TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025119381
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-14
出願番号
2024014253
出願日
2024-02-01
発明の名称
アクチノイド吸着剤
出願人
東ソー株式会社
,
学校法人 芝浦工業大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B01J
20/18 20060101AFI20250806BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】
第1の発明は、酸性水溶液中においてアクチノイド元素を吸着しやすいアクチノイド吸着剤を提供することを目的とする。
【解決手段】
酸性溶液に含まれるアクチノイド元素を吸着するためのアクチノイド吸着剤であって、Na
2
O/Al
2
O
3
モル比が0.1以上0.5未満である、LTL型ゼオライトを含むアクチノイド吸着剤。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
酸性溶液に含まれるアクチノイド元素を吸着するためのアクチノイド吸着剤であって、
Na
2
O/Al
2
O
3
モル比が0.1以上0.5未満である、LTL型ゼオライトを含むアクチノイド吸着剤。
続きを表示(約 900 文字)
【請求項2】
前記LTL型ゼオライトのK
2
O/Al
2
O
3
モル比が0.5以上1.0未満である、請求項1に記載のアクチノイド吸着剤。
【請求項3】
前記アクチノイド元素が、アメリシウム(Am)、ネプツニウム(Np)、キュリウム(Cm)、バークリウム(Bk)、カリホルニウム(Cf)、及びアインスタニウム(Es)からなる群から選択される1種以上の元素であることを特徴とする、請求項1に記載のアクチノイド吸着剤。
【請求項4】
前記酸性溶液のpHが1.0以上6.0以下である、請求項1に記載のアクチノイド吸着剤。
【請求項5】
酸性溶液からアクチノイド元素を分離するためのカラムであって、
請求項1から4のいずれか一つに記載のアクチノイド吸着剤が充填されているカラム。
【請求項6】
請求項1から4のいずれか一つに記載のアクチノイド吸着剤に含まれる前記LTL型ゼオライトと、アクチノイド元素を含む酸性溶液とを接触させることを含む、アクチノイド元素の吸着方法。
【請求項7】
酸性溶液に含まれるランタノイド元素を吸着するためのランタノイド吸着剤であって、
Na
2
O/Al
2
O
3
モル比が0.1以上0.5未満である、LTL型ゼオライトを含むランタノイド吸着剤。
【請求項8】
前記LTL型ゼオライトのK
2
O/Al
2
O
3
モル比が0.5以上1.0未満である、請求項7に記載のランタノイド吸着剤。
【請求項9】
前記ランタノイド元素が、ユウロピウム、ジスプロシウム、及びネオジムからなる群から選択される1種以上の元素であることを特徴とする、請求項7に記載のランタノイド吸着剤。
【請求項10】
前記酸性溶液のpHが1.0以上6.0以下である、請求項7に記載のランタノイド吸着剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、アクチノイド元素の吸着剤に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取り組みとして、核燃料と、金属材料、コンクリートなどの原子力発電所の構成材料と、が高温反応・溶融後に冷却されて固まった複合固形物(燃料デブリ)の取り出しが進められている。燃料デブリには、原子力発電所の様々な構成材料に加え、エネルギー資源として有用なウラン等のアクチノイド元素も含まれている。そのため、燃料デブリから、エネルギー資源たるこれらの元素を回収し、その有効活用が検討されている。燃料デブリからのアクチノイド元素の回収方法として、回収した燃料デブリを溶解して得られる溶解液からアクチノイド元素を吸着回収する方法が注目されている。
【0003】
