TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025118166
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-13
出願番号
2024013312
出願日
2024-01-31
発明の名称
シート状シール材および積層体
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類
C09J
163/00 20060101AFI20250805BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】低温短時間で硬化可能であるにも関わらず、各種部材との接着強度が高いシート状シール材を提供すること。
【解決手段】上記課題を解決するシート状シール材は、エポキシ化合物と、硬化剤と、を含み、25℃以下では未硬化である。前記シート状シール材は、無アルカリガラスと積層し、100℃で60分加熱した後の前記無アルカリガラスに対する剥離強度が、前記無アルカリガラスと積層し、100℃で30分加熱した後の前記無アルカリガラスに対する剥離強度の0.9倍以上1.1倍以下であり、硬化物の昇温速度5℃/分、周波数1Hzの動的粘弾性測定によって得られる、35℃における貯蔵弾性率E’が、0.1GPa以上2.5GPa以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
エポキシ化合物と、硬化剤と、を含み、
25℃以下では未硬化であるシート状シール材であり、
前記シート状シール材は、無アルカリガラスと積層し、100℃で60分加熱した後の前記無アルカリガラスに対する剥離強度が、前記無アルカリガラスと積層し、100℃で30分加熱した後の前記無アルカリガラスに対する剥離強度の0.9倍以上1.1倍以下であり、
硬化物の昇温速度5℃/分、周波数1Hzの動的粘弾性測定によって得られる、35℃における貯蔵弾性率E’が、0.1GPa以上2.5GPa以下である、
シート状シール材。
続きを表示(約 440 文字)
【請求項2】
前記硬化剤が、イミダゾール系化合物、アミン系化合物、およびアミンアダクトからなる群から選ばれる少なくとも一種の硬化成分をマイクロカプセル内に内包する、マイクロカプセル型硬化剤および/またはスルホニウム塩構造を有する酸発生剤である、
請求項1に記載のシート状シール材。
【請求項3】
染料をさらに含む、
請求項1に記載のシート状シール材。
【請求項4】
第1の部材と、第2の部材と、前記第1の部材および前記第2の部材を接着する接着層と、を有し、
前記第1の部材および前記第2の部材の少なくとも一方が、前記接着層に隣接する面に、高さが1μm以上100μm以下である凹凸を有し、
前記接着層が、請求項1~3のいずれか一項に記載のシート状シール材の硬化物である、
積層体。
【請求項5】
前記凹凸の高さが、前記接着層の厚さの80%以下である、
請求項4に記載の積層体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート状シール材および積層体に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、薄型の表示装置が広く普及している。薄型の当該表示装置では、有機EL素子(OLED)等の表示素子と、これを支持するためのバックプレートやメタルプレート等とを積層することが一般的である。また、各部材の間には、粘着層や光学接着層を配置し、複数の部材を一体に貼り合わせることが一般的である。例えば、特許文献1には、基板および有機EL素子を粘着層で貼り合わせた構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021―141963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ただし、特許文献1のように、粘着シートを用いて各部材を貼り合わせた構成では、熱プレス等の熱加工を行った際に、粘着シートに皺が寄ってしまい、表示素子に影響を及ぼしやすかった。さらに粘着シートが硬化しないため、所望の形状で固定し難い、という課題があった。
【0005】
ここで、各部材どうしの貼り合わせに、熱硬化性を有するシート状シール材を使用することが考えられる。このようなシート状シール材によれば、所望の形状で固定することが可能である。ここで、当該シート状シール材は加熱によって硬化させる必要があるが、生産性および表示素子の保護の観点から、低温かつ短時間での硬化が望まれる。しかしながら、従来のシート状シール材は、低温かつ短時間の加熱では硬化不良が生じやすかった。またたとえ硬化させることができたとしても、硬化物と各種部材との接着強度が低く、特に表面に凹凸を有する部材と貼り合わせた場合には、経時で接着強度が低下し、剥がれが生じることがあった。
【0006】
そこで、本発明は、低温短時間で硬化可能であるにも関わらず、各種部材との接着強度が高いシート状シール材の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下のシート状シール材および積層体を提供する。
[1]エポキシ化合物と、硬化剤と、を含み、25℃以下では未硬化であるシート状シール材であり、前記シート状シール材は、無アルカリガラスと積層し、100℃で60分加熱した後の前記無アルカリガラスに対する剥離強度が、前記無アルカリガラスと積層し、100℃で30分加熱した後の前記無アルカリガラスに対する剥離強度の0.9倍以上1.1倍以下であり、硬化物の昇温速度5℃/分、周波数1Hzの動的粘弾性測定によって得られる、35℃における貯蔵弾性率E’が、0.1GPa以上2.0GPa以下である、シート状シール材。
