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公開番号
2025126853
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-29
出願番号
2024023285
出願日
2024-02-19
発明の名称
破砕チップ
出願人
株式会社ニデック
代理人
個人
主分類
A61F
9/007 20060101AFI20250822BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】軸方向中間部分の変位による合併症、および、保護すべき組織の損傷を抑制しつつ、眼組織を効率良く破砕して吸引することが可能な破砕チップを提供する。
【解決手段】軸部10は筒状であり、内部に吸引経路11を形成する。軸部10の中心軸は、回転軸Rに一致する。破砕部20は筒状であり、回転軸Rに対して中心軸を一致させた状態で、軸部10の先端部に接続される。破砕部20を回転軸Rの先端側から見た場合に、破砕部20における環状の開口部30の形状が、湾曲した角部31を四隅に備え、且つ、一対の長辺34A,34Bおよび一対の短辺33A,33Bの各々に直線部分を含む長方形状に形成される。破砕部20の開口部30の先端面が、回転軸Rに垂直な面に対して傾斜することで、先端面における一対の短辺33A,33Bのうちの一方の短辺33Aが、他方の短辺33Bよりも先端側に位置する。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
超音波振動が付与されることで眼組織を破砕する破砕チップであって、
筒状であり、内部に吸引経路を形成すると共に、前記破砕チップの回転軸に中心軸が一致する軸部と、
筒状であり、前記回転軸に対して中心軸を一致させた状態で前記軸部の先端部に接続され、前記軸部と共に内部に吸引経路を形成する破砕部と、
を備え、
前記破砕部を前記回転軸の先端側から見た場合に、前記破砕部における環状の開口部の形状が、湾曲した角部を四隅に備え、且つ、一対の長辺および一対の短辺の各々に直線部分を含む長方形状に形成され、
前記破砕部の前記開口部の先端面が、前記回転軸に垂直な面に対して傾斜することで、前記先端面における前記一対の短辺のうちの一方の短辺が、他方の短辺よりも先端側に位置することを特徴とする破砕チップ。
続きを表示(約 870 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の破砕チップであって、
灌流液の流路を内部に形成する管状のスリーブの内部に挿通された状態で使用され、
前記スリーブは、前記破砕チップが挿通される最先端部の挿通孔と、前記挿通孔よりも後端側の側面に形成された灌流液通過孔とを備え、
前記破砕部の開口部のうち、前記スリーブの前記挿通孔を通過する部分の、前記回転軸に対して垂直に交差する断面の外周長が、3.2mm以下であることを特徴とする破砕チップ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の破砕チップであって、
前記破砕部を前記回転軸の先端側から見た場合の、前記破砕部における長方形状の前記開口部の短辺方向の幅に対する長辺方向の幅の比率が、1.25倍~1.75倍であることを特徴とする破砕チップ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の破砕チップであって、
前記破砕部を前記回転軸の先端側から見た場合の、前記破砕部における長方形状の前記開口部の四隅の各々の曲率半径が、0.25mm以下であることを特徴とする破砕チップ。
【請求項5】
請求項4に記載の破砕チップであって、
前記破砕部を前記回転軸の先端側から見た場合の、前記破砕部における長方形状の前記開口部の四隅の各々の曲率半径が、0.15mm~0.25mmであることを特徴とする破砕チップ。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の破砕チップであって、
全体の重量が、0.146g~0.165gであることを特徴とする破砕チップ。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の破砕チップであって、
前記軸部の基端部に設けられ、超音波振動を発生させるUSハンドピースの先端に着脱可能に装着される着脱部をさらに備え、
前記着脱部の先端部から、前記破砕部の先端部までの前記破砕チップの長さが、24.4mm~25.6mmであることを特徴とする破砕チップ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、超音波振動が付与されることで眼組織を破砕する破砕チップに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば、白内障によって白濁した水晶体等の眼組織を破砕して吸引する場合等に、破砕チップが使用される。破砕チップは、超音波振動によって眼組織を破砕する。破砕されて乳化した眼組織は、破砕チップ内の吸引経路を通じて吸引される。
