TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025115962
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-07
出願番号2025008963
出願日2025-01-22
発明の名称粘着シート
出願人日東電工(上海松江)有限公司,NITTO DENKO (SHANGHAI SONGJIANG) CO., LTD.,日東電工株式会社
代理人弁理士法人籾井特許事務所
主分類C09J 7/38 20180101AFI20250731BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】ガラス等に対して薬液を用いて化学処理を行う際、表面に貼り付ける表面保護シートとして、優れた粘着性、耐アルカリ性及び力学特性を有する粘着シートを提供する。
【解決手段】基材層と、前記基材層の一方側に設けられた粘着剤層とを有する粘着シートであって、前記粘着シートは、125℃の50wt%、NaOH溶液に180分間浸漬した後、質量損失が3%以下であり、前記粘着シートの全体厚み減少量が3μm以下であり、収縮率が±5%以内である粘着シートとする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基材層と、前記基材層の一方側に設けられた粘着剤層とを有する粘着シートであって、
前記粘着シートは、125℃の50wt% NaOH溶液に180分間浸漬した後、質量損失が3%以下であり、前記粘着シートの全体厚み減少量が3μm以下であり、収縮率が±5%以内である、ことを特徴とする粘着シート。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記粘着シートをガラスに貼り合わせてから、前記粘着シートを125℃の50wt% NaOH溶液に180分間浸漬させた後、エッジエロージョン率が2%以下であるか、又は、エッジエロージョン量が2mm以下であり、
前記粘着シートを23℃において180°方向に300mm/minの引張速度で前記ガラスから剥離するときの剥離力が12N/20mm以下である、ことを特徴とする請求項1に記載の粘着シート。
【請求項3】
前記粘着シートをガラスに貼り合わせた後、23℃において180°方向に300mm/minの引張速度で前記ガラスから剥離するときの剥離力が0.5N/20mm以上である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の粘着シート。
【請求項4】
前記基材層がポリオレフィン若しくはフッ素化ポリオレフィンの1種以上から形成された単層フィルム、又は2種以上の前記単層フィルムを組み合わせた複合フィルムであり、
前記基材層の厚みが5~100μmである、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の粘着シート。
【請求項5】
前記ポリオレフィンが高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)から選択される少なくとも1種であり、
前記フッ素化ポリオレフィンがポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)から選択される少なくとも1種である、ことを特徴とする請求項4に記載の粘着シート。
【請求項6】
前記粘着剤層が粘着剤組成物から形成されており、
前記粘着剤組成物が、ゴムエラストマー100重量部、機能樹脂5~50重量部、架橋剤0.5~5重量部、及び剥離助剤0.2~2重量部を含み、
前記粘着剤層の厚みが1~40μmである、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の粘着シート。
【請求項7】
前記ゴムエラストマーが、飽和エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、熱可塑性スチレンブタジエンゴム(SEBS)から選択される少なくとも1種の飽和ゴムエラストマーであり、
前記ゴムエラストマーのショア硬度が30~100である、ことを特徴とする請求項6に記載の粘着シート。
【請求項8】
前記機能樹脂がエポキシ樹脂、フラン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、テルペン樹脂、石油樹脂から選択される少なくとも1種である、ことを特徴とする請求項6に記載の粘着シート。
【請求項9】
前記機能樹脂の酸価が5mg KOH/g以下である、ことを特徴とする請求項8に記載の粘着シート。
【請求項10】
前記粘着シートはアンダーコート層をさらに含み、前記アンダーコート層が前記基材層と前記粘着剤層との間に設けられており、前記アンダーコート層の厚みが0.05~1μmである、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の粘着シート。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は粘着シートに関し、特に、優れた粘着性、耐アルカリ性及び力学特性を有する粘着シートに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
さまざまな物品を加工する際、その表面の損傷(傷、汚れ、腐食等)を防止するために、該表面に保護シート(粘着シート)を貼り付けて保護する技術が知られている。例えば、ガラス等に対して薬液(アルカリ性エッチング液)を用いて化学処理を行う場合、粘着シートを保護対象物の表面に貼り付けることにより該表面を保護する。しかし、上記のような用途においては、粘着シートには、粘着性、耐アルカリ性及び力学特性の両立が難しいという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は上述した従来の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、エッチング後も優れた粘着性、耐アルカリ性及び力学特性を有する粘着シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは前記課題を解決するために鋭意検討した結果、粘着シートを125℃の50wt% NaOH溶液に180分間浸漬させた後の質量損失、全体厚み減少量及び収縮率を特定の範囲内に制御することにより、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させることに至った。
