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公開番号2025119302
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-14
出願番号2024014117
出願日2024-02-01
発明の名称プラスチック廃棄物を含む樹脂組成物およびそれからなるフィルム
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類C08L 23/06 20060101AFI20250806BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 プラスチック廃棄物をリサイクルし、成形安定性に優れたフィルムに用いる樹脂組成物およびそれからなるフィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】 プラスチック廃棄物(A)100重量部に対して、ポリエチレン(B)を5重量部以上1900重量部以下含み、下記(1)を満たす樹脂組成物。
(1)毛管粘度計で測定した190℃における溶融張力(MS)が30mN以上。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
プラスチック廃棄物(A)100重量部に対して、ポリエチレン(B)を5重量部以上1900重量部以下含み、下記(1)を満たす樹脂組成物。
(1)毛管粘度計で測定した190℃における溶融張力(MS)が30mN以上である。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記プラスチック廃棄物(A)が、2成分以上の熱可塑性樹脂からなり、少なくともポリオレフィンを含み、その他の成分としてポリエステル、ポリアミド、エチレン-ビニルアルコール共重合体からなる群から選ばれる1種類以上の樹脂を含有してなる、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記ポリエチレン(B)が、毛管粘度計で測定した190℃における溶融張力(MS)が50mN以上250mN以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記ポリエチレン(B)が高圧法低密度ポリエチレンである、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
さらに相溶化剤(C)を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記相溶化剤(C)がエチレン-酢酸ビニル共重合体、無水マレイン酸変性ポリエチレン及びエチレン-メタクリル酸グリシジル共重合体からなる群から選ばれる1種類以上の樹脂である、請求項5に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の樹脂組成物からなるフィルム。
【請求項8】
プラスチック廃棄物(A)100重量部に対して、ポリエチレン(B)を5重量部以上1900重量部以下含み、下記(1)を満たす樹脂組成物を190℃以上300℃以下でフィルム成形するフィルムの製造方法。
(1)毛管粘度計で測定した190℃における溶融張力(MS)が30mN以上である。
【請求項9】
フィルム成形がインフレーション成形である、請求項8に記載のフィルムの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチック廃棄物とポリエチレンを含む樹脂組成物及びそれからなるフィルムに関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
プラスチック製品は軽量・安価なことから、フィルム、シート、チューブなどの各種成形品として、包装資材、容器、日用品、農業資材、自動車部品、電気・電子部品の筐体、建材、土木部材など、多様な用途に使用されている。これらプラスチック製品は、近年の環境汚染問題への関心の高まりにより、マテリアルリサイクルすることが推進されている。
【0003】
プラスチックのマテリアルリサイクルでは、回収したプラスチック廃棄物を溶融して原料ペレットに戻すか、パレットなどの消耗材料へ再生されることが多い。
【0004】
この時、リサイクル前の成形加工による熱酸化劣化や、屋外などの厳しい使用環境で長時間使用などによる光酸化劣化などが考えられ、成形加工性が大幅に低下している可能性が高い。
【0005】
さらに、回収したプラスチック廃棄物中に異種のプラスチックが混在した状態でリサイクルすると、互いの相溶性が悪いことからリサイクルされたプラスチックの物性が低下する問題が生じる。特に、異種のプラスチックが積層された多層フィルムや多層容器など(以下、複合プラスチック)では、素材毎に分別することが困難であることからリサイクルすることができず、埋立や焼却処理されているのが現状である。
【0006】
このような背景の中、熱可塑性樹脂製品の廃棄物を加熱溶融成形してリサイクル使用するにあたり、成形加工性を向上させるような添加剤の検討がなされている。
【0007】
例えば、特許文献1には、ポリオレフィン樹脂製品の廃棄物を溶融張力向上剤としてポリテトラフルオロエチレン及びアルキル(メタ)アクリレート系ポリマーを添加する技術が提案されている。しかし、特許文献1の手法では、ハロゲン含有樹脂を添加するため、混練または成形工程で発生するアウトガスによる混練機・成形機の金属腐食が懸念される。
【0008】
特許文献2では、ポリオレフィン樹脂製品の廃棄物に特定の質量平均分子量を有するアルキルメタクリレート系重合体を添加する技術を提案している。しかしながら、特許文献2ではリサイクル品の評価項目は繰り返しリサイクルした樹脂組成物の溶融張力のみであり、成形品での改質効果が確認されていない。
【0009】
また、複合プラスチックをリサイクルする手段として、相溶化剤の添加も検討されている。特許文献3ではアイオノマー樹脂を相溶化剤として用い、PE-PET、PP-ABSの複合プラスチックのリサイクル検討がなされており、相溶化剤添加することによりPEとPETやEVOHなどの複合物の物性を向上できることが示されている。この文献のように、複合プラスチックを物性に優れるリサイクル樹脂に改質する方法は検討されているが、複合プラスチックリサイクル樹脂を使用した製品開発は未だ少ない。また、我々がこれまで検討した結果によると、特にフィルム成形においては複合プラスチックリサイクル樹脂に相溶化剤を使用したとしても成形温度が低いとPAやPETに由来する凝集物がフィッシュアイとして発生する課題があることが分かっている。一方で成形温度を上げるとフィルムの成形性が悪化する課題がある。リサイクルを世の中に普及させていくためには、複合プラスチックも包括したリサイクル樹脂の用途を拡大させていくことが重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開1999-060871号公報
特開2010-159322号公報
特開2001-220473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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