【0003】
破砕チップを使用して手術を実行する場合、眼組織を破砕する破砕力が大きい方が望ましい。例えば、特許文献1に記載の破砕チップは、軸部と破砕部を備える。軸部は、回転軸を中心軸として筒状に形成される。破砕部は、軸部に対して回転軸と交差する傾斜軸の方向に折り曲げられ、軸部の先端に接続される。回転軸に対して先端の破砕部を折り曲げることで、破砕部には、回転軸に沿う前後方向の振動に加え、回転軸を中心とする捩れ振動が生じる。これにより、先端部まで直線状に形成された破砕チップ(ストレートチップ)に比べて破砕力を増大させることを目指している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-84168号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のように、回転軸に対して先端の破砕部を折り曲げた場合には、回転軸から遠い部分の破砕部の変位体積量が増加するので、破砕力は増大する。一方で、回転軸に対して先端の破砕部を折り曲げると、破砕部の重心位置が回転軸から遠ざかるので、破砕チップ全体の捩れの動きも大きくなる。その結果、破砕チップの軸方向中間部で曲がりが生じて横変位が発生し、合併症(例えば、虹彩色素脱色および熱傷等の少なくともいずれか)が生じる可能性が高くなってしまう。また、破砕部の先端部に鋭利な部分が存在すると、保護すべき組織(例えば水晶体嚢等)が鋭利な部分によって傷付けられてしまう可能性も高くなってしまう。従来の技術では、軸方向中間部分の変位による合併症、および、保護すべき組織の損傷を抑制しつつ、眼組織を効率良く破砕して吸引することは困難であった。
【0006】
本開示の典型的な目的は、軸方向中間部分の変位による合併症、および、保護すべき組織の損傷を抑制しつつ、眼組織を効率良く破砕して吸引することが可能な破砕チップを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示における典型的な実施形態が提供する破砕チップは、超音波振動が付与されることで眼組織を破砕する破砕チップであって、筒状であり、内部に吸引経路を形成すると共に、前記破砕チップの回転軸に中心軸が一致する軸部と、筒状であり、前記回転軸に対して中心軸を一致させた状態で前記軸部の先端部に接続され、前記軸部と共に内部に吸引経路を形成する破砕部と、を備え、前記破砕部を前記回転軸の先端側から見た場合に、前記破砕部における環状の開口部の形状が、湾曲した角部を四隅に備え、且つ、一対の長辺および一対の短辺の各々に直線部分を含む長方形状に形成され、前記破砕部の前記開口部の先端面が、前記回転軸に垂直な面に対して傾斜することで、前記先端面における前記一対の短辺のうちの一方の短辺が、他方の短辺よりも先端側に位置する。
【0008】
本開示に係る破砕チップによると、軸方向中間部分の変位による合併症、および、保護すべき組織の損傷が抑制された状態で、眼組織が効率良く破砕されて吸引される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
破砕チップ1が装着されたUSハンドピース2の右側面図(一部断面図)である。
破砕チップ1が挿通されたスリーブ6の先端部近傍を右斜め上方から見た斜視図である。
破砕チップ1を右斜め上方から見た斜視図である。
破砕チップ1の先端部近傍を右斜め上方から見た斜視図である。
破砕チップ1の先端部近傍を、回転軸Rの先端側から見た図である。
開口部の角部の曲率半径と、開口部の短辺方向の幅に対する長辺方向の幅の比率を変化させて、破砕部の変位体積量(移動体積)をシミュレートした結果を示すグラフである。
開口部の角部の曲率半径と、開口部の短辺方向の幅に対する長辺方向の幅の比率を変化させて、開口部の先端における吸引口面積をシミュレートした結果を示すグラフである。
破砕チップの重量を変化させて、USハンドピースから破砕チップに付与される振動の、破砕部における増幅倍率をシミュレートした結果を示すグラフである。
破砕チップの長さを変化させて、USハンドピースから破砕チップに付与される振動の、破砕部における増幅倍率をシミュレートした結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<概要>
本開示で例示する破砕チップは、軸部と破砕部を備える。軸部は、筒状であり、内部に吸引経路を形成する。軸部の中心軸は、破砕チップの回転軸に一致する。破砕部は、筒状であり、回転軸に対して中心軸を一致させた状態で、軸部の先端部に接続される。破砕部は、軸部と共に内部に吸引経路を形成する。破砕部を回転軸の先端側から見た場合に、破砕部における環状の開口部の形状が、湾曲した角部を四隅に備え、且つ、一対の長辺および一対の短辺の各々に直線部分を含む長方形状に形成される。破砕部の開口部の先端面が、回転軸に垂直な面に対して傾斜することで、先端面における一対の短辺のうちの一方の短辺が、他方の短辺よりも先端側に位置する。
(【0011】以降は省略されています)
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