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公開番号
2025113700
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-04
出願番号
2024007984
出願日
2024-01-23
発明の名称
情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置
出願人
富士通株式会社
代理人
個人
主分類
G06N
10/80 20220101AFI20250728BHJP(計算;計数)
要約
【課題】演算回数が少なくなるよう、所定の作用を表現する量子回路を作成すること。
【解決手段】情報処理装置100は、それぞれ第1サイズである、時間発展演算子の作用を表現する第1量子回路101と、第1量子回路101より量子ゲートの数が少なく、複数のパラメータを有する第2量子回路102と、第3量子回路103とを取得する。第3量子回路103は、複数の量子状態の一部である1以上の量子状態を規定する。情報処理装置100は、第1量子回路101と、第2量子回路102と、第3量子回路103とを、それぞれ第2サイズに縮小することにより、第1局所回路111と、第2局所回路112と、第3局所回路113とを作成する。情報処理装置100は、第3局所回路113によって定義され、第1局所回路111と、第2局所回路112との差異を表すコスト関数130の値を最小化するよう、複数のパラメータの解を算出する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
それぞれ第1サイズである、対象の問題に関する時間発展演算子の作用を表現する第1量子回路と、前記第1量子回路より量子ゲートの数が少なく、複数のパラメータを有する第2量子回路と、前記対象の問題に関する複数の量子状態の一部である1以上の量子状態を規定する第3量子回路とを取得し、
取得した前記第1量子回路と、前記第2量子回路と、前記第3量子回路とを、それぞれ前記第1サイズより小さい第2サイズに縮小することにより、それぞれ前記第2サイズである、第1局所回路と、第2局所回路と、第3局所回路とを作成し、
作成した前記第3局所回路によって定義され、前記複数のパラメータを説明変数とし、作成した前記第1局所回路と、前記第2局所回路との差異を表すコスト関数に基づいて、前記1以上の量子状態のそれぞれの量子状態に対する、前記コスト関数の値を最小化するよう、前記複数のパラメータの解を算出し、
前記第2量子回路と、算出した前記複数のパラメータの解とに基づいて、前記時間発展演算子の作用を表現する新たな量子回路を設定する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
続きを表示(約 3,000 文字)
【請求項2】
前記取得する処理は、
トロッター分解の手法に従って前記第1量子回路を作成することにより、前記第1量子回路を取得する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記コスト関数は、前記第3局所回路に対して測定した局所忠実度によって定義される、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記第1サイズは、
前記対象の問題に関する複数の量子ビットの全体を含む範囲であって、
前記第2サイズは、
前記複数の量子ビットの一部を含む範囲であって、
前記作成する処理は、
前記複数の量子ビットのそれぞれの量子ビットに対して、取得した前記第1量子回路と、前記第2量子回路と、前記第3量子回路とを、それぞれ当該量子ビットを基準とした所定の範囲である前記第2サイズに縮小することにより、前記第1局所回路と、前記第2局所回路と、前記第3局所回路との複数の組み合わせを作成し、
前記算出する処理は、
前記複数の組み合わせに対応する前記コスト関数に基づいて、前記1以上の量子状態のそれぞれの量子状態に対する、前記コスト関数の値を最小化するよう、前記複数のパラメータの解を算出する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記作成する処理は、
前記第1量子回路と、前記第2量子回路と、前記第3量子回路とが、それぞれ並進対称性を有する場合、前記対象の問題に関する複数の量子ビットのいずれかの量子ビットに対して、取得した前記第1量子回路と、前記第2量子回路と、前記第3量子回路とを、それぞれ前記いずれかの量子ビットを基準とした所定の範囲である前記第2サイズに縮小することにより、それぞれ前記第2サイズである、第1局所回路と、第2局所回路と、第3局所回路とを作成する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
それぞれ第1サイズである、対象の問題に関する時間発展演算子の作用を表現する第1量子回路と、前記第1量子回路より量子ゲートの数が少なく、複数のパラメータを有する第2量子回路と、前記対象の問題に関する複数の量子状態の一部である1以上の量子状態を規定する第3量子回路とを取得し、
取得した前記第1量子回路と、前記第2量子回路と、前記第3量子回路とを、それぞれ前記第1サイズより小さい第2サイズに縮小することにより、それぞれ前記第2サイズである、第1局所回路と、第2局所回路と、第3局所回路とを作成し、
