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公開番号2025121722
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-20
出願番号2024017369
出願日2024-02-07
発明の名称抗がん剤
出願人国立大学法人京都大学
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類C07C 49/82 20060101AFI20250813BHJP(有機化学)
要約【課題】がん幹細胞用培地(XF培地)培養CSC(がん幹細胞スフェア)の形成を強力に阻害する新規化合物を提供すること。
【解決手段】特定の新規化合物及びそれを含有する組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
式:
TIFF
2025121722000036.tif
64
170
(式中、


、R

、R

は、それぞれ独立に、低級アルキル基を示し、


、R

は、それぞれ独立に、H又はOH基の保護基を示し、


、R

は、それぞれ独立であり、


はH又はOH基の保護基を示すか、あるいは、-OR

が=Oを示し、


はH又はOH基の保護基を示すか、あるいは、-OR

が=Oを示し、

456
はH、又は式:
TIFF
2025121722000037.tif
34
170
〔当該式中、
点線と実線からなる二重線は単結合又は二重結合を示し、


、R

、R

は、それぞれ独立であり、


はH、OR
4p
、又はOR
4p
で置換されていてもよい低級アルキル基を示し、ここでR
4p
はH又はOH基の保護基を示すか、あるいは、-OR
4p
が結合する炭素原子が炭素間二重結合を形成していない場合には-OR
4p
が=Oを示してもよく、


はH、OR
5p
、又はOR
5p
で置換されていてもよい低級アルキル基を示し、ここでR
5p
はH又はOH基の保護基を示すか、あるいは、-OR
5p
が結合する炭素原子が炭素間二重結合を形成していない場合には-OR
5p
が=Oを示してもよく、


はH、OR
6p
、又はOR
6p
で置換されていてもよい低級アルキル基を示し、ここでR
6p
はH又はOH基の保護基を示すか、あるいは、-OR
6p
が結合する炭素原子が炭素間二重結合を形成していない場合には-OR
6p
が=Oを示してもよい。〕
で表される基を示し、

456
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
式:
TIFF
2025121722000038.tif
65
170
(式中、


及びR

は、


がHを示し且つR

がOR
5p
で置換されていてもよい低級アルキル基を示すか、あるいは、R

がOR
4p
で置換されていてもよい低級アルキル基を示し且つR

がHを示し、


はOR
6p
で置換されていてもよい低級アルキル基を示し、


、R

、R

、R

、R

、R

、R

、R
4p
、R
5p
、R
6p
は前記に同じ。)
で表される請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
式:
TIFF
2025121722000039.tif
66
170
(式中、R

、R

、R

、R

、R

、R

、R

、R

、Zは前記に同じ。)で表される請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
式:
TIFF
2025121722000040.tif
63
170
(式中、


