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公開番号2025119288
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-14
出願番号2024014091
出願日2024-02-01
発明の名称衣類用バンドおよびその衣類用バンドを用いた下半身用衣類
出願人グンゼ株式会社
代理人安田岡本弁理士法人
主分類A41D 27/00 20060101AFI20250806BHJP(衣類)
要約【課題】下半身の動きに対してずれにくく外側に着用するシャツ等が捲れ上がることを抑制する下半身用衣類を提供する。
【解決手段】ボクサーパンツがウエスト部に備える衣類用バンドWBは織物ゴムで形成され、この織物ゴムは、緯糸に100~200dtex/30~100Fの合成繊維糸を、経糸の柄糸に100~200dtex/30~100Fの合成繊維糸および経糸の地糸に単繊維径が1000nm以下の極細ポリエステル繊維糸(マイクロファイバー)を使用し、織物ゴムの表裏に極細ポリエステル繊維糸により形成された防滑部位WB10が表出して、肌側において衣類の着用者の身体からボクサーパンツがずれることもボクサーパンツの反肌側においてボクサーパンツよりも外側の外側衣類がずれることを防止する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
衣類の肌側において前記衣類の着用者の身体から前記衣類がずれることを防止、および、前記衣類の反肌側において前記衣類よりも外側の外側衣類がずれることを防止する、衣類用バンドであって、
前記衣類用バンドは、織物ゴムで形成され、
前記織物ゴムは、緯糸に100~200dtex/30~100Fの合成繊維糸を、経糸に100~200dtex/30~100Fの合成繊維糸および単繊維径が1000nm以下の極細ポリエステル繊維糸とを使用して、織物ゴムの表裏に前記極細ポリエステル繊維糸が表出することを特徴とする、衣類用バンド。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記織物ゴムは、経糸の柄糸として前記合成繊維糸を、経糸の地糸として前記極細ポリエステル繊維糸を、使用したことを特徴とする、請求項1に記載の衣類用バンド。
【請求項3】
前記経糸の柄糸として使用する合成繊維糸は、光沢を備えたナイロン糸または光沢を備えたポリエステル糸であることを特徴とする、請求項2に記載の衣類用バンド。
【請求項4】
前記織物ゴムの表裏に、前記地糸により編成された防滑部位と前記柄糸により編成された意匠部位とが、前記衣類用バンドの長手方向に沿った縞状で、または、格子状で、交互に現れる模様を備えることを特徴とする、請求項1に記載の衣類用バンド。
【請求項5】
前記縞状の模様を備える第1の織物ゴムと、前記極細ポリエステル繊維糸を使用しない以外は同じ糸使いおよび糸種で形成された比較対象の模様を備えない第2の織物ゴムとの比較において、
前記第1の織物ゴムにおいて、表側は前記防滑部位と前記意匠部位と前記防滑部位との3段の縞模様で、裏側は前記意匠部位と前記防滑部位と前記意匠部位との3段の縞模様を備え、測定方向を前記長手方向に直交する方向として、前記第1の織物ゴムは表裏で測定して平均値を算出し、前記第2の織物ゴムは表裏ともに同じ模様であるので表裏いずれか一方のみで測定して、
前記第1の織物ゴムは前記第2の織物ゴムに対して、
表面摩擦係数MIUが10%以上高い、表面摩擦係数の変動MMDが200%以上高い、または、表面粗さSMDが40%以上高い、ことを特徴とする、請求項4に記載の衣類用バンド。
【請求項6】
前記縞状の模様を備える第1の織物ゴムと、前記極細ポリエステル繊維糸を使用しない以外は同じ糸使いおよび糸種で形成された比較対象の模様を備えない第2の織物ゴムとの比較において、
前記第1の織物ゴムにおいて、表側は前記防滑部位と前記意匠部位と前記防滑部位との3段の縞模様で、裏側は前記意匠部位と前記防滑部位と前記意匠部位との3段の縞模様を備え、測定方向を前記長手方向に直交する方向として、前記第1の織物ゴムは表裏で測定して平均値を算出し、前記第2の織物ゴムは表裏ともに同じ模様であるので表裏いずれか一方のみで測定して、