作成した前記第3局所回路によって定義され、前記複数のパラメータを説明変数とし、作成した前記第1局所回路と、前記第2局所回路との差異を表すコスト関数に基づいて、前記1以上の量子状態のそれぞれの量子状態に対する、前記コスト関数の値を最小化するよう、前記複数のパラメータの解を算出し、
前記第2量子回路と、算出した前記複数のパラメータの解とに基づいて、前記時間発展演算子の作用を表現する新たな量子回路を設定する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
それぞれ第1サイズである、対象の問題に関する時間発展演算子の作用を表現する第1量子回路と、前記第1量子回路より量子ゲートの数が少なく、複数のパラメータを有する第2量子回路と、前記対象の問題に関する複数の量子状態の一部である1以上の量子状態を規定する第3量子回路とを取得し、
取得した前記第1量子回路と、前記第2量子回路と、前記第3量子回路とを、それぞれ前記第1サイズより小さい第2サイズに縮小することにより、それぞれ前記第2サイズである、第1局所回路と、第2局所回路と、第3局所回路とを作成し、
作成した前記第3局所回路によって定義され、前記複数のパラメータを説明変数とし、作成した前記第1局所回路と、前記第2局所回路との差異を表すコスト関数に基づいて、前記1以上の量子状態のそれぞれの量子状態に対する、前記コスト関数の値を最小化するよう、前記複数のパラメータの解を算出し、
前記第2量子回路と、算出した前記複数のパラメータの解とに基づいて、前記時間発展演算子の作用を表現する新たな量子回路を設定する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
対象の問題に関する所定の作用を表現する第1量子回路と、前記第1量子回路より量子ゲートの数が少なく、複数のパラメータを有する第2量子回路と、前記対象の問題に関する複数の量子状態の一部である2以上の量子状態を規定する基底ベクトル群とを取得し、
取得した前記基底ベクトル群によって定義され、前記複数のパラメータを説明変数とし、取得した前記第1量子回路と、前記第2量子回路との差異を表すコスト関数に基づいて、前記2以上の量子状態のそれぞれの量子状態に対する、前記コスト関数の値を最小化するよう、前記複数のパラメータの解を算出し、
前記第2量子回路と、算出した前記複数のパラメータの解とに基づいて、前記所定の作用を表現する新たな量子回路を設定する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項9】
対象の問題に関する所定の作用を表現する第1量子回路と、前記第1量子回路より量子ゲートの数が少なく、複数のパラメータを有する第2量子回路と、前記対象の問題に関する複数の量子状態の一部である2以上の量子状態を規定する基底ベクトル群とを取得し、
取得した前記基底ベクトル群によって定義され、前記複数のパラメータを説明変数とし、取得した前記第1量子回路と、前記第2量子回路との差異を表すコスト関数に基づいて、前記2以上の量子状態のそれぞれの量子状態に対する、前記コスト関数の値を最小化するよう、前記複数のパラメータの解を算出し、
前記第2量子回路と、算出した前記複数のパラメータの解とに基づいて、前記所定の作用を表現する新たな量子回路を設定する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
対象の問題に関する所定の作用を表現する第1量子回路と、前記第1量子回路より量子ゲートの数が少なく、複数のパラメータを有する第2量子回路と、前記対象の問題に関する複数の量子状態の一部である2以上の量子状態を規定する基底ベクトル群とを取得し、
取得した前記基底ベクトル群によって定義され、前記複数のパラメータを説明変数とし、取得した前記第1量子回路と、前記第2量子回路との差異を表すコスト関数に基づいて、前記2以上の量子状態のそれぞれの量子状態に対する、前記コスト関数の値を最小化するよう、前記複数のパラメータの解を算出し、
前記第2量子回路と、算出した前記複数のパラメータの解とに基づいて、前記所定の作用を表現する新たな量子回路を設定する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、材料開発または創薬研究などの分野において、量子シミュレーションによる量子化学計算を実行する際には、時間発展演算子などの所定の作用を表現する量子回路を作成することになる。ここで、量子化学計算の精度を維持するために、量子回路における演算回数の低減化を図ることが望まれる。例えば、量子ゲートの数が多いため、量子回路における演算回数が多い場合には、環境ノイズ、他の量子ビットの干渉、および、量子ビットの操作時ノイズなどに起因し、量子ビットに発生したエラーが、量子ゲートごとに蓄積していくことがある。
【0003】
先行技術としては、例えば、2量子ビットにかかる第1の複数の量子ゲートと機能的に同等である2量子ビットにかかる第2の複数の量子ゲートを生成するものがある。また、例えば、複数の量子ビットに対して短縮量子回路による量子計算を実行した場合に得られる確率分布が、複数の量子ビットに対して基準量子回路による量子計算を実行した場合に得られる確率分布と近似するよう、短縮量子回路を生成する技術がある。また、例えば、ある技術は、最初の単一量子ビットのパウリ演算子によって演算された量子ビットと、2番目の単一量子ビットのパウリ演算子によって演算された量子ビットとを除去する技術がある。また、例えば、ハミルトニアンの項をランダム化する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-510394号公報
