TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025120214
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-15
出願番号2025090914,2021135771
出願日2025-05-30,2021-08-23
発明の名称送信装置、情報端末、通信システム及び通信方法
出願人TDK株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G02F 1/035 20060101AFI20250807BHJP(光学)
要約【課題】可視光信号の生成速度が速く、小型化が容易な構成の送信装置を提供する。
【解決手段】送信装置は、赤色光、緑色光及び青色光の可視光を出射可能なレーザー光源と、可視光の強度を変化させて可視光信号を生成する光変調器と、送信する情報データを受け取り、情報データを前記光変調器に出力する電気信号生成素子と、を備え、前記光変調器は、可視光の伝送路となる光導波路と、光導波路内を進行する可視光を変調する電極層と、を有し、光導波路がニオブ酸リチウムを含む材料で形成されており、電気信号生成素子は、光導波路内を進行する可視光について半波長の位相変調をさせるために電極層に印加が必要な電圧値Vπを変化させることが可能に構成されており、可視光の波長は、380nm以上830nm以下の範囲内にあり、前記光変調器は、赤外光を用いて実現され得る光変調器の一辺あたりの最小サイズよりも小さいサイズの一辺を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
受信装置に可視光信号を送信する送信装置であって、
赤色光、緑色光及び青色光の可視光を出射可能なレーザー光源と、
前記可視光の強度を変化させて可視光信号を生成する光変調器と、
送信する情報データを受け取り、前記情報データを前記光変調器に出力する電気信号生成素子と、を備え、
前記光変調器は、前記可視光の伝送路となる光導波路と、前記光導波路内を進行する可視光を変調する電極層と、を有し、
前記光導波路がニオブ酸リチウムを含む材料で形成されており、
前記電気信号生成素子は、前記光導波路内を進行する可視光について半波長の位相変調をさせるために前記電極層に印加が必要な電圧値Vπを変化させることが可能に構成されており、
前記可視光の波長は、380nm以上830nm以下の範囲内にあり、
前記光変調器は、赤外光を用いて実現され得る光変調器の一辺あたりの最小サイズよりも小さいサイズの一辺を有する、送信装置。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記光変調器は基板を有し、前記光導波路は、前記基板の上に成長させたニオブ酸リチウム膜である、請求項1に記載の送信装置。
【請求項3】
前記基板は、サファイア基板または酸化アルミニウム基板である請求項2に記載の送信装置。
【請求項4】
前記光導波路における前記可視光の伝送方向に垂直な断面の幅が300nm以上1000nm以下の範囲内にあって、前記断面の高さが300nm以上1000nm以下の範囲内にある、請求項1~3のいずれか一項に記載の送信装置。
【請求項5】
前記光導波路における前記可視光の伝送方向に垂直な断面の幅をWnmとし、前記断面の高さをHnmとし、前記レーザー光源から出射する前記可視光の波長をAnmとしたとき、下記の式(1)及び式(2)の少なくとも一つを満足する、請求項1~4のいずれか一項に記載の送信装置。
(1):0.8×A≦W≦2.5×A
(2):0.8×A≦H≦1.5×A
【請求項6】
前記可視光信号を外部に放射するための出射口を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の送信装置。
【請求項7】
前記可視光信号を外部に伝送する光ファイバーと接続するための接続部を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の送信装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の送信装置を備える、情報端末。
【請求項9】
スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータである、請求項8に記載の情報端末。
【請求項10】
請求項1~7のいずれか一項に記載の送信装置と、
前記送信装置が送信した可視光信号を受信する受信装置と、を備える、通信システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、送信装置、情報端末、通信システム及び通信方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
光通信システムは、送信装置にて、光に情報データを付与した光信号を送信し、受信装置にて、光信号を電気信号に変換して、光に不可した情報データを取り出すシステムである。光に情報データを付与する方法としては、光の光源をオン/オフする方法(内部変調)と、導波路内を伝搬している光に外部から信号を付与して、光を変調させる方法(外部変調)とが知られている。
【0003】
光通信システムでは、近赤外光が広く利用されているが、最近では、可視光を利用することが検討されている。可視光を用いた光通信システムは、光信号の経路が目視でき、通信範囲が一目でわかるなどの利点を有することから注目されている。波長が1.5μmや1.3μmの近赤外光では、外部変調を利用して近赤外光信号を生成することが行なわれている(非特許文献1)。しかしながら、赤外線用の導波路は可視光の伝搬効率が低いため、可視光信号を内部変調によって生成させるのは難しい。このため、可視光を利用した可視光通信システムでは、可視光光源にLED素子(発光ダイオード素子)を用い、内部変調を利用して可視光信号を生成させることが検討されている。
【0004】
