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公開番号2025129118
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-04
出願番号2024229575
出願日2024-12-26
発明の名称ガラスロッド、ガラスロッドのセット、ガラスロッドの使用、およびガラスロッドの製造方法
出願人ショット アクチエンゲゼルシャフト,SCHOTT AG
代理人アインゼル・フェリックス=ラインハルト,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C03C 3/091 20060101AFI20250828BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】例えばフラッシュランプ、および繰り返しの温度変化を経る他の製品のために適したガラス製品、例えばガラスロッドであって、製品の所望のライフサイクルの間の熱破壊を最小化および/または完全に回避する前記ガラス製品を提供する。
【解決手段】前記課題は、長さlrod100~1600mmを有し、且つZrO2の最高局所濃度と平均ZrO2濃度との比Zrmax/Zravg8.0未満を有し、ZrO2の最高局所濃度Zrmaxが5500ppm未満である、ガラスロッドによって解決される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
長さl
rod
100~1600mmを有し、且つ
ZrO
2
の最高局所濃度と平均ZrO
2
濃度との比Zr
max
/Zr
avg
8.0未満を有し、ZrO
2
の最高局所濃度Zr
max
が5500ppm未満である、ガラスロッド。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
ZrO
2
の平均濃度Zr
avg
が、3500ppm未満、好ましくは2600ppm未満である、請求項1に記載のガラスロッド。
【請求項3】
・ Zr
avg
が少なくとも200ppm、好ましくは300ppm~3000ppmであり、且つ/または
・ Zr
max
が2000ppm未満、好ましくは1000ppm未満であり、且つ/または
・ Zr
max
/Zr
avg
が7.0未満、好ましくは5.0未満、および最も好ましくは3.0未満である、
請求項1または2に記載のガラスロッド。
【請求項4】
100ppm未満のタングステンおよび/またはモリブデン、および/または10ppm未満のイリジウムを含む、請求項1から3までのいずれか1項に記載のガラスロッド。
【請求項5】
少なくとも70.0質量%のSiO
2
を含む、請求項1から4までのいずれか1項に記載のガラスロッド。
【請求項6】
以下の成分の1つ以上または全て:
・ 70.0~90.0質量%のSiO
2

