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公開番号2025113773
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-04
出願番号2024008097
出願日2024-01-23
発明の名称ポリアミド樹脂組成物および成形体
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類C08L 77/00 20060101AFI20250728BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】リフロー耐熱性を十分に高めつつ、難燃性を高めることができるポリアミド樹脂組成物およびポリアミド樹脂組成物の成形体を提供すること。
【解決手段】示唆走査熱量計(DSC)により測定される融点が280℃以上である半芳香族ポリアミド樹脂(A)と、ハロゲン含有化合物である難燃剤(B)と、エポキシ系集束剤で表面処理された繊維状強化材(C)と、を含み、前記繊維状強化材(C)の重量平均繊維径(Dw)は、11μm以下である、ポリアミド樹脂組成物。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
示唆走査熱量計（ＤＳＣ）により測定される融点が２８０℃以上である半芳香族ポリアミド樹脂（Ａ）と、
ハロゲン含有化合物である難燃剤（Ｂ）と、
エポキシ系集束剤で表面処理された繊維状強化材（Ｃ）と、を含み、
前記繊維状強化材（Ｃ）の重量平均繊維径（Ｄｗ）は、１１．０μｍ以下である、
ポリアミド樹脂組成物。
続きを表示（約 720 文字）【請求項２】
前記半芳香族ポリアミド樹脂（Ａ）は、ジカルボン酸に由来する成分単位（Ａａ）と、ジアミンに由来する成分単位（Ａｂ）とを含み、
前記ジカルボン酸に由来する成分単位（Ａａ）は、前記ジカルボン酸に由来する成分単位（Ａａ）の総モル数に対して７５モル％以下のテレフタル酸に由来する成分単位を含む、
請求項１に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項３】
前記半芳香族ポリアミド樹脂（Ａ）は、末端アミノ基量が３０ｍｍｏｌ／ｋｇ以上２００ｍｍｏｌ／ｋｇ以下である、
請求項１に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項４】
前記繊維状強化材（Ｃ）は、断面のアスペクト比が１．５未満である、
請求項１に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項５】
前記半芳香族ポリアミド樹脂（Ａ）は、ジカルボン酸に由来する成分単位（Ａａ）と、ジアミンに由来する成分単位（Ａｂ）とを含み、
前記ジカルボン酸に由来する成分単位（Ａａ）は、テレフタル酸に由来する成分単位を含み、
前記ジアミンに由来する成分単位（Ａｂ）は、１，６－ジアミノヘキサンに由来する成分単位を含む、
請求項１に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項６】
前記１，６－ジアミノヘキサンに由来する成分単位の含有量は、前記ジアミンに由来する成分単位（Ａｂ）の総モル数に対して、７０モル％以上１００モル％以下である、
請求項５に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項７】
請求項１～６のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物を成形してなる、
成形体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、ポリアミド樹脂組成物および成形体に関する。
続きを表示（約 2,200 文字）【背景技術】
【０００２】
従来より、成形材料として、ポリアミド樹脂組成物が知られている。ポリアミド樹脂組成物は、例えば、自動車用部品、電気・電子用部品などの種々の部品の材料として広く用いられており、成形体の機械的強度に優れることが知られている。特に、高い融点を有する半芳香族ポリアミド樹脂を含むポリアミド樹脂組成物は、耐熱性に優れるため、高温下での使用に優れることが知られている。
【０００３】
