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公開番号
2025113539
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-04
出願番号
2024007745
出願日
2024-01-23
発明の名称
三次元造形用フィラメント、および三次元造形物の製造方法
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
B29C
64/314 20170101AFI20250728BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】
造形性と寸法精度に優れ、かつ意匠性に優れた造形物を製造する方法を提供する。
【解決手段】
メタクリル酸メチル由来の繰り返し単位を50重量%以上有する重合体からなり、繊維径が1.5mm以上3.0mm以下のフィラメントであって、波長650nmにおける透光損失が0.15dB/m以上40dB/m以下である三次元造形用フィラメント。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
メタクリル酸メチル由来の繰り返し単位を50重量%以上有する重合体からなり、繊維径が1.5mm以上3.0mm以下のフィラメントであって、波長650nmにおける透光損失が0.15dB/m以上40dB/m以下である三次元造形用フィラメント。
続きを表示(約 700 文字)
【請求項2】
前記重合体の重量平均分子量が40,000以上200,000以下である、請求項1に記載の三次元造形用フィラメント。
【請求項3】
前記重合体の240℃における複素粘度が500Pa・s以上10,000Pa・s以下である、請求項1に記載の三次元造形用フィラメント。
【請求項4】
前記重合体のガラス転移温度が100℃以上150℃以下である、請求項1に記載の三次元造形用フィラメント。
【請求項5】
240℃で30分保持した際の重量減少率が1重量%以下である、請求項1に記載の三次元造形用フィラメント。
【請求項6】
請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の三次元造形用フィラメントを加熱する工程と、加熱された前記三次元造形用フィラメントをプレート上に吐出し、該被吐出体上に三次元造形用フィラメントの積層体を形成する工程を有する、三次元造形物の製造方法。
【請求項7】
三次元造形用フィラメントを吐出するノズル温度が、200℃以上280℃以下である、請求項6に記載の三次元造形物の製造方法。
【請求項8】
前記プレート温度が、三次元造形用フィラメントを構成する重合体のガラス転移温度Tgに対して、Tg-10℃以上Tg+50℃以下である、請求項6に記載の三次元造形物の製造方法。
【請求項9】
前記加熱する工程における加熱温度が、三次元造形用フィラメントを構成する重合体のガラス転移温度Tgに対して、Tg-70℃以上Tg以下である、請求項6に記載の三次元造形物の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、透明性に優れたアクリル系樹脂を含む三次元造形用フィラメント、およびそのフィラメントを用いた三次元造形物の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
三次元造形物(以下、造形物と称する場合がある)を製造する技術として、材料押出方式、粉末床溶融結合方式、液槽光重合方式、シート積層方式などが知られている。この中でも材料押出方式では、主にフィラメントを材料として用い、加熱したノズルからフィラメントを押し出し、物体の断面に対応する位置に選択的に堆積させて層を形成し、これらの層同士を接着、積層することで三次元造形物を製造する方法である。材料押出方式は、他の造形方法と比較して、安価かつ簡便、迅速に三次元造形物を製造することが可能であり、直接消費者向けや、大規模生産用途として好ましく用いられている。
【0003】
一方で、材料押出方式では、優れた寸法精度、意匠性、及び三次元造形の容易さを併せ持つフィラメント材料はほとんどなかった。
【0004】
ポリ乳酸(PLA)は、三次元造形性に優れ、反りにくい材料であるが、その使用温度は低く、かつ化学的安定性も低く、染料や顔料で着色していない場合、三次元造形物の意匠性、取り扱い性に劣るものであった。ABS樹脂は、耐候性の高い熱可塑性樹脂として材料押出方式の三次元造形用途に広く使用されるが、反りやすい材料であり、また透明な材料でもなかった。
【0005】
アクリル系樹脂は、透明性と耐候性に優れることで知られ、光ファイバーの芯材などの用途に使用されている。しかしながら、その脆性と、硬さに起因する反りやすさにより、材料押出方式の三次元造形用途には好適ではなかった。
【0006】
このような課題に対して、特許文献1では、アクリル系樹脂共重合体にゴム質グラフト重合体を含む組成のフィラメントを用いることで、材料押出方式の三次元造形時にフィラメントが折れることを抑制する技術が開示されている。特許文献2では、ガラス転移温度が低く、粘度が制御されたアクリル系樹脂共重合体で構成されるフィラメントを用いることで、透明性と強度を維持しながら、寸法安定性のある材料押出方式用のフィラメントを提供する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2016-221896号公報
特表2022-527497号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1の技術は、実際に三次元造形に適用した例の記載がなく、造形して得られる三次元造形物の反りを抑制することや、良好な寸法精度を有する三次元造形物を得るには不十分であった。特許文献2の技術は、ガラス転移温度を低くすることで造形性を向上させているものの、得られる三次元造形物の耐熱性も低くなり、用途が限定されるという課題があった。
【0009】
そこで、本発明は、特定の透光損失を有するアクリル系樹脂を特定径のフィラメントとして三次元造形に用いることで、造形性と寸法精度に優れ、かつ意匠性に優れた造形物を製造する方法の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は以下の構成をとる。
[1]メタクリル酸メチル由来の繰り返し単位を50重量%以上有する重合体からなり、繊維径が1.5mm以上3.0mm以下のフィラメントであって、波長650nmにおける透光損失が0.15dB/m以上40dB/m以下である三次元造形用フィラメント。
[2]前記重合体の重量平均分子量が30,000以上200,000以下である、[1]に記載の三次元造形用フィラメント。
[3]前記重合体の240℃における複素粘度が100Pa・s以上10,000Pa・s以下である、[1]または[2]に記載の三次元造形用フィラメント。
[4]前記重合体のガラス転移温度が100℃以上150℃以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の三次元造形用フィラメント。
[5]240℃で30分保持した際の重量減少率が1重量%以下である、[1]~[4]のいずれかに記載の三次元造形用フィラメント。
[6][1]~[5]のいずれか1項に記載の三次元造形用フィラメントを加熱する工程と、加熱された前記三次元造形用フィラメントをプレート上に吐出し、該被吐出体上に三次元造形用フィラメントの積層体を形成する工程を有する、三次元造形物の製造方法。
[7]三次元造形用フィラメントを吐出するノズル温度が200℃以上280℃以下である、[6]に記載の三次元造形物の製造方法。
[8]前記プレート温度が、三次元造形用フィラメントを構成する重合体のガラス転移温度Tgに対して、Tg-10℃以上Tg+50℃以下である、[6]または[7]に記載の三次元造形物の製造方法。
[9]前記加熱する工程における加熱温度が、三次元造形用フィラメントを構成する重合体のガラス転移温度Tgに対して、Tg-70℃以上Tg以下である、[6]~[8]のいずれかに記載の三次元造形物の製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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