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公開番号
2025135304
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-18
出願番号
2024033078
出願日
2024-03-05
発明の名称
吊荷向き制御システムおよびブレード設置方法
出願人
大成建設株式会社
代理人
弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類
B66C
13/08 20060101AFI20250910BHJP(巻上装置;揚重装置;牽引装置)
要約
【課題】比較的簡易な装置により空中で吊荷の向きを制御することを可能とした吊荷向き制御システムおよびこの吊荷向き制御システムを利用した風力発電施設のブレード設置方法を提案する。
【解決手段】吊荷向き制御システム2は、揚重機に吊持されるとともに長尺の吊荷を吊下する吊枠3と、吊枠3に設けられたファンユニット4とを備えている。ファンユニット4は、横方向に離間して設けられた一対のファン41,41を有している。一対のファン41,41は、互いに逆向きに送風することで右向きまたは左向きの回転モーメントを吊枠3に付与する。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
揚重機に吊持されるとともに長尺の吊荷を吊下する吊枠と、
前記吊枠に設けられたファンユニットと、を備える吊荷向き制御システムであって、
前記ファンユニットは、横方向に離間して設けられた一対のファンを有しており、
前記一対のファンは、互いに逆向きに送風することで右向きまたは左向きの回転モーメントを前記吊枠に付与することを特徴とする、吊荷向き制御システム。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記ファンユニットは、前記吊枠に支持された梁材を有しており、
前記梁材は、前記一対のファン連結していることを特徴とする、請求項1に記載の吊荷向き制御システム。
【請求項3】
前記吊枠には、複数の前記ファンユニットが並設されており、
前記ファンユニットは、前記吊枠に固定された台座を介して、隣り合う他のファンユニットと異なる高さ位置に配置されていることを特徴とする、請求項2に記載の吊荷向き制御システム。
【請求項4】
前記揚重機に吊持されて前記梁材のたわみを抑制する補助支持枠をさらに備えていることを特徴とする、請求項2に記載の吊荷向き制御システム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の吊荷向き制御システムを利用した風力発電施設のブレード設置方法であって、
前記吊枠によりブレードを吊下した状態で、前記ブレードを所定の高さまで吊り上げる吊り上げ工程と、
前記一対のファンを作動させて前記ブレードを回転させる回転工程と、
前記ブレードを前記風力発電施設のハブに固定する固定工程と、を備え、
前記吊り上げ工程では、前記ブレードが風向きと平行になるように前記一対のファンを作動させて当該ブレードの向きを制御することを特徴とする、ブレード設置方法。
【請求項6】
請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の吊荷向き制御システムを利用した風力発電施設のブレード設置方法であって、
前記吊枠によりブレードを吊下した状態で、前記ブレードを所定の高さまで吊り上げる吊り上げ工程と、
前記一対のファンを作動させて前記ブレードを回転させる回転工程と、
前記ブレードを前記風力発電施設のハブに固定する固定工程と、を備え、
前記吊枠は、前記梁材が前記ブレードと直交する向きになるように、前記ブレードを吊下しており、
前記吊り上げ工程では、前記ブレードが風向きと平行になるように前記一対のファンを作動させて当該ブレードの向きを制御することを特徴とする、ブレード設置方法。
【請求項7】
請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の吊荷向き制御システムを利用した風力発電施設のブレード設置方法であって、
前記吊枠によりブレードを吊下した状態で、前記ブレードを所定の高さまで吊り上げる吊り上げ工程と、
前記一対のファンを作動させて前記ブレードを回転させる回転工程と、
前記ブレードを前記風力発電施設のハブに固定する固定工程と、を備え、
前記吊枠は、前記固定工程において前記梁材が前記ハブよりも高い位置になるように、前記ブレードを吊下しており、
前記吊り上げ工程では、前記ブレードが風向きと平行になるように前記一対のファンを作動させて当該ブレードの向きを制御することを特徴とする、ブレード設置方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、吊荷向き制御システムおよびこの吊荷向き制御システムを利用した風力発電施設のブレード設置方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
高所において部材を組み立てて構造物を構築する場合には、クレーン(揚重機)を使用して施工するのが一般的である。例えば、風力発電施設の施工では、支柱の頂部に設けられたハブに対して、クレーンで吊り上げたブレードを取り付けることで、風車を形成する。
【0003】
ブレードは、受圧面積が大きく重量が軽いため、風の影響を受けやすい。そのため、ブレードの設置作業は、風の影響を受け難い無風時もしくは無風に近い状態で行うのが一般的である。一方、無風に近い状態であっても、ブレードをハブに設置する際には、ブレードを吊り下げた状態で向きを変える必要があり、弱い風であっても風の力に抵抗する必要がある。
【0004】
そのため、ブレードの設置作業では、ブレードに介錯ロープを取り付けておき、地上から介錯作業員が介錯ロープを操作することで、ブレードの回転(向き)を制御する場合がある。また、特許文献1には、吊荷とブームとの間に配置された垂直軸型風車装置が、吊下した吊荷を、自然風を受けたきに回転させて、吊荷の方向を制御する荷方向制御システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-203765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
介錯ロープを使用した吊荷(ブレード)の方向制御方法は、複数の介錯作業員を必要とし、コストがかかる。また、当該方向制御方法では、ブレードが高い位置にあるため地上から介錯ロープで方向制御するための水平力が角度的に与えにくく、介錯作業員が動き回る広い動線を地上に確保する必要があるが、山間部や海上等での施工では、用地を確保できない。
【0007】
また、特許文献1に荷方向制御システムでは、風力発電施設のブレードなど慣性モーメントが大きな吊荷を回転させようとしても、能力が足りないおそれがある。長尺の吊荷の方向を制御するためには、装置の大型化が必要となるが、重量の増加やコストの高騰が懸念される。
【0008】
本発明は、比較的簡易な装置により空中で吊荷の向きを制御することを可能とした吊荷向き制御システムおよびこの吊荷向き制御システムを利用した風力発電施設のブレード設置方法を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するための本発明の吊荷向き制御システムは、揚重機に吊持されるとともに吊荷を吊下する吊枠と、前記吊枠に設けられたファンユニットとを備えている。前記ファンユニットは、横方向に離間して設けられた一対のファンを有しており、前記一対のファンは、互いに逆向きに送風することで右向きまたは左向きの回転モーメントを前記吊枠に付与する。
【0010】
かかる吊荷向き制御システムによれば、ファンを作動させることで、介錯ロープを利用することなく、空中で吊荷を回転させることができる。そのため、介錯作業員に要する費用を省略できる。また、一対のファンの離間距離を大きくすれば、慣性モーメントが大きな吊荷を回転させることが可能となる。そのため、吊荷が長尺で慣性モーメントが大きい場合であっても、装置が大掛かりになることがなく、装置の大型化に伴う重量の増加やコスト増を抑制できる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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