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公開番号2025115323
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-06
出願番号2024009816
出願日2024-01-25
発明の名称被膜付き部材及びその製造方法
出願人株式会社細川洋行
代理人個人,個人
主分類B05D 3/00 20060101AFI20250730BHJP(霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般)
要約【課題】部材の表面に塗布された塗膜を乾燥することによって形成される被膜の表面に、部分的に厚みが異なる表面パターンを形成することを可能とした被膜付き部材の製造方法を提供する。
【解決手段】部材2の表面を所定の加熱パターンで部分的に加熱することによって、加熱パターンにより加熱された部分との間に温度差を設ける加熱工程と、部材2の表面に塗液を塗布することによって、塗膜を形成する塗布工程と、塗膜を乾燥させることによって、温度差に応じて厚み差が生じた表面パターン4を有する被膜3を形成する乾燥工程とを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
部材と、
前記部材の表面に形成された被膜とを備え、
前記被膜は、前記部材の表面に塗布された塗膜を乾燥することによって形成されており、
なお且つ、前記塗膜を乾燥する際の前記部材の表面における温度差に応じて厚み差が生じた表面パターンを有することを特徴とする被膜付き部材。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記被膜の前記表面パターンが形成された部分の厚みが、前記被膜の前記表面パターンの周囲の厚みよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の被膜付き部材。
【請求項3】
前記部材は、上部が開口した容器であり、
前記容器の少なくとも内側底面に前記被膜が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の被膜付き部材。
【請求項4】
部材の表面を所定のパターンで部分的に温度差を設ける温度差付与工程と、
前記部材の表面に塗液を塗布することによって、塗膜を形成する塗布工程と、
前記塗膜を乾燥させることによって、前記温度差に応じて厚み差が生じた表面パターンを有する被膜を形成する乾燥工程とを含む被膜付き部材の製造方法。
【請求項5】
部材の表面を所定の加熱パターンで部分的に加熱することによって、前記加熱パターンにより加熱された部分との間に温度差を設ける加熱工程と、
前記部材の表面に塗液を塗布することによって、塗膜を形成する塗布工程と、
前記塗膜を乾燥させることによって、前記温度差に応じて厚み差が生じた表面パターンを有する被膜を形成する乾燥工程とを含む被膜付き部材の製造方法。
【請求項6】
前記表面パターンが形成された部分の厚みが、前記表面パターンの周囲の厚みよりも大きい前記被膜を形成することを特徴とする請求項5に記載の被膜付き部材の製造方法。
【請求項7】
前記被膜として、樹脂膜を形成することを特徴とする請求項5に記載の被膜付き部材の製造方法。
【請求項8】
前記加熱工程において、前記部材の表面に対して、前記加熱パターンに対応して加熱された加熱媒体を接触又は対向させることを特徴とする請求項5に記載の被膜付き部材の製造方法。
【請求項9】
前記塗布工程において、前記塗液をスピンコート法により塗布することを特徴とする請求項5に記載の被膜付き部材の製造方法。
【請求項10】
前記乾燥工程において、前記塗膜を常温下で乾燥させることを特徴とする請求項5に記載の被膜付き部材の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、被膜付き部材及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、再生医療の発展に伴い、細胞シートを培養する培養皿が各種開発されている。また、培養した細胞シートを適切に培養皿から剥離するため、培養皿の内面に温度応答性ポリマーの被膜が形成されている。被膜は、均一の厚みであることが望まれる。一方、被膜に所定の凹凸パターンを形成することもある(例えば、下記特許文献1を参照。)。
【0003】
具体的に、下記特許文献1には、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、金属、シリコーン、ガラス等を用いて所定のパターンが凸状に刻みこまれた基板(スタンプ)をフォトリソグラフィー技術により作製すること、並びに、得られたスタンプの表面(パターンが刻みこまれたスタンプ面)に生体適合性高分子層を形成することが記載されている。