たとえば、特許文献１には、テレフタル酸単位を６０～１００モル％含有するジカルボン酸単位（ａ）と、１，９－ノナメチレンジアミン単位（ｂ－１）及び／又は２－メチル－１，８－オクタメチレンジアミン単位（ｂ－２）を６０～１００モル％含有するジアミン単位（ｂ）とからなる芳香族ポリアミド、ポリフェニレンエーテル、ポリアミドとポリフェニレンエーテルの相溶化剤、及び結晶造核剤を含み、該芳香族ポリアミドの末端アミノ基濃度が５μモル／ｇ以上、４５μモル／ｇ以下である、樹脂組成物が開示されている。特許文献１によれば、上記樹脂組成物は、耐熱性・衝撃強度・低吸水性・流動性・低線膨張性に優れるとされている。また、特許文献１では、成形体の機械的特性の向上のために、ポリアミド樹脂組成物にガラス繊維を含ませることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２００７－１８２５５０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
ところで、ポリアミド樹脂組成物の成形体を、自動車用部品、および電気・電子用部品などに用いるとき、上記成形体を基板に対してリフローはんだ付けを行うことがある。このとき、リフロー工程における加熱（リフロー処理）により、成形体に含まれる水分が気化し、上記気化による蒸気圧によって成形体にブリスター（膨れ）が生じることがある。成形体の外観や寸法精度を良好にする観点から、加熱によってブリスターが生じにくい（リフロー耐熱性が高い）ポリアミド樹脂組成物を用いることが望ましい。そのため、リフロー耐熱性が十分に高められたポリアミド樹脂組成物への要望が存在する。
【０００６】
また、ポリアミド樹脂組成物は、燃焼しやすいため、例えば、自動車用部品および電気・電子部品などの用途では、難燃性が高められたポリアミド樹脂組成物が要求される。
【０００７】
本発明の目的は、リフロー耐熱性を十分に高めつつ、難燃性を高めることができるポリアミド樹脂組成物およびポリアミド樹脂組成物の成形体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
上記課題を解決するための、本発明の一態様は、下記［１］～［７］のポリアミド樹脂組成物に関する。
［１］示唆走査熱量計（ＤＳＣ）により測定される融点が２８０℃以上である半芳香族ポリアミド樹脂（Ａ）と、
ハロゲン含有化合物である難燃剤（Ｂ）と、
エポキシ系集束剤で表面処理された繊維状強化材（Ｃ）と、を含み、
前記繊維状強化材（Ｃ）の重量平均繊維径（Ｄｗ）は、１１．０μｍ以下である、
ポリアミド樹脂組成物。
［２］前記半芳香族ポリアミド樹脂（Ａ）は、ジカルボン酸に由来する成分単位（Ａａ）と、ジアミンに由来する成分単位（Ａｂ）とを含み、
前記ジカルボン酸に由来する成分単位（Ａａ）は、前記ジカルボン酸に由来する成分単位（Ａａ）の総モル数に対して７５モル％以下のテレフタル酸に由来する成分単位を含む、
［１］に記載のポリアミド樹脂組成物。
［３］前記半芳香族ポリアミド樹脂（Ａ）は、末端アミノ基量が３０ｍｍｏｌ／ｋｇ以上２００ｍｍｏｌ／ｋｇ以下である、
［１］または［２］に記載のポリアミド樹脂組成物。
［４］前記繊維状強化材（Ｃ）は、断面のアスペクト比が１．５未満である、
［１］～［３］のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
［５］前記半芳香族ポリアミド樹脂（Ａ）は、ジカルボン酸に由来する成分単位（Ａａ）と、ジアミンに由来する成分単位（Ａｂ）とを含み、
前記ジカルボン酸に由来する成分単位（Ａａ）は、テレフタル酸に由来する成分単位を含み、
前記ジアミンに由来する成分単位（Ａｂ）は、１，６－ジアミノヘキサンに由来する成分単位を含む、
［１］～［４］のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
［６］前記１，６－ジアミノヘキサンに由来する成分単位の含有量は、前記ジアミンに由来する成分単位（Ａｂ）の総モル数に対して、７０モル％以上１００モル％以下である、
［５］に記載のポリアミド樹脂組成物。
【０００９】
上記課題を解決するための、本発明の別の態様は、下記［７］の成形体に関する。
［７］［１］～［６］のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を成形してなる、
成形体。
【発明の効果】
【００１０】
本発明によれば、リフロー耐熱性を十分に高めつつ、難燃性を高めることができるポリアミド樹脂組成物およびポリアミド樹脂組成物の成形体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
（【００１１】以降は省略されています）

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