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公開番号2025132970
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2024065510
出願日2024-04-15
発明の名称タンパク質複合繊維の製造方法
出願人青島邦特生態紡織科技有限公司,QINGDAO BANGTE ECOLOGICAL TEXTILE TECHNOLOGY CO.,LTD
代理人個人
主分類D01F 4/00 20060101AFI20250903BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約【課題】スキンケアが柔らかく、吸湿保湿効果が良好で、アミノ酸及びタンパク質を豊富に含むタンパク質複合繊維の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、繊維分野、具体的には、紡糸、前処理、表面処理、改質鉱物粉末、負荷、混合及び架橋を含むタンパク質複合繊維の製造方法に関する。前処理された粗生繊維は、タンパク質複合液に浸漬され、変性抽出物の鉱物粉末及び可溶性タンパク質と十分に接触して架橋反応を生じ、乾燥後に繊維構造がより緻密で、繊維強度が向上するとともに、抽出物及び可溶性タンパク質が繊維においてより安定し、50回水洗した後の流失率が1%未満である。本発明で調製されたタンパク質複合繊維は、スキンケアが柔らかく、吸湿保湿効果が良好で、アミノ酸及びタンパク質を豊富に含み、タンパク質含有量が12%程度と高く、本発明は、汎用繊維を基材とし、基材自体の優れた性質を確保した上で、天然タンパク質繊維の利点をビスコース、アクリル、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、アクリル等の繊維に付与するとともに、天然の抗菌、抗酸化、消臭効果をより有し、適用範囲がより広い。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
紡糸工程、前処理工程、表面処理工程、改質鉱物粉末の調製工程、負荷工程、混合工程、及び架橋工程を含むタンパク質複合繊維の製造方法であって、
前記架橋工程では、プロビシン繊維をタンパク質複合液に浸し、130-150℃に昇温して10-30min反応させた後、水洗、乾燥、油付けさせてタンパク質複合繊維を得ることである、
ことを特徴とするタンパク質複合繊維の製造方法。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記前処理工程では、粗生成繊維を加水分解処理して、前処理粗生成繊維を得る、
ことを特徴とする請求項1に記載のタンパク質複合繊維の製造方法。
【請求項3】
前記表面処理工程では、前記鉱物粉末を脱イオン水に添加して2-5min超音波分散させ、エポキシシランカップリング剤を加えて10-15min撹拌し、pHを8-10に調整して、60-70℃に昇温して30-40min反応させ、
前記鉱物粉末の表面にエポキシ基をグラフトさせ、反応が完了した後に遠心分離し、濾過し、洗浄した後、自然乾燥させて表面処理された鉱物粉末を得る、
ことを特徴とする請求項1に記載のタンパク質複合繊維の製造方法。
【請求項4】
前記鉱物粉末は、ゼオライト、麦飯石、石英石、モンモリロナイト、セピオライト、ベントナイトのうちの1種又は複数種であり、
前記鉱物粉末の粒子は、1-2μmであり、
前記エポキシシランカップリング剤は、3-(2、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-(2、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β-(3、4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシランのうちの1種又は複数種であり、
前記エポキシシランカップリング剤の添加量は、前記鉱物粉末の質量の25-35%である、
ことを特徴とする請求項3に記載のタンパク質複合繊維の製造方法、
【請求項5】