前記第1の織物ゴムは前記第2の織物ゴムに対して、
静摩擦係数μsが30%以上高い、動摩擦係数μkが20%以上高い、または、摩擦抵抗力(gf)の標準偏差Dが60%以上高い、ことを特徴とする、請求項4に記載の衣類用バンド。
【請求項7】
1以上の伸縮性編地の編地縁を接合した下半身用衣類であって、
ウエスト部に請求項1~請求項6のいずれかに記載の衣類用バンドを、前記衣類用バンドの長手方向を腰回り方向にして設けたことを特徴とする、下半身用衣類。
【請求項8】
前記下半身用衣類は、下腹部および臀部を少なくとも被覆するボクサーパンツであることを特徴とする、請求項7に記載の下半身用衣類。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、腹部と臀部とを被覆する下半身肌着であるボクサーパンツに代表される下半身用衣類に関し、下半身の動きに対して、下半身用衣類が着用者の身体(特に腰部)の動きに追従しやすくずれにくく(ずれ落ちにくく)、かつ、この下半身用衣類の外側に着用するシャツ等が捲れ上がることを抑制することのできる下半身用衣類に関し、特にこのような機能を発現させるための衣類用バンドを備えた下半身用衣類ならびにこの衣類用バンド(腰ゴム、ウエストバンドまたは織物ゴムと記載する場合がある)に関する。なお、本発明における下半身用衣類は男性用および女性用に限定されないことに加えて、少なくとも腹部と臀部とを被覆する下半身用衣類であればよく、脚部を備える場合には丈の長さも特に限定されるものではない。また、肌着用であってもスポーツ用であっても構わず、その用途はこれらにも限定されるものではない。なお、腹部とは主として下腹部を指すものである。また、本発明の説明において、衣類用バンドを除く下半身用衣類を構成する編地は生地と区別しないで記載しており(生地と記載しても伸縮性がある編地であることを示すものである)、衣類用バンドを構成する生地は織地と(生地および編地と区別して)記載している。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
伸縮性が大きい(よく伸びてよく縮む)生地および/または緊締力の大きい(伸びにくく締め付けて身体に密着する)生地を採用して、これらの生地を適宜使い分けた下半身用衣類が知られている。なお、この生地としては伸縮性の観点から編地が特に好ましい。このような下半身用衣類の1つとして、肌着が挙げられる。ここで、肌着は、均一な着圧分布で良好なフィット感を確保するとともに、身体の動きに対して突っ張り感やだぶつき感が生じることなく、着用時の美観を向上させる機能を備える。
【0003】
このような肌着の1つであるボクサーパンツは、平面的な基準パターンに沿って裁断された身頃部、マチ部、前立て部の各生地片を縫製することにより構成されている。このような生地片として、日常生活での様々な動作を行なう際に、その動きを妨げないように伸縮性を備えたフライス編等のヨコ編地が用いられることが多い。
【0004】
さらに、このようなボクサーパンツにおいては、身体を平面上に投影したような平面的なパターンに沿って裁断された生地片を縫製して立体形状に仕立て上げることにより、三次元の複雑な曲面形状を呈する人の腹部、臀部、脚部にできるかぎり対応させてフィット感(イージーフィット)と締め付けなし感(ストレスフリー)とを両立させている。ところで、このようなボクサーパンツを一例とした下半身用衣類を着用する場合において、たとえば腹部の出てきた中年男性が着用すると、下半身の動きに対して、ボクサーパンツが着用者の身体からずれたり、このボクサーパンツの外側に着用するシャツ等が捲れ上がったりして、見栄えが悪くなるという問題点があった。
【0005】
