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公開番号
2025115641
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-07
出願番号
2024010205
出願日
2024-01-26
発明の名称
シールド工事用充填材、及びシールド工法
出願人
大成建設株式会社
,
テクニカ合同株式会社
代理人
個人
主分類
E21D
9/06 20060101AFI20250731BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約
【課題】シールド工事において、シールド掘進機と地山との間に生じる摩擦抵抗力を低減するだけでなく、シールド工事によって発生する振動や騒音も低減し得る新たな機能を備えたシールド工事用充填材を提供する。
【解決手段】シールド工事において使用するシールド工事用充填材であって、水に不溶性である高吸水性ポリマーと、水溶性である増粘剤とを含み、高吸水性ポリマーは、顆粒状高吸水性ポリマーと、微粉状高吸水性ポリマーとを含むシールド工事用充填材。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
シールド工事において使用するシールド工事用充填材であって、
水に不溶性である高吸水性ポリマーと、
水溶性である増粘剤と
を含み、
前記高吸水性ポリマーは、顆粒状高吸水性ポリマーと、微粉状高吸水性ポリマーとを含むシールド工事用充填材。
続きを表示(約 800 文字)
【請求項2】
前記顆粒状高吸水性ポリマーは、粒子径分布のピークが0.425mm以上に存在し、
前記微粉状高吸水性ポリマーは、粒子径分布のピークが0.075mm未満に存在する請求項1に記載のシールド工事用充填材。
【請求項3】
前記顆粒状高吸水性ポリマーは、D90粒子径が0.850mm超にあり、
前記微粉状高吸水性ポリマーは、D90粒子径が0.106~0.250mmの間にある請求項1に記載のシールド工事用充填材。
【請求項4】
前記顆粒状高吸水性ポリマーは、100メッシュ以上の粒子径を有し、
前記微粉状高吸水性ポリマーは、100メッシュ未満の粒子径を有する請求項1に記載のシールド工事用充填材。
【請求項5】
前記顆粒状高吸水性ポリマーと前記微粉状高吸水性ポリマーとの配合比が、1:0.5~1:3である請求項1に記載のシールド工事用充填材。
【請求項6】
前記高吸水性ポリマーは、ポリアクリル酸系ポリマー及び/又はポリメタクリル酸系ポリマーである請求項1に記載のシールド工事用充填材。
【請求項7】
前記増粘剤は、アニオン性高分子電解質である請求項1に記載のシールド工事用充填材。
【請求項8】
前記増粘剤の含有量は、1.5~15重量%である請求項1に記載のシールド工事用充填材。
【請求項9】
水を加えて0.5w/v%の濃度の液剤を調製したとき、当該液剤の24時間以内における粘度が、1500mPa・s以下である請求項1に記載のシールド工事用充填材。
【請求項10】
シールド工事によって発生する振動及び/又は騒音を低減するダンピング特性を有する請求項1~9の何れか一項に記載のシールド工事用充填材。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールド工事において使用するシールド工事用充填材、及び当該シールド工事用充填材を用いて行うシールド工法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
地中をシールド掘進機で掘削しながらトンネルを構築していくシールド工事において、シールド掘進機と地山との間に生じる摩擦抵抗力を減らす試みが従来から行われている。そして、代表的な摩擦低減方法として、シールド掘進機と地山との間に滑材を圧入する方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
特許文献1は、シールド掘進機(同文献では、「シールド機」と称されている。)を用いた掘進工法において、シールド掘進機の外殻と地山との間に、滑材として吸水性ポリマーやベントナイトをベースとしたゲル化物を圧入する技術を開示している。特許文献1によれば、この滑材は、小土被り区間を有するトンネルを掘削する場合において、シールド掘進機の外殻と地山との間の摩擦力の低減に有効であるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-9566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、シールド工事において、近年、充填材に求められる機能が多様化してきている。従来の充填材は、特許文献1のように摩擦低減を主な目的としていたが、トンネル工事の大深度化、大断面積化、長距離化に伴って、また、近隣住民の環境問題意識の高まりから、振動や騒音の発生が問題視されるようになってきた。地中のシールド掘進機で振動が発生すると、この振動は地面を伝わって地上に伝達される。この地中で発生した振動が大きい場合、地上で人間がその振動を感知できる可能性がある。また伝達された振動が建物などの部材に伝わってそこから騒音が発生する可能性がある。しかしながら、これまでのシールド工事用の充填材には、振動や騒音を低減することに着目したものは見られなかった。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、シールド工事において、シールド掘進機と地山との間に生じる摩擦抵抗力を低減するだけでなく、シールド工事によって発生する振動や騒音も低減し得る新たな機能を備えたシールド工事用充填材を提供することを目的とする。また、当該シールド工事用充填材を用いて行うシールド工法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明にかかるシールド工事用充填材の特徴構成は、
シールド工事において使用するシールド工事用充填材であって、
水に不溶性である高吸水性ポリマーと、
水溶性である増粘剤と
を含み、
前記高吸水性ポリマーは、顆粒状高吸水性ポリマーと、微粉状高吸水性ポリマーとを含むことにある。
【0008】
本構成のシールド工事用充填材によれば、シールド工事で実際に使用可能な状態にするために水を加えると、高吸水性ポリマーは水を吸収して膨潤し、増粘剤は水に溶解して粘稠液体を形成する。これにより、シールド工事用充填材は、粘稠液体中に高吸水性ポリマーの膨潤体が分散した状態(分散液)となる。ここで、高吸水性ポリマーは、顆粒状高吸水性ポリマーと、微粉状高吸水性ポリマーとを含む。粒子径が比較的大きい顆粒状高吸水性ポリマーは、水を吸収して膨潤すると地山を構成する土砂の隙間に入り難いため、地山とシールド掘進機との間でクッションの役割を果たすとともに地山とシールド掘進機との間における接地面積が減少して摩擦力が低減することで、振動や騒音の発生が抑制される。粒子径が比較的小さい微粉状高吸水性ポリマーは、水を吸収して膨潤すると地山を構成する土砂の隙間に入り込んで地山を閉塞させ、分散液の流亡(漏失)が抑制されることで、減摩効果が発揮される。このように、本構成のシールド工事用充填材をシールド工事において使用すれば、シールド掘進機と地山との間に生じる摩擦抵抗力を低減できるだけでなく、シールド工事によって発生する振動や騒音も低減することが可能となる。
【0009】
本発明にかかるシールド工事用充填材において、
前記顆粒状高吸水性ポリマーは、粒子径分布のピークが0.425mm以上に存在し、
前記微粉状高吸水性ポリマーは、粒子径分布のピークが0.075mm未満に存在することが好ましい。
【0010】
本構成のシールド工事用充填材によれば、土砂の細粒分と粗粒分との境界値とされている粒子径0.075mmを挟んで、顆粒状高吸水性ポリマーの粒子径分布のピークと、微粉状高吸水性ポリマーの粒子径分布のピークとが離れて存在しているので、顆粒状高吸水性ポリマーによる振動及び騒音の低減効果と、微粉状高吸水性ポリマーによる摩擦抵抗力の低減効果とを夫々明確に実感することができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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