国際公開第2022/039183号
米国特許出願公開第2018/0053112号明細書
米国特許出願公開第2020/0293936号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、演算回数が少なくなるよう、所定の作用を表現する量子回路を作成することが難しい。例えば、トロッター分解の手法によって、時間発展演算子の作用を表現する量子回路を作成する場合、量子回路の規模または深さなどが大きくなる傾向があり、演算回数が少なくなるよう、量子回路を作成することができない場合がある。規模は、例えば、量子ゲートの数である。深さは、例えば、並列可能な量子ゲートを纏めたグループの数である。
【0006】
1つの側面では、本発明は、演算回数が少なくなるよう、所定の作用を表現する量子回路を作成することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの実施態様によれば、それぞれ第1サイズである、対象の問題に関する時間発展演算子の作用を表現する第1量子回路と、前記第1量子回路より量子ゲートの数が少なく、複数のパラメータを有する第2量子回路と、前記対象の問題に関する複数の量子状態の一部である1以上の量子状態を規定する第3量子回路とを取得し、取得した前記第1量子回路と、前記第2量子回路と、前記第3量子回路とを、それぞれ前記第1サイズより小さい第2サイズに縮小することにより、それぞれ前記第2サイズである、第1局所回路と、第2局所回路と、第3局所回路とを作成し、作成した前記第3局所回路によって定義され、前記複数のパラメータを説明変数とし、作成した前記第1局所回路と、前記第2局所回路との差異を表すコスト関数に基づいて、前記1以上の量子状態のそれぞれの量子状態に対する、前記コスト関数の値を最小化するよう、前記複数のパラメータの解を算出し、前記第2量子回路と、算出した前記複数のパラメータの解とに基づいて、前記時間発展演算子の作用を表現する新たな量子回路を設定する情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置が提案される。
【0008】
また、1つの実施態様によれば、対象の問題に関する所定の作用を表現する第1量子回路と、前記第1量子回路より量子ゲートの数が少なく、複数のパラメータを有する第2量子回路と、前記対象の問題に関する複数の量子状態の一部である2以上の量子状態を規定する基底ベクトル群とを取得し、取得した前記基底ベクトル群によって定義され、前記複数のパラメータを説明変数とし、取得した前記第1量子回路と、前記第2量子回路との差異を表すコスト関数に基づいて、前記2以上の量子状態のそれぞれの量子状態に対する、前記コスト関数の値を最小化するよう、前記複数のパラメータの解を算出し、前記第2量子回路と、算出した前記複数のパラメータの解とに基づいて、前記所定の作用を表現する新たな量子回路を設定する情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置が提案される。
【発明の効果】
【0009】
一態様によれば、演算回数が少なくなるよう、所定の作用を表現する量子回路を作成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、実施の形態にかかる情報処理方法の一実施例を示す説明図である。
図2は、情報処理システム200の一例を示す説明図である。
図3は、情報処理装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図4は、計算装置201のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図5は、情報処理装置100の機能的構成例を示すブロック図である。
図6は、実施例1を示す説明図(その1)である。
図7は、実施例1を示す説明図(その2)である。
図8は、実施例1を示す説明図(その3)である。
図9は、実施例1を示す説明図(その4)である。
図10は、実施例1を示す説明図(その5)である。
図11は、実施例1における全体処理手順の一例を示すフローチャートである。
図12は、実施例1におけるローカル化処理手順の一例を示すフローチャートである。
図13は、実施例2を示す説明図(その1)である。
図14は、実施例2を示す説明図(その2)である。
図15は、実施例2を示す説明図(その3)である。
図16は、実施例2を示す説明図(その4)である。
図17は、実施例2を示す説明図(その5)である。
図18は、実施例2を示す説明図(その6)である。
図19は、実施例2を示す説明図(その7)である。
図20は、実施例2を示す説明図(その8)である。
図21は、実施例2における全体処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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