図1は、内部変調を利用して可視光信号を生成させる送信装置と、その送信装置で生成させた可視光信号を説明する概念図である。図1に示すように、送信装置110は、可視光光源111をオンとしたときに発生する明光1aと、可視光光源111をオフとしたときに発生する暗光1bとによって可視光信号を生成する。可視光信号の送信速度を高速とするためには、可視光信号の明光1aと暗光1bの間隔を短くすること、すなわち可視光光源111のオン/オフの切り替えの時間を短縮することが必要となる。しかしながら、可視光光源111のオン/オフの切り替えの時間を短縮することには限界がある。このため、可視光光源の数を増やすことによって、可視光信号の送信速度を高速にすることが検討されている。
【0005】
例えば、特許文献1には、送信装置にLED素子をアレイ状に配置し、受信装置に受光素子をアレイ状に配列し、シリアルデータをパラレルデータとして送受信可能とした可視光通信システムが開示されている。この特許文献1によると、1つのLED素子から25Mbpsの速度で情報を送信可能とすると、16個のLED素子全体からは400Mbps相当の情報光を送信することが可能であると等価であり、高速光通信には十分に適用することができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2001-292107号公報
【非特許文献】
【0007】
E. L. Wooten et al, “A review of lithium niobate modulators for fiber-optic communications systems”, IEEE Journal of Selected Topics in Quantum Electronics 6, 69 (2000)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
コンピュータの処理速度の高速化とそれに伴う情報データの処理能力の向上に伴って、光通信システムにおいては更なる通信速度の高速化が望まれている。しかしながら、可視光信号を内部変調により生成させる送信装置では、可視光光源のオン/オフの切り替えの時間を短縮することには限界があり、可視光信号の生成速度を高速とすることは難しい。また、特許文献1に記載されているように、可視光光源をアレイ状に配置した場合には、装置のサイズが大きくなるため、例えば、スマートフォンなどの小型の情報端末に使用しにくくなるおそれがある。また、可視光光源をアレイ状に配置した場合には、データ処理が複雑となるおそれある。さらに、情報データの処理能力を上げるために複数の光源を使用することは、装置の構成が複雑になるためコストが非常に高くなる。よって、このような構成は、民生用の送信装置に適用することは現実的ではない。
【0009】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、可視光信号の生成速度が速く、小型化と低コスト化の両者を実現可能な構成の送信装置を提供することを目的とする。また、本発明は、上記の送信装置を用いた情報端末と通信システム、及びその通信システムを用いた通信方法を提供することもその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、上記の課題を解決するために検討した結果、可視光としてレーザー光を用い、かつ光導波路の材料としてニオブ酸リチウムを用いることによって、可視光を光導波路内に効率よく伝搬させることが可能となることを見出した。さらに、本発明者は、そのニオブ酸リチウムを用いた光導波路内に伝搬させた可視光を変調させることによって、可視光信号の生成速度を速くできることを見出した。したがって、本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

TDK株式会社
電子部品
今日
TDK株式会社
コイル部品
9日前
TDK株式会社
磁気センサ
8日前
TDK株式会社
磁気センサ
8日前
TDK株式会社
磁気センサ
8日前
TDK株式会社
磁気センサ
8日前
TDK株式会社
コイル部品
9日前
TDK株式会社
電子部品の製造方法
6日前
TDK株式会社
磁気センサの製造方法
8日前
TDK株式会社
評価方法、及び評価装置
8日前
TDK株式会社
評価方法、及び評価装置
8日前
TDK株式会社
評価方法、及び評価装置
8日前
TDK株式会社
電子部品及びその製造方法
1日前
TDK株式会社
アンテナ装置、及びICカード
9日前
TDK株式会社
インダクタ、及びDC-DCコンバータ
8日前
TDK株式会社
磁気センサとこれを用いたクラッチアセンブリ
9日前
TDK株式会社
制御装置、スイッチング電源回路、及び制御方法
8日前
TDK株式会社
軟磁性粉末、磁性コア、磁性部品および電子機器
8日前
TDK株式会社
情報処理装置、表示装置、情報処理方法およびプログラム
8日前
TDK株式会社
光変調器、光源モジュール、光学エンジンおよびXRグラス
9日前
TDK株式会社
送信装置、情報端末、通信システム及び通信方法
6日前
個人
老眼改善メガネ
2日前
東レ株式会社
透明ディスプレイシステム
1日前
瀚宇彩晶股ふん有限公司
表示パネル
2日前
日本精機株式会社
ヘッドアップディスプレイ
2日前
株式会社公洋商事
虹発生用プリズム
7日前
キヤノン株式会社
光学系および撮像装置
1日前
古河電気工業株式会社
光デバイス、光コネクタ接続構造
3日前
日東電工株式会社
偏光子の製造方法
6日前
キヤノン株式会社
レンズ装置および撮像装置
2日前
キヤノン株式会社
光学装置及び撮像装置
7日前
キヤノン株式会社
レンズ装置および撮像システム
1日前
キヤノン株式会社
レンズユニット、及び撮像装置
6日前
東レ株式会社
二軸配向ポリエステルフィルムロールおよびその製造方法
3日前
佳凌科技股ふん有限公司
光学結像レンズ装置
1日前
JSR株式会社
液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶素子
7日前
続きを見る