【0004】
また、下記特許文献1には、生体適合性高分子等の溶液をスピンコーティング法にてスタンプ表面に塗布し、スピンコータの回転速度、回転時間を調節することにより、スタンプ表面上に塗布される生体適合性高分子等からなるナノ薄膜の厚みを調節することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2017/183712号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述した従来の方法では、スピンコート法により塗膜が濡れ広がるため、塗膜を乾燥することによって形成される被膜の表面に、意図的に部分的に厚みが異なるパターンを形成することは困難である。なぜなら、スピンコート法は、塗膜の濡れ広がりにより、均一に塗膜をコーティングする方法だからである。
【0007】
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、部材の表面に塗布された塗膜を乾燥することによって形成される被膜の表面に、部分的に厚みが異なる表面パターンを形成することを可能とした被膜付き部材及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
〔1〕 部材と、
前記部材の表面に形成された被膜とを備え、
前記被膜は、前記部材の表面に塗布された塗膜を乾燥することによって形成されており、
なお且つ、前記塗膜を乾燥する際の前記部材の表面における温度差に応じて厚み差が生じた表面パターンを有することを特徴とする被膜付き部材。
〔2〕 前記被膜の前記表面パターンが形成された部分の厚みが、前記被膜の前記表面パターンの周囲の厚みよりも大きいことを特徴とする前記〔1〕に記載の被膜付き部材。
〔3〕 前記部材は、上部が開口した容器であり、
前記容器の少なくとも内側底面に前記被膜が形成されていることを特徴とする前記〔1〕に記載の被膜付き部材。
〔4〕 部材の表面を所定のパターンで部分的に温度差を設ける温度差付与工程と、
前記部材の表面に塗液を塗布することによって、塗膜を形成する塗布工程と、
前記塗膜を乾燥させることによって、前記温度差に応じて厚み差が生じた表面パターンを有する被膜を形成する乾燥工程とを含む被膜付き部材の製造方法。
〔5〕 部材の表面を所定の加熱パターンで部分的に加熱することによって、前記加熱パターンにより加熱された部分との間に温度差を設ける加熱工程と、
前記部材の表面に塗液を塗布することによって、塗膜を形成する塗布工程と、
前記塗膜を乾燥させることによって、前記温度差に応じて厚み差が生じた表面パターンを有する被膜を形成する乾燥工程とを含む被膜付き部材の製造方法。
〔6〕 前記表面パターンが形成された部分の厚みが、前記表面パターンの周囲の厚みよりも大きい前記被膜を形成することを特徴とする前記〔5〕に記載の被膜付き部材の製造方法。
〔7〕 前記被膜として、樹脂膜を形成することを特徴とする前記〔5〕に記載の被膜付き部材の製造方法。
〔8〕 前記加熱工程において、前記部材の表面に対して、前記加熱パターンに対応して加熱された加熱媒体を接触又は対向させることを特徴とする前記〔5〕に記載の被膜付き部材の製造方法。
〔9〕 前記塗布工程において、前記塗液をスピンコート法により塗布することを特徴とする前記〔5〕に記載の被膜付き部材の製造方法。
〔10〕 前記乾燥工程において、前記塗膜を常温下で乾燥させることを特徴とする前記〔5〕に記載の被膜付き部材の製造方法。
〔11〕 前記部材は、上部が開口した容器であり、
前記容器の少なくとも内側底面に前記被膜を形成することを特徴とする前記〔5〕に記載の被膜付き部材の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本発明によれば、部材の表面に塗布された塗膜を乾燥することによって形成される被膜の表面に、部分的に厚みが異なる表面パターンを形成することを可能とした被膜付き部材及びその製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一実施形態に係る被膜付き部材を示す平面図である。
被膜付き部材を示す断面図である。
加熱媒体を示す平面図である。
被膜付き部材の製造工程を説明するための断面図である。
被膜付き部材の製造工程を説明するための断面図である。
被膜付き部材の製造工程を説明するための断面図である。
実施例における画像解析結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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