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公開番号
2025121237
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-19
出願番号
2024016565
出願日
2024-02-06
発明の名称
トンネル掘削機
出願人
地中空間開発株式会社
,
大成建設株式会社
,
株式会社演算工房
代理人
個人
主分類
E21D
9/093 20060101AFI20250812BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約
【課題】掘削機本体の姿勢の意図しない向きへの変動に伴い発生するアンバランスな抵抗によって、掘削機本体の姿勢が急激に変化して引き起こされる振動を抑制することが可能なトンネル掘削機を提供する。
【解決手段】このトンネル掘削機100は、カッタヘッド1と、掘削機本体2と、複数のシールドジャッキ3と、上下における複数のシールドジャッキ3の実際のストローク差である実上下ストローク差を、上下における複数のシールドジャッキ3のストローク差の目標値である目標上下ストローク差に近づけるとともに、左右における複数のシールドジャッキ3の実際のストローク差である実左右ストローク差を、左右における複数のシールドジャッキ3のストローク差の目標値である目標左右ストローク差に近づけて、掘削機本体2の向きを目標方位に向けて維持する制御を断続的ではなく連続的に行う制御部6と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
回転により地山を掘削するカッタヘッドと、
筒状の胴体を含み、前記カッタヘッドを回転可能に支持する掘削機本体と、
前記胴体の内周面に沿って環状に並ぶように設けられ、セグメントを押圧して推力を発生させる複数のシールドジャッキと、
上下における前記複数のシールドジャッキの実際のストローク差である実上下ストローク差を、上下における前記複数のシールドジャッキのストローク差の目標値である目標上下ストローク差に近づけるとともに、左右における前記複数のシールドジャッキの実際のストローク差である実左右ストローク差を、左右における前記複数のシールドジャッキのストローク差の目標値である目標左右ストローク差に近づけて、前記掘削機本体の向きを目標方位に向けて維持する制御を断続的ではなく連続的に行う制御部と、を備える、トンネル掘削機。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記制御部は、ユーザにより設定された前記シールドジャッキのストロークである設定ストロークだけ前記シールドジャッキが伸びる間において、前記実上下ストローク差を前記目標上下ストローク差に到達させるとともに、前記実左右ストローク差を前記目標左右ストローク差に到達させて、前記掘削機本体の向きを前記目標方位に向けて維持する制御を連続的に行うように構成されている、請求項1に記載のトンネル掘削機。
【請求項3】
前記複数のシールドジャッキに作動油を供給する作動油回路をさらに備え、
前記制御部は、前記複数のシールドジャッキにより前記セグメントを押圧して推力を発生させる際に、前記作動油回路を介して前記シールドジャッキの各々に供給する作動油の圧力を調整する圧力制御を実行することにより、前記目標上下ストローク差に前記実上下ストローク差を保持するとともに、前記目標左右ストローク差に前記実左右ストローク差を保持して、前記掘削機本体の向きを前記目標方位に向けて維持する制御を連続的に行うように構成されている、請求項1に記載のトンネル掘削機。
【請求項4】
前記制御部は、前記目標上下ストローク差に対する前記実上下ストローク差の偏差および前記目標左右ストローク差に対する前記実左右ストローク差の偏差の各々について、積算値を取得して、比例積分制御であるPI制御を行うことにより、前記目標上下ストローク差および前記目標左右ストローク差の各々を補正する制御を連続的に行うように構成されている、請求項1に記載のトンネル掘削機。
【請求項5】
前記複数のシールドジャッキは、互いに隣接する複数本をまとめた複数のブロックに分けられており、
前記制御部は、前記ブロック毎に前記シールドジャッキの駆動を制御して、前記掘削機本体の向きを前記目標方位に向けて維持する制御を連続的に行うように構成されている、請求項1に記載のトンネル掘削機。
【請求項6】
前記制御部は、前記掘削機本体の向きを前記目標方位に向けて維持することにより、振動を発生させる前記掘削機本体の姿勢変化を抑制する制御を連続的に行うように構成されている、請求項1に記載のトンネル掘削機。
【請求項7】
振動を計測する手段をさらに備え、
前記振動を計測する手段により、振動の大きさと、前記目標上下ストローク差と前記実上下ストローク差の偏差との関係と、前記目標左右ストローク差と前記実左右ストローク差の偏差との関係とを把握可能なように構成されている、請求項6に記載のトンネル掘削機。
【請求項8】
前記複数のシールドジャッキに作動油を供給する作動油回路をさらに備え、
前記制御部は、前記複数のシールドジャッキにより前記セグメントを押圧して推力を発生させる際に、前記作動油回路を介して前記シールドジャッキの各々に供給する作動油の量を調整する速度制御を実行することにより、前記目標上下ストローク差を前記実上下ストローク差に近づけるとともに、前記目標左右ストローク差を前記実左右ストローク差に近づけて、前記掘削機本体の向きを前記目標方位に向けて維持する制御を連続的に行うように構成され、
前記作動油回路は、
前記速度制御の際に調整された量の作動油が流れるメインラインと、