燃料デブリの溶解には王水をはじめとする非常に酸性度の高い酸による酸溶解でのみ行うことができるため、得られる溶解液は酸性を示す。そのため、溶解液からのアクチノイド元素の吸着回収には、酸性溶液においてアクチノイド元素を吸着することができる吸着剤が望まれている。また、ユウロピウム、ジスプロシウム、ネオジムなどのランタノイド元素は、アクチノイド元素の吸着性を評価するあたり、アクチノイド元素の代替元素となることが知られている(例えば、非特許文献1、非特許文献2及び非特許文献3)。このため、酸性溶液においてランタノイド元素を吸着することができる吸着剤も望まれている。
【0004】
特許文献1では、市販のL型ゼオライト(UOP社製のUOP-L)を用いた、海水中の放射性ウランの除染剤が開示されている(特許文献1の比較例1及び比較例6)。ここで、UOP社製のUOP-Lなどの市販のL型ゼオライトは、一般的に、対イオンのカチオンタイプがカリウム型である(非特許文献4の「EXPERIMENTAL」「Materials」を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019‐168349号公報
【非特許文献】
【0006】
Journal of Radioanalytical andNuclear Chemistry、2022年、Vol.331、Issue 12、pages 5851-5858
Coordination Chemistry Reviews、Vol.318、2016年、pages 131-134
Journal of Radioanalytical andNuclear Chemistry、Vol.303、Issue 1、2015年、pages 681-691
Uptake Selectivity for Different Types of Zeolites in the Presence of Boric Acid(WM2015 Conference,15244,March 15-19,2015)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1には、市販のL型ゼオライト(UOP社製のUOP-L)が、初期pHが3.2のウラン含有溶液中において、ウランを殆ど吸着しないことが開示されている(特許文献1の比較例1及び比較例6)。
【0008】
本開示の第1の発明は、酸性水溶液中においてアクチノイド元素を吸着しやすいアクチノイド吸着剤を提供することを目的とする。本開示の第2の発明は、酸性水溶液中において、ランタノイド元素を吸着しやすいランタノイド吸着剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、酸性水溶液中でのアクチノイド元素とランタノイド元素の吸着に関し、ゼオライトの構造、及び、ゼオライトのカチオン種に着目して検討を行った。その結果、アルミナに対する酸化物(Na
2
O)換算のナトリウムのモル比(以下、「Na
2
O/Al
2
O
3
モル比」ともいう)が所定の範囲内であるLTL型ゼオライトが、酸性水溶液中において優れたアクチノイド及びランタノイド吸着特性を示すことを見出した。一方、特許文献1で使用されているような市販のLTL型ゼオライトは、一般的に、カチオンタイプがカリウム型であり、Na
2
O/Al
2
O
3
モル比が前述した所定範囲を外れているため、酸性水溶液中においてアクチノイド元素及びランタノイド元素を殆ど吸着しないことを見出した。
【0010】
すなわち、本発明は特許請求の範囲のとおりであり、また、本開示の要旨は以下のとおりである。なお、下記[1]乃至[6]は第1の発明に対応するものであり、下記[7]乃至[12]は第2の発明に対応するものである。
[1] 酸性溶液に含まれるアクチノイド元素を吸着するためのアクチノイド吸着剤であって、Na
2
O/Al
2
O
3
モル比が0.1以上0.5未満である、LTL型ゼオライトを含むアクチノイド吸着剤。
[2] 前記LTL型ゼオライトのK
2
O/Al
2
O
3
モル比が0.5以上1.0未満である、前記[1]に記載のアクチノイド吸着剤。
[3] 前記アクチノイド元素が、アメリシウム(Am)、ネプツニウム(Np)、キュリウム(Cm)、バークリウム(Bk)、カリホルニウム(Cf)、及びアインスタニウム(Es)からなる群から選択される1種以上の元素であることを特徴とする、前記[1]又は[2]に記載のアクチノイド吸着剤。
[4] 前記酸性溶液のpHが1.0以上6.0以下である、前記[1]乃至[3]のいずれか一つに記載のアクチノイド吸着剤。