【0005】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]基材層と、前記基材層の一方側に設けられた粘着剤層とを有する粘着シートであって、前記粘着シートは、125℃の50wt% NaOH溶液に180分間浸漬した後、質量損失が3%以下であり、前記粘着シートの全体厚み減少量が3μm以下であり、収縮率が±5%以内である粘着シート。
[2]前記粘着シートをガラスに貼り合わせてから、前記粘着シートを125℃の50wt% NaOH溶液に180分間浸漬させた後、エッジエロージョン率が2%以下であるか、又は、エッジエロージョン量が2mm以下であり、前記粘着シートを23℃において180°方向に300mm/minの引張速度で前記ガラスから剥離するときの剥離力が12N/20mm以下である、[1]に記載の粘着シート。
[3]前記粘着シートをガラスに貼り合わせた後、23℃において180°方向に300mm/minの引張速度で前記ガラスから剥離するときの剥離力が0.5N/20mm以上である、[1]又は[2]に記載の粘着シート。
[4]前記基材層がポリオレフィン若しくはフッ素化ポリオレフィンの1種以上から形成された単層フィルム、又は2種以上の前記単層フィルムを組み合わせた複合フィルムであり、前記基材層の厚みが5~100μmである、[1]又は[2]に記載の粘着シート。
[5]前記ポリオレフィンが高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)から選択される少なくとも1種であり、前記フッ素化ポリオレフィンがポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)から選択される少なくとも1種である、[4]に記載の粘着シート。
[6]前記粘着剤層が粘着剤組成物から形成されており、前記粘着剤組成物が、ゴムエラストマー100重量部、機能樹脂5~50重量部、架橋剤0.5~5重量部、及び剥離助剤0.2~2重量部を含み、前記粘着剤層の厚みが1~40μmである、[1]又は[2]に記載の粘着シート。
[7]前記ゴムエラストマーが、飽和エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、熱可塑性スチレンブタジエンゴム(SEBS)から選択される少なくとも1種の飽和ゴムエラストマーであり、前記ゴムエラストマーのショア硬度が30~100である、[6]に記載の粘着シート。
[8]前記機能樹脂がエポキシ樹脂、フラン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、テルペン樹脂、石油樹脂から選択される少なくとも1種である、[6]に記載の粘着シート。
[9]前記機能樹脂の酸価が5mg KOH/g以下である、[8]に記載の粘着シート。
[10]前記粘着シートはアンダーコート層をさらに含み、前記アンダーコート層が前記基材層と前記粘着剤層との間に設けられており、前記アンダーコート層の厚みが0.05~1μmである、[1]又は[2]に記載の粘着シート。
[11][1]~[10]のいずれか1項に記載の粘着シートを用いてガラスの1以上の主面に貼り合わせ、前記ガラスの1以上の主面をエッチング液に接触させた後、前記粘着シートを剥離することを含む、ガラスエッチング方法。
[12]前記エッチング液の温度が100~130℃であり、前記ガラスの1以上の主面をエッチング液に接触させる時間が60~200分間である、[11]に記載のガラスエッチング方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明の粘着シートは、例えばガラスに貼り合わされた場合、アルカリ性エッチング液でエッチングされた後も優れた粘着性、耐アルカリ性及び力学特性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は本発明の一実施形態の粘着シートの構造を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。本明細書で特に言及した事項以外の本発明の実施に必要な事項について、当業者は本明細書に記載された発明の実施に関する教示及び出願時の技術常識に基づいて理解することができる。本発明は、本明細書に開示された内容と当業界の技術常識に基づいて実施することができる。
【0009】
また、以下の図面において、同一の機能を果たす部材や部位に同一の符号を付して説明することがあり、重複する説明を省略または簡略化することがある。さらに、図面に記載の実施形態は、本発明を明確に説明するために模式的に示したものであり、実際に提供される製品の寸法や縮尺を必ずしも正確に表したものではない。
【0010】
<粘着シート>
本発明の粘着シートは、基材層と、前記基材層の一方側に設けられた粘着剤層とを有し、前記粘着シートは、125℃の50wt% NaOH溶液に180分間浸漬した後、質量損失が3%以下であり、前記粘着シートの全体厚み減少量が3μm以下であり、収縮率が±5%以内である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
消火塗料
4か月前
個人
粘着テープ
3か月前
ベック株式会社
被覆材
1か月前
ベック株式会社
被覆材
4か月前
ベック株式会社
水性被覆材
2か月前
ベック株式会社
水性被覆材
2か月前
ぺんてる株式会社
固形描画材
3か月前
ベック株式会社
被膜形成方法
10日前
アイカ工業株式会社
パテ組成物
3か月前
関西ペイント株式会社
塗料組成物
9日前
ぺんてる株式会社
水性インキ組成物
1か月前
株式会社エフコンサルタント
被覆材
3か月前
ぺんてる株式会社
水性インキ組成物
2か月前
東ソー株式会社
ゴム用接着性改質剤
1か月前
株式会社リコー
インクセット
1か月前
東亞合成株式会社
硬化型接着剤組成物
1か月前
シヤチハタ株式会社
油性インキ組成物
3日前
artience株式会社
印刷インキ
2か月前
東亞合成株式会社
硬化型接着剤組成物
1か月前
アイカ工業株式会社
ホットメルト組成物
2か月前
JNC株式会社
光硬化型導電性ペースト
2か月前
AGC株式会社
液状組成物
18日前
マクセル株式会社
粘着テープ
15日前
花王株式会社
レオロジー改質剤
3か月前
株式会社フェクト
透明防錆塗料
2か月前
個人
レンズ用防曇剤
2か月前
ハニー化成株式会社
防反射処理剤
1か月前
ハニー化成株式会社
親水防汚処理剤
1か月前
artience株式会社
粘着剤及び粘着シート
1か月前
ダイキン工業株式会社
耐油剤
11日前
アイカ工業株式会社
ポリマー被覆粒子の製造方法
1か月前
ダイキン工業株式会社
耐油剤
15日前
株式会社呉竹
絵具
16日前
旭化成株式会社
包装材
3か月前
花王株式会社
液状レオロジー改質剤
3か月前
日東電工株式会社
粘着シート
2か月前
続きを見る