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公開番号
2025127858
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-02
出願番号
2024024806
出願日
2024-02-21
発明の名称
バイオセンサ
出願人
国立大学法人京都大学
代理人
個人
主分類
G01N
27/327 20060101AFI20250826BHJP(測定;試験)
要約
【課題】出力の校正が不要で、使用可能条件の広いバイオセンサ(1)を実現する。
【解決手段】液体試料中に挿入される挿入部(10)に測定空間(13)を形成し、挿入部を液体試料中に挿入すると、測定空間が液体試料で満たされるようにする。そして、測定空間内に電極(14)を取り付けると共に、電極上には、測定空間を満たした液体試料に接触する状態で酵素(14z)を固定する。こうすれば、制限透過層を持たないバイオセンサを実現することができるので、制限透過層の劣化や破損の虞が解消される。加えて、電極は挿入部の測定空間内に取り付けられているため、測定空間内を満たした静止した状態の液体試料を電極に接触させることができる。その結果、センサ出力の校正が不要で、使用可能条件の広いバイオセンサを実現することが可能となる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
液体試料中に含まれる所定の測定対象成分を、電極上に固定した酵素によって前記測定対象成分とは異なる成分に変換し、該変換に伴って前記電極に生じる電気信号を検出することによって、前記測定対象成分の濃度を測定するバイオセンサであって、
前記液体試料中に挿入される挿入部を備え、
前記挿入部には、該挿入部が前記液体試料中に挿入されると前記液体試料が流入することによって内部が前記液体試料で満たされた状態となる測定空間が形成されており、
前記電極は、
前記測定空間内に取り付けられると共に、
前記電極上には、前記測定空間を満たした前記液体試料に接触する状態で前記酵素が固定されている
ことを特徴とするバイオセンサ。
続きを表示(約 370 文字)
【請求項2】
請求項1に記載のバイオセンサであって、
前記測定空間は、一端側が開口した有底の柱形状に形成されており、
前記電極は、前記柱形状の底面に取り付けられている
ことを特徴とするバイオセンサ。
【請求項3】
請求項2に記載のバイオセンサであって、
前記測定空間は、前記電極の周囲の位置から突壁を立設させて、前記突壁で前記電極の周囲の空間を取り囲むことによって形成されている
ことを特徴とするバイオセンサ。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載のバイオセンサであって、
前記測定空間の高さは、前記柱形状の底面の面積と同じ面積を有する円の直径と等しいか、前記直径よりも大きな寸法に形成されている
ことを特徴とするバイオセンサ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電極上に固定した酵素によって、液体試料中に含まれる測定対象成分を他の成分に変換し、変換に伴って電極に生じる電流の電流値を検出することによって、測定対象成分の濃度を測定するバイオセンサに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
液体試料中に含まれるタンパク質などの測定対象成分を、電極上に固定した酵素によって他の成分に変換して、この変換に伴って電極に生じる電流の電流値を検出することで、液体試料中の測定対象成分の濃度を測定するバイオセンサが知られている。
【0003】
このバイオセンサは、一般的には、電極の上に酵素層が形成され、酵素層の上に制限透過層が形成された構造となっている。酵素層には酵素が固定されており、酵素で測定対象成分を他の成分に変換する。また、制限透過層は酵素層を保護すると共に、液体試料中の測定対象成分を選択的に透過させて、酵素層に供給する機能を有している。そして、制限透過層の上に液体試料を滴下すると、液体試料中の測定対象成分が制限透過層内を拡散することによって酵素層に到達し、酵素層の酵素で他の成分に変換される。この時、酵素と測定対象成分との間では電子の授受が発生し、これに伴って電極に電流が発生する。
【0004】
ここで、酵素は十分な速度で測定対象成分を変換可能であり、酵素が測定対象成分を変換する反応の律速過程は、測定対象成分が酵素に供給される過程、従って、測定対象成分が制限透過層内を拡散する過程となっている。そして、測定対象成分が制限透過層を拡散する速度は、制限透過層に接する液体試料中の測定対象成分の濃度によって変化する。結局、電極に発生する電流の電流値は、液体試料中の測定対象成分の濃度によって変化することになり、その結果、電極に生じた電流の電流値を検出することで、液体試料中の測定対象成分の濃度を測定することが可能となる(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2000-081409号公報(段落0003)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述した従来のバイオセンサは、定期的にセンサ出力を校正する必要があり、加えて、使用条件にも大きな制限があるという問題があった。この理由は、バイオセンサを使用していると、液体試料中の各種の成分によって制限透過層が汚染され、測定対象成分が制限透過層を拡散する速度が変化する結果、電極に生じる電流値が変化してしまうためである。更には、制限透過層の強度不足や制限透過層の膨潤によって、制限透過層が酵素層から剥離する虞がある。そして、剥離の発生を回避しようとすると、バイオセンサの使用条件を制限する必要があるためである。
【0007】
この発明は、従来のバイオセンサが有する上述した課題を解決するために成されたものであり、センサ出力の校正が不要であり、且つ、広範囲な条件で使用することが可能なバイオセンサの実現を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明のバイオセンサは、次の構成を採用した。すなわち、
液体試料中に含まれる所定の測定対象成分を、電極上に固定した酵素によって前記測定対象成分とは異なる成分に変換し、該変換に伴って前記電極に生じる電流の電流値を検出することによって、前記測定対象成分の濃度を測定するバイオセンサであって、
前記液体試料中に挿入される挿入部を備え、
前記挿入部には、該挿入部が前記液体試料中に挿入されると前記液体試料が流入することによって内部が前記液体試料で満たされた状態となる測定空間が形成されており、
前記電極は、
前記測定空間内に取り付けられると共に、
前記電極上には、前記測定空間を満たした前記液体試料に接触する状態で前記酵素が固定されている
ことを特徴とする。
【0009】
詳細な理由については後述するが、バイオセンサが接する液体試料を流れの無い静止した状態に保つことができれば、バイオセンサが制限透過層を備えていなくても、電極には、液体試料中の測定対象成分の濃度に比例した電流値の電流が生じることが判明した。そこで、本発明のバイオセンサでは、液体試料中に挿入される挿入部に測定空間が形成されており、挿入部が液体試料中に挿入されると、測定空間が液体試料で満たされるようになっている。そして、測定空間内に電極が取り付けられると共に、電極上には、測定空間が液体試料で満たされると、その液体試料に接触する状態で酵素が固定されている。
【0010】
こうすれば、制限透過層を持たないバイオセンサを実現することができるので、制限透過層の汚染や制限透過層の剥離の可能性を払拭することができる。加えて、電極は挿入部の測定空間内に取り付けられているため、たとえ挿入部が挿入された液体試料中に流れが存在していても、測定空間内にその影響が及ぶことを抑制することができる。このため、電極には、液体試料中の測定対象成分の濃度に比例した電流値の電流が生じることになる。その結果、センサ出力の校正が不要で、且つ、広範囲な条件で使用することが可能なバイオセンサを実現することが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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