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公開番号2025118777
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2025076862,2024010336
出願日2025-05-02,2020-01-30
発明の名称腸管バリア改善剤
出願人株式会社 資生堂
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61K 31/704 20060101AFI20250805BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】新規な腸管バリア改善剤の提供。
【解決手段】モグロシドVを含む、腸管バリア改善のための組成物とする。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
5,7-ジメトキシフラボンを含む、腸管バリア改善のための組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な腸管バリア改善剤に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
腸管などの消化管は、食物から必要な栄養素を吸収するのみならず、アレルゲンなどの異物の侵入から防御するよう外界と生体内を隔てるバリアの観点からも重要である。腸管のバリアに障害が起こると本来は排除されるべき有害物質が腸から吸収されてしまい様々な悪影響を及ぼす。このような腸管バリアの障害はリーキーガットとも呼ばれ、食物アレルギー、免疫疾患、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、感染症、肥満、糖尿病、NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)、NASH(非アルコール性脂肪肝炎)、メタボリックシンドローム、認知機能低下、抑うつ、などの様々な疾患との関連が示唆されている。さらに、腸管のバリア機能の障害は、各種皮膚疾患と関連することも示唆されている。例えば、小児アトピー性皮膚炎患者では、症状の重症度と腸管透過性が相関するということや、乾癬患者では、健常人と比較して腸管透過性が高いことが報告されている(特許文献1~6、非特許文献1~9)。
【0003】
近年、腸管バリア機能を改善し腸の状態を良好にすることで、全身や皮膚の状態の健康維持、疾患の治療や予防、美容効果等が期待されており、腸管バリア機能を改善するためにオリゴ糖等のプレバイオティクス、乳酸菌等のプロバイオティクスの摂取等が提案されている。また、本発明者らはボタンボウフウ抽出物が腸管バリア機能改善効果を有することを示した(特許文献1)。没食子酸残基を有する化合物、フラバン-3-オール重合体、ノビレチン、ケンペロール、ケルセチン、ミリセチンなどのポリフェノール(特許文献2~4、非特許文献1~3)及び不飽和脂肪酸代謝中間体(特許文献5)等が腸管バリア機能改善効果があり、タンゲレチンには大腸炎軽減作用がある(非特許文献4)ことも報告されている。更に、プロリン、セリン、及びスレオニンに腸管粘膜治癒効果(特許文献6)があることや、D-アラニン、L-グルタミン、グルタミン、ホエイタンパクに腸管バリア機能改善効果があること(非特許文献5~7)も報告されている。このような状況の下、腸管バリア機能を改善する効果の高い更なる物質が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-140946号公報
国際公開第2019/131772号
国際公開第2019/131767号
国際公開第2019/131759号
国際公開第2014/129384号
国際公開第2016/116585号
特許第4291628号公報
【非特許文献】
【0005】
Xiong Y. et. al., Mol Nutr Food Res. 2015 May;59(5):829-42
Suzuki, T. et. al., J. Nutr. 2011, 141, 87-94
Suzuki, T. et. al., J. Nutr. 2009, 139, 965-74
Su-Hyeon Eun et. al., Planta Med 2017; 83: 527-533
Miyauchi, E. et. al., Biosci. Biotechnol. Biochem., 76 (2), 283-288, 2012
Jaya Benjamin et. al., Digestive Diseases and Sciences 57(4):1000-12 ・ 2012
R. K. Rao et. al., J Epithel Biol Pharmacol. 2012 January ; 5(Suppl 1-M7): 47-54
Al-Sadi, R. et. al., Am. J. Physiol. Gastrointest. Liver Physiol. 2011, 300, G1054-64
Donato, K. A. et. al., Microbiology 2010, 156, 3288-97
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、新規な腸管バリア改善剤の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明者らは、様々な物質について鋭意研究の結果、腸管バリア改善剤としての効果が高い成分を見出し、以下の発明を完成した。
(1)D-アスパラギン酸、D-システイン、D-グルタミン、D-グルタミン酸、及びD-セリンからなる群より選択される一種または二種以上のアミノ酸からなることを特徴とする腸管バリア改善剤。
(2)モグロシドV、フムロン、5,7-ジメトキシフラボン、5-ヒドロキシ-7-メトキシフラボン、5-ヒドロキシ-3,4’,7-トリメトキシフラボン、5,7,4’-トリメトキシフラボン、5,7,3’,4’-テトラメトキシフラボン、及び3,5,7,3’,4’-ペンタメトキシフラボンからなる群より選択される一種または二種以上の成分からなることを特徴とする腸管バリア改善剤。
(3)(1)又は(2)に記載の腸管バリア改善剤を有効成分として含む、腸管バリア機能を改善するための組成物。
【発明の効果】
【0008】
本発明の腸管バリア改善剤の投与により、腸管バリア機能を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、各種D-アミノ酸(50μM)又はControl(PBS)を添加した場合の各時間におけるCaco-2細胞のTER値を、添加前初期値の割合(%)として示す(%,vs 0hr)。
図2は、各種L-アミノ酸(50μM)又はControl(PBS)を添加した場合の24時間後におけるCaco-2細胞のTER値を、添加前初期値の割合(%)として示す(%,vs 0hr)。
図3は、各種成分(100μM)又はControl(DMSO)を添加した場合の各時間におけるCaco-2細胞のTER値を、添加前初期値の割合(%)として示す(%,vs 0hr)。
図4は、5,7-ジメトキシフラボンを含む各種成分(100μM)又はControl(DMSO)を添加した場合の各時間におけるCaco-2細胞のTER値を、添加前初期値の割合(%)として示す(%,vs 0hr)。
図5は、5,7-ジメトキシフラボンを含む各種成分(100μM)又はControl(DMSO)を添加した場合の各時間におけるCaco-2細胞のTER値を、添加前初期値の割合(%)として示す(%,vs 0hr)。
図6は、モグロシドV、フムロン(100μM)、又はControl(DMSO)を添加した場合の各時間におけるCaco-2細胞のTER値を、添加前初期値の割合(%)として示す(%,vs 0hr)。
図7は、各種メトキシフラボン(100μM)又はControl(DMSO)を添加した場合の各時間におけるCaco-2細胞のTER値を、添加前初期値の割合(%)として示す(%,vs 0hr)。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、D-アスパラギン酸、D-システイン、D-グルタミン、D-グルタミン酸、及びD-セリンからなる群より選択される一種または二種以上のD-アミノ酸、あるいは、モグロシドV、フムロン、5,7-ジメトキシフラボン、5-ヒドロキシ-7-メトキシフラボン、5-ヒドロキシ-3,4’,7-トリメトキシフラボン、5,7,4’-トリメトキシフラボン、5,7,3’,4’-テトラメトキシフラボン、及び3,5,7,3’,4’-ペンタメトキシフラボンからなる群より選択される一種または二種以上の成分からなることを特徴とする腸管バリア改善剤を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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