[5] 酸性溶液からアクチノイド元素を分離するためのカラムであって、前記[1]乃至[4]のいずれか一つに記載のアクチノイド吸着剤が充填されているカラム。
[6] 前記[1]乃至[4]のいずれか一つに記載のアクチノイド吸着剤に含まれる前記LTL型ゼオライトと、アクチノイド元素を含む酸性溶液とを接触させることを含む、アクチノイド元素の吸着方法。
[7] 酸性溶液に含まれるランタノイド元素を吸着するためのランタノイド吸着剤であって、Na
2
O/Al
2
O
3
モル比が0.1以上0.5未満である、LTL型ゼオライトを含むランタノイド吸着剤。
[8] 前記LTL型ゼオライトのK
2
O/Al
2
O
3
モル比が0.5以上1.0未満である、前記[7]に記載のランタノイド吸着剤。
[9] 前記ランタノイド元素が、ユウロピウム、ジスプロシウム、及びネオジムからなる群から選択される1種以上の元素であることを特徴とする、前記[7]又は[8]に記載のランタノイド吸着剤。
[10] 前記酸性溶液のpHが1.0以上6.0以下である、前記[7]乃至[9]のいずれか一つに記載のランタノイド吸着剤。
[11] 酸性溶液からランタノイド元素を分離するためのカラムであって、前記[7]乃至[10]のいずれか一つに記載のランタノイド吸着剤が充填されているカラム。
[12] 前記[7]乃至[10]のいずれか一つに記載のランタノイド吸着剤に含まれる前記LTL型ゼオライトと、ランタノイド元素を含む酸性溶液とを接触させることを含む、ランタノイド元素の吸着方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
東ソー株式会社
食品品質保持剤
14日前
東ソー株式会社
アクチノイド吸着剤
今日
東ソー株式会社
二酸化炭素分離回収液
6日前
東ソー株式会社
鉄含有小細孔ゼオライト
16日前
東ソー株式会社
撮像素子用光電変換素子
2日前
東ソー株式会社
炭素-窒素結合形成方法
1か月前
東ソー株式会社
がんモデル動物の作製方法
15日前
東ソー株式会社
二酸化炭素分離用アミン組成物
6日前
東ソー株式会社
クロマトグラムの形状判定方法
2日前
東ソー株式会社
二酸化炭素分離用アミン組成物
20日前
東ソー株式会社
末端変性ポリマー及び光学素子
13日前
東ソー株式会社
導電性高分子組成物、及びその用途
20日前
東ソー株式会社
検査カートリッジの判定方法及び装置
13日前
東ソー株式会社
リチウム電池用封口板およびその製造方法
9日前
東ソー株式会社
樹脂組成物およびそれを用いた光学フィルム
1日前
東ソー株式会社
免疫グロブリン結合性タンパク質の保存溶液
1か月前
東ソー株式会社
バイオマス由来のクロロスルホン化ポリエチレン
28日前
東ソー株式会社
窒化マグネシウムケイ素膜、圧電体及び圧電素子
1か月前
東ソー株式会社
熱分解ポリエチレンワックスおよびその製造方法
15日前
東ソー株式会社
免疫抑制剤を特異的に認識する抗体及びその製造方法
7日前
東ソー株式会社
芳香族化合物、有機半導体層、及び有機薄膜トランジスタ
20日前
東ソー株式会社
プラスチック廃棄物を含む樹脂組成物およびそれからなるフィルム
今日
東ソー株式会社
複素環化合物、ポリマー、それを含む組成物、及びそれらの製造方法
20日前
東ソー株式会社
粉末及びその製造方法
1日前
東ソー株式会社
ポリブタジエン樹脂組成物並びにポリブタジエン硬化物及びその製造方法
20日前
東ソー株式会社
撮像素子用光電変換素子用材料、撮像素子用光電変換素子、および化合物
1か月前
東ソー株式会社
含窒素縮環フルオレン化合物、有機電界発光素子用材料および有機電界発光素子
1か月前
東ソー株式会社
ジルコニア組成物及びその製造方法
9日前
東ソー株式会社
MFI型ゼオライト及びその製造方法
7日前
東ソー株式会社
マイコバクテリウム・カンサシー菌群の検出に用いるオリゴヌクレオチド及びその検出方法
22日前
東ソー株式会社
チタン及びイットリウム固溶ジルコニア焼結体
1か月前
国立研究開発法人産業技術総合研究所
カルバミン酸エステルの製造方法
28日前
国立研究開発法人産業技術総合研究所
ジルコニウムアルコキシド担持金属酸化物、ジルコニウムアルコキシド担持金属酸化物の製造方法、及び炭酸ジエステルの製造方法
13日前
個人
海水淡水化装置
6日前
個人
二酸化炭素吸着分離装置
22日前
株式会社日本触媒
二酸化炭素吸着剤
20日前
続きを見る
他の特許を見る