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公開番号2025127519
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-02
出願番号2024024251
出願日2024-02-21
発明の名称バイオ炭の分析方法
出願人学校法人立命館
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類G01N 25/20 20060101AFI20250826BHJP(測定;試験)
要約【課題】炭質を効率よく分析するのに適したバイオ炭の分析方法を提供する。
【解決手段】バイオ炭を熱重量法により分析する方法であって、酸素非含有ガスの雰囲気下でバイオ炭からなる試料を900℃以上の第1温度帯まで昇温させる工程と、前記試料を300℃以下の第2温度帯まで降温させる工程と、酸素含有ガスの雰囲気下で前記試料を900℃以上の第3温度帯まで昇温し燃焼させる工程と、前記第1温度帯まで昇温させる工程における前記試料の重量変化に基づいて、前記試料の炭化温度を推定する工程と、前記第3温度帯まで昇温し燃焼させる工程における前記試料の重量変化に基づいて、前記試料の二酸化炭素貯留量を推定する工程と、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
バイオ炭を熱重量法により分析する方法であって、
酸素非含有ガスの雰囲気下でバイオ炭からなる試料を900℃以上の第1温度帯まで昇温させる工程と、
前記試料を300℃以下の第2温度帯まで降温させる工程と、
酸素含有ガスの雰囲気下で前記試料を900℃以上の第3温度帯まで昇温し燃焼させる工程と、
前記第1温度帯まで昇温させる工程における前記試料の重量変化に基づいて、前記試料の炭化温度を推定する工程と、
前記第3温度帯まで昇温し燃焼させる工程における前記試料の重量変化に基づいて、前記試料の二酸化炭素貯留量を推定する工程と、を含む、バイオ炭の分析方法。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記試料の炭化温度を推定する工程において、バイオ炭の原料種類毎に炭化温度と前記酸素非含有ガスの雰囲気下での熱分解温度の関係を分析したデータを予め蓄積しておき、前記試料の前記酸素非含有ガスの雰囲気下での熱分解温度を前記データと照合することで当該試料の炭化温度を推定する、請求項1に記載のバイオ炭の分析方法。
【請求項3】
バイオ炭を熱重量法により分析する方法であって、
酸素非含有ガスの雰囲気下でバイオ炭からなる試料を900℃以上の第1温度帯まで昇温させる工程と、
前記試料を300℃以下の第2温度帯まで降温させる工程と、
酸素含有ガスの雰囲気下で前記試料を900℃以上の第3温度帯まで昇温し燃焼させる工程と、
前記第1温度帯まで昇温させる工程、前記第2温度帯まで降温させる工程、および前記第3温度帯まで昇温し燃焼させる工程における前記試料の重量変化に基づいて、前記試料の原料種類および炭化温度を推定する工程と、
前記第3温度帯まで昇温し燃焼させる工程における前記試料の重量変化に基づいて、前記試料の二酸化炭素貯留量を推定する工程と、を含む、バイオ炭の分析方法。
【請求項4】
前記試料の炭化温度と原料種類を推定する工程において、バイオ炭の原料種類毎に、炭化温度と、前記酸素非含有ガスの雰囲気下での熱分解温度、前記酸素非含有ガスの雰囲気下での重量減少率、前記酸素含有ガスの雰囲気下での熱分解温度、前記酸素含有ガスの雰囲気下での重量減少率、および残渣の割合の5つのパラメータと、の関係を分析したデータを予め蓄積しておき、前記試料における前記5つのパラメータを前記データと照合することで当該試料の原料種類および炭化温度を推定する、請求項3に記載のバイオ炭の分析方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオ炭の分析方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、バイオ炭の土壌等への施用による炭素隔離(CCS; Carbon Capture and Storage)が大気中の二酸化炭素を簡便に削減する方法として世界的に注目されている。IPCC(規定気候変動に関する政府間パネル、Intergovernmental Panel on Climate Change)の報告書には、バイオ炭施用による二酸化炭素貯留量の算定式の例が記載されており、バイオ炭の種類や炭化方法で分類された数値を用いて二酸化炭素貯留量の計算が可能である。しかし、この方法では施用するバイオ炭の炭質が明確にわからないと二酸化炭素貯留量を計算できない。