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公開番号2025110053
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-28
出願番号2024003758
出願日2024-01-15
発明の名称合成繊維の巻取装置
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B65H 75/28 20060101AFI20250718BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】 合成繊維の巻取装置において、高い糸掛け成功率で糸切替が可能、且つ作業性、生産性ともに良好となる糸巻き用ボビンを提供する。
【解決手段】 合成繊維の巻取装置において、糸巻き用ボビン15の片側端部の周面に面ファスナーのフック部を備えた糸把持部16が複数等配置されている合成繊維の巻取装置。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
合成繊維の巻取装置において、
糸巻き用ボビンに備わっている糸把持部が、該糸巻き用ボビンの片側端部の周面に複数等配置され、
該糸把持部は、面ファスナーのフック部を備えている合成繊維の巻取装置。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記糸把持部の大きさが、前記糸巻き用ボビンの回転軸上の幅に対して5.0~10.0%の長さと、前記糸巻き用ボビンの周長に対して5.0~11.0%の長さであることを特徴とする、請求項1に記載の合成繊維の巻取装置。
【請求項3】
前記面ファスナーのフック部が、ループ部に接着した状態で引張応力を与えた時の剪断強度が4.0~8.0N/cm
2
、剥離強度が0.6~1.0N/cmであることを特徴とする、請求項1または2に記載の合成繊維の巻取装置。
【請求項4】
前記面ファスナーのフック部は、フック高さが異なる2種類のフック部を有し、
一方のフック高さは、巻き取る糸の糸径に対して20~30倍、他方のフック高さは、巻き取る糸の糸径に対して10~15倍であることを特徴とする、請求項1または2に記載の合成繊維の巻取装置。
【請求項5】
前記面ファスナーの2種類のフック部は、フックの先端部が向き合うように配置したものを一対とし、前後左右に隣り合う一対と1.0~1.5mmの間隔で等配置されていることを特徴とする、請求項4に記載の合成繊維の巻取装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、糸切替え時の糸掛け成功率を改善する、合成繊維の巻取装置に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
合成繊維の巻取装置における糸巻き用のボビンは、紡糸工程から送り出される糸条を巻き取り、保持するためのものである。一般には紙管と呼ばれる紙製のものが多く、その他には木製、金属製、合成樹脂製等がある。巻取の方法は、紡糸された糸条をボビンに設けられた糸把持部で把持し、そこを起点として巻き取る。この糸把持部に糸条が把持されて巻き取るまでは、巻き取れない糸条は破棄せざるを得ない。また、糸把持性が低いことで糸把持に失敗すると、糸切れが発生し生産性の低下に直結するため、把持できないボビンを無くすだけでなく、短時間で把持できるようにすることが求められる。
【0003】
さらに、合成繊維の製造技術の発達により、例えば芯鞘複合型のモノフィラメントや、単糸細繊度化したマルチフィラメントなど、用途に合わせて多種多様な糸を、より高速で紡糸できるようになったことから、上記の把持時間の短縮や、把持の確実性がより大きな意味を持つようになってきている。
【0004】
従来からの糸把持方法としては、糸巻き用ボビンの周面に設けられた糸把持溝に走行する糸条を導入して糸条を把持する方法や、ボビンの糸巻き取り範囲外で爪状の突起に糸条を把持させてボビンへ巻き取る方法が採用されてきた。このような合成繊維の巻取装置における、糸把持部に関する従来例としては、特許文献1、特許文献2および特許文献3などに記載のものが知られている。
【0005】
特許文献1は、紙管において表面層近傍の紙層に、該紙層と平行に雄ファスナーを巻き回し、該紙管の端部近傍の外周面に開口部を幅狭に形成し、該開口部に糸条把持溝を直線状又は鋸歯状に、且つ該雄ファスナーを通過して刻設したもので、該糸条把持溝に糸条を把持させる方法が提案されている。
【0006】
特許文献2は、回転する糸巻き用ボビンの周上の糸把持溝に走行する糸条を把持させ、回転による引張により糸条が切断されて巻取を開始させる方法が提案されている。
【0007】
特許文献3は、高張力且つ糸径の太いモノフィラメントを巻き取るターレット式糸巻取機の自動切り替え装置において、糸条を掛ける爪部を複数備えたキャッチリングと、前記爪部に掛けられた糸をキャッチリングとフランジリングで挟み込み把持し、フランジリング近接位置で固定刃により糸条を切断する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平6-115827号公報
特開2004-238127号公報
特開2001-39630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に記載の糸把持方法は、紙管の端部近傍の外周面の幅狭な開口部に刻設された、さらに幅狭な糸把持溝に糸条を侵入させ把持させる方法であり、糸条を精度よく、且つ糸条把持溝の奥部まで侵入させなければ、良好な糸掛け性を得ることができない。また、汚れ、糸把持溝の変形などにより糸把持性が低下し、新品紙管、あるいはボビンへの交換を適宜実施する必要がある。先述の通り、把持時間の短縮や把持の確実性が求められている中、紙管の交換頻度が増加することで新品紙管、あるいはボビンの制作費の増大が見込まれ、生産性、経済性ともに悪化する。
【0010】
また、特許文献2に記載の巻取方法では、紙管またはボビンの糸把持部として、糸条を押さえつけて侵入させる糸把持溝を想定しており、特許文献1での懸念事項と同じく、高い糸掛け性を得るには糸把持溝に精度よく糸条を侵入させる必要があり、また糸把持溝の劣化により交換を適宜実施する必要がある。
(【0011】以降は省略されています)

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