[2]前記硬化剤が、イミダゾール系化合物、アミン系化合物、およびアミンアダクトからなる群から選ばれる少なくとも一種の硬化成分をマイクロカプセル内に内包する、マイクロカプセル型硬化剤および/またはスルホニウム塩構造を有する酸発生剤である、[1]に記載のシート状シール材。
[3]染料をさらに含む、[1]または[2]に記載のシート状シール材。
[4]第1の部材と、第2の部材と、前記第1の部材および前記第2の部材を接着する接着層と、を有し、前記第1の部材および前記第2の部材の少なくとも一方が、前記接着層に隣接する面に、高さが1μm以上100μmである凹凸を有し、前記接着層が、[1]~[3]のいずれかに記載のシート状シール材の硬化物である、積層体。
[5]前記凹凸の高さが、前記接着層の厚さの80%以下である、[4]に記載の積層体。
【発明の効果】
【0008】
本発明のシート状シール材は、低温短時間で硬化させることが可能であり、硬化物と各種部材との接着強度が非常に高い。
【発明を実施するための形態】
【0009】
1.シート状シール材
本発明のシート状シール材は、各種表示装置の部材どうしを貼り合わせるためのシートとして有用である。ただし、本発明のシート状シール材の用途は、表示装置に限定されず、様々な用途に使用可能である。
【0010】
前述のように、従来のシート状シール材では、低温かつ短時間では、十分に硬化させることが難しかった。また、硬化したとしても、硬化物(接着層)と、各種部材との接着強度が低く、経時で剥離等が生じやすかった。例えば、硬化性を高めようとし、反応性の高い多官能成分や低分子量成分を使用すると、硬化物が固く脆くなりやすかったことが一因として考えられる。これに対し、本発明のシート状シール材は、無アルカリガラスと積層し、100℃で60分加熱した後の当該無アルカリガラスに対する剥離強度が、無アルカリガラスと積層し、100℃で30分加熱した後の当該無アルカリガラスに対する剥離強度の0.9倍以上1.1倍以下である。つまり、当該シート状シール材は、100℃における30分での加熱によって硬化状態が安定し、硬化が略完了しているといえる。一方で、後述のエポキシ樹脂や硬化剤を含むこと等によって、シート状シール材の硬化物は、動的粘弾性測定によって得られる35℃における貯蔵弾性率E’が、0.1GPa以上2.0GPa以下である。本発明者らの鋭意検討によれば、このような貯蔵弾性率E’を有する硬化物では、例えば表面に凹凸を有するような部材に対しても、高い接着力を発揮できることが明らかとなった。その理由としては、以下のように考えられる。硬化物の貯蔵弾性率E’が低すぎる場合には、硬化物が柔らか過ぎるため、外部から力が加わったときに、容易に塑性変形してしまい、十分な接着強度を維持できない。一方、硬化物の貯蔵弾性率E’が高すぎる場合には、外部から力が加わった際、各種部材の変形に追従できず、これらの界面で剥離が生じやすい。これに対し、硬化物の貯蔵弾性率E’が上記範囲であると、硬化物が塑性変形し難く、かつ各種部材の変形に追従して変形することが可能となる。また、凹凸を有する部材と貼り合わせた場合にもこれらの界面で剥離が生じ難く、密着力が低下し難いと考えられる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
三井化学株式会社
積層体
28日前
三井化学株式会社
ハンガー
4日前
三井化学株式会社
表示方法
13日前
三井化学株式会社
ゴム組成物
1か月前
三井化学株式会社
遮音構造体
2か月前
三井化学株式会社
遮音構造体
2か月前
三井化学株式会社
吸音構造体
1か月前
三井化学株式会社
非水電解液二次電池
12日前
三井化学株式会社
抗菌部材及び抗菌製品
1か月前
三井化学株式会社
ポリアミド樹脂組成物
1か月前
三井化学株式会社
ポリアミド樹脂組成物
1か月前
三井化学株式会社
樹脂成形体及び樹脂組成物
25日前
三井化学株式会社
重合体組成物および成形体
1か月前
三井化学株式会社
積層体及び積層体の製造方法
1か月前
三井化学株式会社
成形体および高周波通信機器
25日前
三井化学株式会社
半導体装置及びその製造方法
19日前
三井化学株式会社
シート状シール材および積層体
19日前
三井化学株式会社
非水電解液二次電池の製造方法
1か月前
三井化学株式会社
培養容器及び培養容器の製造方法
1か月前
三井化学株式会社
半導体装置の製造方法及び積層体
19日前
三井化学株式会社
繊維強化樹脂組成物および成形体
24日前
三井化学株式会社
ポリアミド樹脂組成物および成形体
25日前
三井化学株式会社
ポリアミド樹脂組成物および成形体
28日前
三井化学株式会社
合成紙、フィルタ原紙及びフィルタ
今日
三井化学株式会社
ポリアミド樹脂組成物および成形体
2か月前
三井化学株式会社
伝動ベルト用組成物およびその用途
1か月前
三井化学株式会社
樹脂組成物および樹脂組成物の架橋体
5日前
三井化学株式会社
発泡体および積層体、並びに、その用途
5日前
三井化学株式会社
熱可塑性エラストマー組成物および成形体
25日前
三井化学株式会社
ポリアミド樹脂組成物および金属樹脂接合体
1か月前
三井化学株式会社
消臭触媒、並びに、その製造方法および用途
27日前
三井化学株式会社
ポリアミド樹脂組成物および金属樹脂接合体
20日前
三井化学株式会社
粘着テープ、積層体及び半導体装置の製造方法
2か月前
三井化学株式会社
粘着剤層および粘着シート、並びに、これらの用途
1か月前
三井化学株式会社
発電システム、異常報知方法、表示方法、通知方法
13日前
三井化学株式会社
オレフィン共重合体の製造方法および遷移金属化合物
24日前
続きを見る
他の特許を見る