・ 0.0~25.0質量%のB
2

3

・ 0.0~10.0質量%のAl
2

3

・ 0.0~10.0質量%の1つ以上のアルカリ土類金属酸化物、
・ 0.0~7.0質量%の1つ以上のアルカリ金属酸化物
を含む、請求項1から5までのいずれか1項に記載のガラスロッド。
【請求項7】
波長範囲350~450nmにわたって測定して、基準厚10mmで少なくとも90%の透過率を有する、請求項1から6までのいずれか1項に記載のガラスロッド。
【請求項8】
前記ガラスロッドが中心部分と端部分とを有し、前記中心部分はロッドの断面の質量中心から1/2 r未満の距離に位置するロッドの部分として定義され、ここでrは断面の半径であり、前記端部分はロッドの断面の質量中心から少なくとも1/2 rの距離に位置するガラスロッドの部分として定義され、
ガラスロッドの中心部分のZrO
2
濃度は、ガラスロッドの端部分のZrO
2
濃度よりも大きい、請求項1から7までのいずれか1項に記載のガラスロッド。
【請求項9】
Zr
max
が前記中心部分で生じる、請求項8に記載のガラスロッド。
【請求項10】
・ 長さl
rod
が800~1100mmであり、且つ
・ ガラスロッドの厚さが2.0mm~5.0mmの範囲であり、且つ
・ 温度範囲30~300℃での平均線熱膨張率の均質性が0.08ppm/K未満である、
請求項1から9までのいずれか1項に記載のガラスロッド。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ガラスロッド、ガラスロッドのセット、ガラスロッドの使用、およびガラスロッドの製造方法に関する。この開示によるガラスロッドは、トランジションガラスに基づく製品において使用するために適している。この開示によるガラスロッドの製造方法は、引き続く使用および引き続く製造段階において明らかなガラスおよび最終的なガラス製品における欠陥を最小化および/または回避する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
トランジションガラスは、フラッシュランプにおいて使用するために適合および設計された、高度に特化されたガラス組成物である。フラッシュランプは医療、工業および科学的な装置において用いられている。フラッシュランプの製造のために使用されるガラス組成物は、急速且つ極端な温度変化に供される。フラッシュランプの種類および用途に応じて、温度は700℃またはさらに高い温度に達することがある。フラッシュランプは典型的にはフューズドシリカ/石英またはホウケイ酸管から作られ、前記管はU字型として設計され、その2つの端部は金属電極と一体化されている。動作の間に取付台またはランプホルダとしても機能する導電性の支持体を介して高電圧の電力が供給される。トランジションガラスは、使用の間の大きな温度変化に鑑み、特に金属と管を形成するガラスとの熱膨張係数の違いを考慮して、金属電極の金属の導電性の支持体をフラッシュランプの管壁に接続するために役立つ。フラッシュランプが常時使用される場合、それらは数百回の点灯および冷却サイクルを経ることにより、ガラスの劣化がみちびかれ、それはガラス上の白色層の形態において現れ得る。繰り返し観察される特に顕著な問題の1つは、フラッシュランプにおけるガラスの熱破壊である。
【0003】
トランジションガラスおよびそれに基づく製品は当該技術分野において公知であるが、依然として改善の余地がある。使用の間の物理的な張力が低減されているガラスロッドがあることは特に有用であり、なぜなら、それらの張力は機械的な破壊をもたらしかねないからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、例えばフラッシュランプ、および繰り返しの温度変化を経る他の製品のために適したガラス製品、例えばガラスロッドであって、製品の所望のライフサイクルの間の熱破壊を最小化および/または完全に回避する前記ガラス製品を提供する必要性が残されている。さらに、前記ガラス製品の製造方法を提供するための関連の必要性が残されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この開示の要約
特許請求される主題は上記の要求を満たす。
【0006】
1つの態様において、この開示は長さl
rod
100~1600mmを有し、且つ
ZrO
2
の最高局所濃度と平均ZrO
2
濃度との比Zr
max
/Zr
avg
8.0未満を有し、ZrO
2
の最高局所濃度Zr
max
が5500ppm未満である、ガラスロッドを提供する。
【0007】
第2の態様において、この開示は、第1の態様による少なくとも40本のガラスロッドを含むガラスロッドのセットを提供する。
【0008】
第3の態様において、この開示は、ガラスロッドの製造方法であって、
・ 下方の排出開口部(2)と、反応器容積を取り囲む1つ以上の反応器壁を含む反応器(1)を準備する段階、および
・ ガラス原料を前記反応器内で加熱してガラス溶融物(3)を得る段階であって、前記ガラス溶融物(3)がT4温度1400℃以上を有するガラス組成物を有し、ここでT4とは、ガラス溶融組成物が粘度10
4
dPa・sを有する温度である、前記段階、および
・ 前記ガラス溶融物(3)を、前記ガラス溶融物(3)が粘度10
2.5
dPa・sを有する温度として定義される温度T2.5に少なくとも部分的に加熱し、この温度を少なくとも10時間の保持時間の間、保持する段階、および
・ 前記ガラス溶融物(3)を前記反応器(1)から引き出す段階、および
・ 前記ガラス溶融物(3)を冷却および/または成形して、第1の態様による1つ以上のガラスロッド(5)を得る段階
を含む、前記方法を提供する。
【0009】
第4の態様において、この開示は、ガラスロッドの製造方法であって、
・ 下方の排出開口部(2)を含む反応器(1)を準備する段階、および
・ ガラス原料を前記反応器内で加熱してガラス溶融物(3)を得る段階であって、前記ガラス溶融物(3)がT4温度1400℃以上を有するガラス組成物を有し、ここでT4とは、ガラス溶融組成物が粘度10
4
dPa・sを有する温度である、前記段階、および
・ 前記ガラス溶融物(3)を、前記ガラス溶融物(3)が粘度10
2.5
dPa・sを有する温度として定義される温度T2.5に少なくとも部分的に加熱する段階、および
・ 前記ガラス溶融物(3)を前記反応器(1)から、引き出し温度、およびガラス溶融物引き出し速度で引き出す段階、および
・ 前記ガラス溶融物(3)を冷却および/または成形して、ガラスロッド(5)を得る段階
を含み、
・ 最初のガラス溶融物の体積の90体積%まで、好ましくは70体積%まで、および最も好ましくは50体積%までのみが、ガラス溶融物をガラスロッドへと成形するために使用され、且つ/または
・ 前記下方の排出開口部が、反応器壁から少なくとも10cmの距離に配置されており、且つ/または
・ 前記ガラス溶融物が保持時間の間、攪拌されておらず、且つ/または
・ 前記ガラス溶融物が引き出しの間、攪拌されておらず、且つ/または
・ 前記反応器が、溶融表面の上に配置される上部ヒーター、好ましくはガスバーナーを含む、
前記方法に関する。
【0010】
第5の態様において、この開示は、ガラスロッドの製造方法であって、
・ 下方の排出開口部(2)を含む反応器(1)を準備する段階、および
・ ガラス原料を前記反応器内で加熱してガラス溶融物(3)を得る段階であって、前記ガラス溶融物(3)がT4温度1400℃以上を有するガラス組成物を有し、ここでT4とは、ガラス溶融組成物が粘度10
4
dPa・sを有する温度である、前記段階、および
・ 前記ガラス溶融物(3)を、前記ガラス溶融物(3)が粘度10
2.5
dPa・sを有する温度として定義される温度T2.5に少なくとも部分的に加熱する段階、および
・ 前記ガラス溶融物(3)を前記反応器(1)から、引き出し温度、およびガラス溶融物引き出し速度で引き出す段階、および
・ 前記ガラス溶融物(3)を冷却および/または成形して、ガラスロッド(5)を得る段階
を含み、
・ 最初のガラス溶融物の体積の90体積%、好ましくは70体積%、および最も好ましくは50体積%が引き出される前に、前記反応器(1)からの前記ガラス溶融物(3)の引き出しを中断し、且つ/または
・ 溶融表面の上に配置される上部ヒーター、好ましくはガスバーナーを使用して前記ガラス原料を加熱し、且つ/または
・ 溶融表面の上に配置される上部ヒーター、好ましくはガスバーナーを使用して前記ガラス溶融物を加熱し、且つ/または
・ 前記ガラス溶融物(3)の前記反応器からの引き出しが、前記反応器(1)の壁から少なくとも5cmの距離を有する前記ガラス溶融物(3)の部分を主に含み、特にその部分のみを含む、
前記方法に関する。
(【0011】以降は省略されています)

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