そこで、この二酸化炭素貯留量を算定するために、現在JIS M8812(石炭類及びコークス類-工業分析方法)に基づいた炭質分析を行っている。しかし、JIS M8812による炭質分析では、分析に時間がかかることや、手分析のため分析者の違いによる誤差が大きいことが問題となっていた。石炭類やコークス類の分析においては、熱天秤装置を用いてJIS 8812と同様の温度プロファイルで水分、揮発分、固定炭素および灰分を測定することで、手分析によらずに測定ないし分析する方法が知られている(例えば特許文献1を参照)。バイオ炭の分析においては、炭化温度等の炭質を把握することが重要であるが、従来の方法ではバイオ炭の炭質に関する情報を得ることが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開昭61-191950号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、炭質を効率よく分析するのに適したバイオ炭の分析方法を提供することを主たる課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題について本発明者らが鋭意検討した結果、熱重量法によりバイオ炭の重量を測定し分析するに際し、試料を所定の条件下で、昇温し、次いで降温し、その後再度昇温して燃焼させることにより、炭質(炭化温度および二酸化炭素貯留量)を推定することが可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】
本発明の第1の側面によって提供されるバイオ炭の分析方法は、バイオ炭を熱重量法により分析する方法であって、酸素非含有ガスの雰囲気下でバイオ炭からなる試料を900℃以上の第1温度帯まで昇温させる工程と、前記試料を300℃以下の第2温度帯まで降温させる工程と、酸素含有ガスの雰囲気下で前記試料を900℃以上の第3温度帯まで昇温し燃焼させる工程と、前記第1温度帯まで昇温させる工程における前記試料の重量変化に基づいて、前記試料の炭化温度を推定する工程と、前記第3温度帯まで昇温し燃焼させる工程における前記試料の重量変化に基づいて、前記試料の二酸化炭素貯留量を推定する工程と、を含む。
【0007】
本発明の第1の側面の好ましい実施の形態においては、前記試料の炭化温度を推定する工程において、バイオ炭の原料種類毎に炭化温度と前記酸素非含有ガスの雰囲気下での熱分解温度の関係を分析したデータを予め蓄積しておき、前記試料の前記酸素非含有ガスの雰囲気下での熱分解温度を前記データと照合することで当該試料の炭化温度を推定する。
【0008】
本発明の第2の側面によって提供されるバイオ炭の分析方法は、バイオ炭を熱重量法により分析する方法であって、酸素非含有ガスの雰囲気下でバイオ炭からなる試料を900℃以上の第1温度帯まで昇温させる工程と、前記試料を300℃以下の第2温度帯まで降温させる工程と、酸素含有ガスの雰囲気下で前記試料を900℃以上の第3温度帯まで昇温し燃焼させる工程と、前記第1温度帯まで昇温させる工程、前記第2温度帯まで降温させる工程、および前記第3温度帯まで昇温し燃焼させる工程における前記試料の重量変化に基づいて、前記試料の原料種類および炭化温度を推定する工程と、前記第3温度帯まで昇温し燃焼させる工程における前記試料の重量変化に基づいて、前記試料の二酸化炭素貯留量を推定する工程と、を含む。
【0009】
本発明の第2の側面の好ましい実施の形態においては、前記試料の炭化温度と原料種類を推定する工程において、バイオ炭の原料種類毎に、炭化温度と、前記酸素非含有ガスの雰囲気下での熱分解温度、前記酸素非含有ガスの雰囲気下での重量減少率、前記酸素含有ガスの雰囲気下での熱分解温度、前記酸素含有ガスの雰囲気下での重量減少率、および残渣の割合の5つのパラメータと、の関係を分析したデータを予め蓄積しておき、前記試料における前記5つのパラメータを前記データと照合することで当該試料の原料種類および炭化温度を推定する。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るバイオ炭の分析方法によれば、バイオ炭の炭質(炭化温度および二酸化炭素貯留量)を推定することが可能である。バイオ炭の施用による炭素隔離においては、炭質を評価するうえで当該バイオ炭の炭化温度は重要な要素であるが、本発明によれば、バイオ炭の炭化温度を適切に推定することが可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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