このようなボクサーパンツに適用されるものではないが、女性用のひざ上丈スパッツに適用されて、着用者の身体から下半身用衣類自体がずれ落ちることを回避する衣類の口ゴム構造が、実用新案登録公報第3185291号公報(特許文献1)に開示されている。この特許文献1に開示された(下半身用下着類を含む)衣類の口ゴム構造は、身体の一部分を覆う衣類本体部の上端から上方へ所定幅にわたって設けた口ゴム部を構成する衣類の口ゴム構造において、前記衣類本体部の上端を上方へ連続形成することにより当該衣類本体部と同一編みとなる口ゴム形成部を設け、この口ゴム形成部の内側の一部又は全部に、少なくとも常温時にゴム状に伸縮可能となり、かつずり落ちを防止する弾性材料を塗布処理することにより前記口ゴム部を構成することを特徴とし、前記弾性材料には、少なくとも、ウレタンゴム,シリコンゴム又は天然ゴムを含むことを特徴とする。
【0006】
また、特開2020-153054号公報(特許文献2)は、シャツまたはTシャツなど上着をパンツの腰部に納めてある程度の時間に亘って身体を動かすとパンツの腰部に納めていた上着の一部が上にズレ上がって滑り出したり、上着が出っ張ったりして、美観性を欠く問題点を解決する(下半身用衣類の外側に着用するシャツ等が捲れ上がることを抑
制する)衣服ズレ防止機能を備えるパンツを開示する。この特許文献2に開示されたパンツは、腰回り開口部と、2つの腿開口部と、該2つの腿開口部の間に設ける一つのまち部と、前記腰回り開口部付近の場所に設ける腰回りリング部と、を含む、衣服ズレ防止機能を備えるパンツであって、前記腰回りリング部は周り方向に対して伸縮弾性を有し、前記腰回りリング部と前記パンツ上端との間が連結部によって連結され、前記腰回りリング部が、互いに連結する第1バンド部と、第2バンド部とを含み、前記第1バンド部と前記第2バンド部との間にひだ部を設け、前記第1バンド部を選択により折り曲げて、前記第2バンド部の外面に貼り付けるか、または前記第1バンド部と前記第2バンド部と展開状態を形成して、前記第1バンド部又は前記第2バンド部のいずれか少なくとも一つの一面に少なくとも一つの摩擦滑り止め部材を設け、前記第1バンド部の折り曲げ形態が異なるによって、摩擦滑り止め部材が隠し状態または露出状態を形成し、隠し状態において、前記摩擦滑り止め部材が前記腰回りリング部外側の衣服に貼り付けて、摩擦滑り止め効果を発生し、前記衣服のずれ抑止機能を有することを特徴とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
実用新案登録公報第3185291号公報
特開2020-153054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した特許文献1に開示された衣類の口ゴムの構造では、口ゴム形成部の内側に弾性部材を塗布することにより衣類が着用者の身体からのずり落ちることを防止するに過ぎず、下半身用衣類の外側の着用するシャツ等が捲れ上がることを抑制することはできないことに加えて、弾性部材として塗布されたシリコンゴムやウレタンゴムが肌に直接触れるため、着用感の悪化や皮膚のかぶれが発生するおそれがあるという問題点がある。
【0009】
また、特許文献2に開示されたパンツでは、摩擦滑り止め部材を腰回りリング部外側の衣服に貼り付けることにより上着が上方へすれることを抑止するものに過ぎず、衣類が着用者の身体からのずり落ちることを防止することができない。この特許文献2に開示されたパンツ本体の着用者の身体からのずれ落ちおよびパンツの外側のシャツ等の捲れ上がりの両方を抑止するには表裏両側に滑り止めを付与する必要があるが、コストアップや見栄えの悪さを引き起こすという問題点が生じる。
【0010】
本発明は、従来技術の上述の問題点に鑑みて開発されたものであり、その目的とするところは、主として腹部と臀部とを被覆する下半身用衣類に好適に適用される衣類用バンドであって、下半身の動きに対して、下半身用衣類が着用者の身体(特に腰部)の動きに追従しやすくずれにくく(ずれ落ちにくく)この下半身用衣類の外側に着用するシャツ等が捲れ上がることを抑制することができ見栄えが悪くなることを防止し、また、美観を備えた衣類用バンド、および、この衣類用バンドを採用した下半身用衣類を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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