はOR
4p
を示し、


はOR
5p
で置換されていてもよい低級アルキル基を示し、


はHを示し、


、R

、R

、R

、R

、R

、R
4p
、R
5p
は前記に同じ。)
で表される請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の化合物を含有する医薬組成物。
【請求項6】
請求項1~4のいずれかに記載の化合物を含有する抗がん用組成物。
【請求項7】
請求項1~4のいずれかに記載の化合物を含有する抗がん幹細胞用組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、抗がん作用を示す化合物、及び当該化合物を含有する抗がん剤等に関する。より詳細には、本開示は、がん細胞(特にがん幹細胞)阻害活性を有する新規化合物、及び当該化合物を含有する抗がん剤等に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
がん幹細胞(Cancer Stem Cells: CSC)は、がん再発の大きな要因と考えられている。がん幹細胞は通常のがん細胞とは異なり、1)自己複製能と多分化能、2)高い造腫瘍能、3)薬剤耐性を有することが知られており、従来の抗がん剤により通常のがん細胞が死滅しても、残存したがん幹細胞が腫瘍を再形成する。そのため従来の抗がん剤処置により残存してしまうがん幹細胞が腫瘍を再形成することが再発の原因となると考えられている。このような背景から、がん幹細胞に着目した研究は現在盛んに行われているが、がん幹細胞に対する有効な治療薬は未だ開発されていない(例えば非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Saygin, C. et al. Cell Stem Cell, 24, 25, 2019
Yan, X. et al. Biomaterials, 198, 167, 2019
Ikeda, H. et al. J. Antibiot., 75, 671, 2022
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで本発明者らは、がん幹細胞に対する新しい薬剤シードを取得することを目的として研究を進めた。
【0005】
これまでのがん幹細胞に対する薬剤探索の方策として、二次元培養と三次元培養とを比較するアッセイ系が多く報告されている(非特許文献2)。そこで、まず、新規のスクリーニング系を構築することを考え、同一がん細胞の異なる培地における三次元培養間での比較を行うことを特徴とする、独自の薬剤スクリーニング系を構築した(非特許文献3)。より具体的には、ヒト結腸がん細胞株HT29を通常培地(RPMI1640培地)若しくはがん幹細胞用培地(3D Tumorsphere Medium XF培地)にて三次元培養することで、スフェアと呼ばれる細胞塊を取得した。がん幹細胞用培地(XF培地)を用いて取得したがん幹細胞(CSC)スフェアは、通常の二次元培養(2D)及び三次元培養(3D)と比較してNanog、Oct4、Sox2といったがん幹細胞マーカーの発現が上昇していることを見出し、実際にがん幹細胞性が高いことを確認した。さらに、既存の抗がん剤であるCamptothecin及びPaclitaxelは、通常培地(RPMI培地)培養スフェアの形成阻害効果を示したが、がん幹細胞用培地(XF培地)培養スフェアに対しては形成阻害効果を示さなかった(非特許文献3)。
【0006】
そこで、通常培地(RPMI培地)培養スフェアのみならず、がん幹細胞用培地(XF培地)培養CSCスフェアに対しても形成阻害効果を示す化合物を見いだせば、がん幹細胞に対して特に有効な治療剤となり得ると考えられ、そのような化合物を見いだすべく、さらに検討を進めた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、がん幹細胞用培地(XF培地)培養CSCスフェアの形成を強力に阻害する新規化合物を見いだし、さらに改良を重ねた。
【0008】
本開示は例えば以下の項に記載の主題を包含する。
項1.
式:
【0009】
TIFF
2025121722000001.tif
64
170
(式中、


、R

、R

は、それぞれ独立に、低級アルキル基を示し、


、R

は、それぞれ独立に、H又はOH基の保護基を示し、


、R

は、それぞれ独立であり、


はH又はOH基の保護基を示すか、あるいは、-OR

が=Oを示し、


はH又はOH基の保護基を示すか、あるいは、-OR

が=Oを示し、

456
はH、又は式:
【0010】
TIFF
2025121722000002.tif
34
170
〔当該式中、
点線と実線からなる二重線は単結合又は二重結合を示し、


、R

、R

は、それぞれ独立であり、


はH、OR
4p
、又はOR
4p
で置換されていてもよい低級アルキル基を示し、ここでR
4p
はH又はOH基の保護基を示すか、あるいは、-OR
4p
が結合する炭素原子が炭素間二重結合を形成していない場合には-OR
4p
が=Oを示してもよく、


はH、OR
5p
、又はOR
5p
で置換されていてもよい低級アルキル基を示し、ここでR
5p
はH又はOH基の保護基を示すか、あるいは、-OR
5p
が結合する炭素原子が炭素間二重結合を形成していない場合には-OR
5p
が=Oを示してもよく、


はH、OR
6p
、又はOR
6p
で置換されていてもよい低級アルキル基を示し、ここでR
6p
はH又はOH基の保護基を示すか、あるいは、-OR
6p
が結合する炭素原子が炭素間二重結合を形成していない場合には-OR
6p
が=Oを示してもよい。〕
で表される基を示し、

456
が当該基であって、点線と実線からなる二重線が単結合を示す場合、OR

のR

が外れ、R

が結合する炭素原子とOR

のOとは直接結合して、R

が結合する炭素原子、OR

が結合する炭素原子、OR

が結合する炭素原子、並びに、OR

が結合する炭素原子及びOR

が結合する炭素原子の両方に結合する炭素原子とともに、環を形成していてもよく、


がHを示し、R

がHを示し、且つR

が結合する炭素原子とOR

のOとが結合していない場合、OR

のR

及びOR

のR

が外れ、OR

のOとOR

のOとは、-Z-を介して結合して、OR
(【0011】以降は省略されています)

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