、野菜や果実などの植物からも発生するため、ヒトはこれらの臭
いをかぐと無意識的に植物由来のものと連想してしまうためである。これらの香気成分は
、野菜や果実に含まれる糖質その他の成分の酵母や酢酸菌等による代謝、エチレンガスの
発生、熟成、追熟、収穫、貯蔵、輸送などの刺激やストレス等によって生成されることが
知られている。これは、クライマクテリック型の野菜や果実のみならず、ノンクライマク
テリック型の野菜や果実においても認められる。
【0004】
したがって、ヒトはその経験上、酢酸をはじめとする有機酸、それら有機酸の刺激的な
香味に似た酢酸エチル等の低級脂肪酸エステル、エタノールやアセトアルデヒド等の中間
代謝物等の香味を感じると、食べごろを過ぎて、痛んだり、過熟した状態であったり、老
化した状態の野菜や果物の品質からくる臭い(以下、これを腐熟臭という場合がある)と
して感じてしまい、嗜好性が劣ったものとして認識されてしまうという課題があった。
【0005】
さらに、酢酸をはじめとする有機酸と野菜や果実やこれらの搾汁を含有する清涼飲料も
市販されているが、野菜や果実やこれらの搾汁と有機酸が共存すると、野菜や果実やこれ
らの搾汁が最適な食べごろであって痛んだりストレスを受けたりしていないものであった
としても、上記香気成分により腐熟臭として感じられるため、その野菜や果実の品質が好
ましくないものと認識してしまい忌避してしまうという課題があった。
【0006】
植物由来の好ましくない臭いに関し、特許文献1には、アントシアニンを含有する飲料
において自然な果実感及び甘味と酸味の最適なバランスを有しながら、経時による内容液
の退色及び劣化臭を抑制した容器詰果汁含有飲料及びその製造方法、並びに容器詰果汁含
有飲料における退色、劣化臭の抑制剤及びその抑制方法を提供する技術が開示されている
。特許文献2には、柑橘系飲料における経時劣化後の柑橘の劣化臭をマスキングする方法
を提供する技術が開示されている。特許文献3には、シコウカ属(Lawsonia)植物の抽出
物及び/又はその精製物を含有する、香味又は風味の劣化抑制用組成物を、飲食品に含有
させる方法を提供する技術が開示されている。
【0007】
しかしながら、これら開示された技術は、飲料や飲食品の保存中や経時により発生する
劣化香味に対して効果を奏する技術であり、製造直後からその香味を制御する技術ではな
かった。
【0008】
また、特許文献4には、炭酸飲料における炭酸ガス特有の苦味と刺激が緩和された、よ
り好ましく飲用できる炭酸飲料を提供する技術が開示されている。特許文献5には、原料
に酢酸を配合する工程を含む、炭酸飲料の炭酸の刺激を抑制する方法を提供する技術が開
示されている。しかしながら、本願の課題やその解決手段を示唆乃至動機づけする記述は
何ら認められない。
【0009】
さらに、非特許文献1には、「りんご酢の炭酸割り」が、非特許文献2には、「スッキ
リりんご」が、本願出願前に上市されていることが記載されている。しかしながら、本願
の課題やその解決手段を示唆乃至動機づけする記述は何ら認められない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
伊藤園、プレスリリース、2021年2月18日、「VINEGAR SODA りんご酢の炭酸割り」3月8日(月)新発売https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000059.000046014.html
ノエビアグループ、プレスリリース、2017.06.02、「お酢×炭酸がシュワリとおいしい。『スッキリ』シリーズより、りんご酢の「炭酸飲料」発売」https://www.atpress.ne.jp/news/129703
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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