前記メインラインに合流するように構成され、前記シールドジャッキの内部の圧力を所定値以上に保持して、前記シールドジャッキと前記セグメントとの当接状態を維持するための作動油を前記シールドジャッキに供給するサブラインとを含む、請求項1に記載のトンネル掘削機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、推力を発生させるシールドジャッキを備えるトンネル掘削機に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、推力を発生させるシールドジャッキを備えるトンネル掘削機が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、複数のシールドジャッキと、複数のシールドジャッキの駆動を制御してトンネル掘削機の掘進方向を制御する方向制御装置とを備えるトンネル掘削機が開示されている。上記トンネル掘削機は、掘進方向を制御するために、上下および左右におけるシールドジャッキのストローク差を検証する検証地点が複数設定される。方向制御装置は、検証地点に到達する毎に、到達した検証地点でのストローク差の目標値と、ストローク差の実績値とを比較して、掘進先の検証地点における目標値のストローク差を調整して、掘進方向を制御するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第7334550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1のシールド掘進機では、検証地点に到達する毎に、掘進先の検証地点における目標値のストローク差を調整して、掘進方向を制御してシールド掘進機の姿勢を修正するものであるが、隣接する2つの検証地点の間を掘削する途中では、ストローク差の調整が行われないため、シールド掘進機の姿勢の修正が行われない。このため、隣接する2つの検証地点の間を掘削している途中で、シールド掘進機の推進に対する抵抗の変化や方向制御によって、シールド掘進機の姿勢が変化した場合には、アンバランスな抵抗が発生し、姿勢が急激に変化して振動が引き起こされるという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、掘削機本体の姿勢の意図しない向きへの変動に伴い発生するアンバランスな抵抗によって、掘削機本体の姿勢が急激に変化して引き起こされる振動を抑制することが可能なトンネル掘削機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明のトンネル掘削機は、回転により地山を掘削するカッタヘッドと、筒状の胴体を含み、カッタヘッドを回転可能に支持する掘削機本体と、胴体の内周面に沿って環状に並ぶように設けられ、セグメントを押圧して推力を発生させる複数のシールドジャッキと、上下における複数のシールドジャッキの実際のストローク差である実上下ストローク差を、上下における複数のシールドジャッキのストローク差の目標値である目標上下ストローク差に近づけるとともに、左右における複数のシールドジャッキの実際のストローク差である実左右ストローク差を、左右における複数のシールドジャッキのストローク差の目標値である目標左右ストローク差に近づけて、掘削機本体の向きを目標方位に向けて維持する制御を断続的ではなく連続的に行う制御部と、を備える。
【0008】
この発明のトンネル掘削機では、上記のように、上下における複数のシールドジャッキの実際のストローク差である実上下ストローク差を、上下における複数のシールドジャッキのストローク差の目標値である目標上下ストローク差に近づけるとともに、左右における複数のシールドジャッキの実際のストローク差である実左右ストローク差を、左右における複数のシールドジャッキのストローク差の目標値である目標左右ストローク差に近づけて、掘削機本体の向きを目標方位に向けて維持する制御を断続的ではなく連続的に行う制御部を備える。これによって、掘削機本体の向きを目標方位に向けて維持するために、シールドジャッキの上下および左右におけるストローク差を連続的に(常時)制御して監視し続けることができる。このため、従来のような、隣接する2つの検証地点の間を掘削する途中でストローク差の調整が行われなくなるという事態が発生することを回避することができる。その結果、シールド掘進機の推進に対する抵抗の変化や方向制御によって、シールド掘進機の姿勢が変化した場合に、アンバランスな抵抗が発生し、掘削機本体の姿勢が急激に変化して引き起こされる振動を抑制することができる。すなわち、掘削機本体の姿勢の意図しない向きへの変動に伴い発生するアンバランスな抵抗によって、掘削機本体の姿勢が急激に変化して引き起こされる振動を抑制することができる。
【0009】
上記トンネル掘削機において、好ましくは、制御部は、ユーザにより設定されたシールドジャッキのストロークである設定ストロークだけシールドジャッキが伸びる間において、実上下ストローク差を目標上下ストローク差に到達させるとともに、実左右ストローク差を目標左右ストローク差に到達させて、掘削機本体の向きを目標方位に向けて維持する制御を連続的に行うように構成されている。このように構成すれば、設定ストロークに到達するまでの間を利用した連続的な制御により、実上下ストローク差および実左右ストローク差の各々を、滑らかに目標上下ストローク差および目標左右ストローク差に近づけることができる。このため、掘削機本体の姿勢が急激に変化することを効果的に抑制して、振動をより抑制することができる。
【0010】
上記トンネル掘削機において、好ましくは、複数のシールドジャッキに作動油を供給する作動油回路をさらに備え、制御部は、複数のシールドジャッキによりセグメントを押圧して推力を発生させる際に、作動油回路を介してシールドジャッキの各々に供給する作動油の圧力を調整する圧力制御を実行することにより、目標上下ストローク差に実上下ストローク差を保持するとともに、目標左右ストローク差に実左右ストローク差を保持して、掘削機本体の向きを目標方位に向けて維持する制御を連続的に行うように構成されている。このように構成すれば、圧力制御により複数のシールドジャッキを所定量伸長させることができるので、掘削機本体の姿勢の意図しない向きへの変動に伴い発生するアンバランスな抵抗によって、掘削機本体の姿勢が急激に変化して引き起こされる振動を抑制することを実現することができる。また、圧力制御によって、シールドジャッキ内への作動油の供給圧力を制御できるので、作動油の供給不足により、伸長させているシールドジャッキがセグメントから離間することを抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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