前記改質鉱物粉末の調製工程では、表面処理後の鉱物粉末を脱イオン水に添加して15-30min撹拌し、触媒を加えて1-2min撹拌し続けた後、1、2-プロパンジオールと水酸化ナトリウム溶液を添加し、50-60℃に昇温して2-3h撹拌して反応させ、さらにジエチレントリアミンを添加して撹拌しながら90-120min反応させ、反応終了後に室温まで冷却し、遠心し、濾過して洗浄し、乾燥して改質鉱物粉末を得る、
ことを特徴とする請求項1に記載のタンパク質複合繊維の製造方法。
【請求項6】
前記触媒は、BF

、SnCl

のうちの1種又は複数種であり、前記触媒の添加量は、表面処理後の鉱物粉末の質量の1-1.5%であり、
前記1、2-プロパンジオールの添加量は表面処理後の鉱物粉末の質量の13-17%であり、
前記水酸化ナトリウム溶液の濃度は4-8mol/Lであり、前記水酸化ナトリウム溶液の添加量は、表面処理後の鉱物粉末の質量の30-40%であり、
前記ジエチレントリアミンの添加量は、表面処理後の鉱物粉末の質量の18-24%である、
ことを特徴とする請求項5に記載のタンパク質複合繊維の製造方法、
【請求項7】
前記負荷工程では、植物抽出物を脱イオン水に添加して10-20min撹拌して植物抽出物溶液を得、さらに改質鉱物粉末を植物抽出物溶液に30-40℃で30-50min撹拌処理し、乾燥させて植物抽出物付けの改質鉱物粉末を得る、
ことであることを特徴とする請求項1に記載のタンパク質複合繊維の製造方法。
【請求項8】
前記植物抽出物は、カサゴサンシチソウの抽出物、マルバヒユの抽出物、アロエ抽出物、イ草抽出物、ショウガ抽出物、ミント抽出物、山茶花抽出物、万年草抽出物、大青葉抽出物、サンゴ抽出物のうちの1種又は複数種であり、粉砕された植物の粒径が100-200nmであり、
前記改質鉱物粉末の添加量は、前記植物抽出物の質量の15-18%である、
ことを特徴とする請求項7に記載のタンパク質複合繊維の製造方法、
【請求項9】
前記混合工程では、変性抽出物粉、可溶性タンパク質を脱イオン水に加えて10-20min撹拌し、タンパク質複合液を得、
前記植物抽出物付けの改質鉱物粉末と、可溶性タンパク質微粉末と、及び脱イオン水との質量比は、20-30:13-18:100-110である、
ことであることを特徴とする請求項1に記載のタンパク質複合繊維の製造方法。
【請求項10】
前記可溶性タンパク質は、カシミタンパク質、オート麦タンパク質、ミルクタンパク質、コラーゲン、大豆タンパク質、シルクフィブロイン、羽毛タンパク質、キヌアタンパク質、カイコタンパク質、真珠タンパク質、ケラチン、シルクタンパク質、トウモロコシタンパク質、ピーナッツタンパク質、チーズタンパク質、ミルクタンパク質、トウモロコシ竹タンパク質、ブクリョウタンパク質、アロエベラタンパク質、フィコシアニン、ホエータンパク質、ペプチドタンパク質、エンドウタンパク質、小麦胚芽タンパク質の1種または複数種であり、粒径が2-4μmである、
ことを特徴とする請求項9に記載のタンパク質複合繊維の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維紡糸技術分野に属し、具体的にタンパク質複合繊維の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ウールやシルクなどの天然たんぱく質繊維は、アミノ酸からなる特殊なスケール構造を含んでいることから、保温性、吸湿性、弾力性に優れ、多くの消費者に愛用されていますが、天然たんぱく質繊維の供給源は限られており、天然タンパク質は、繊維の改質が繊維分野で注目のトピックの一つとなっている。
【0003】
タンパク質改質繊維としては、ミルクタンパク質繊維、大豆タンパク質繊維、羽毛タンパク質繊維、コラーゲン繊維、サエリアタンパク質繊維、フリカケラチン繊維等が多い。上記タンパク質は、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル又はビスコース繊維をベースとし、例えば、特許出願番号「CN202110312949.5」の名称が「1種の可撓性フィラグリン/ポリビニルアルコール複合繊維及びその製造方法」において、フィラグリン水溶液とポリビニルアルコール水溶液とを配合し、フィラグリンとポリビニルアルコールとの配合比を調整することにより、相溶性が比較的安定した割合でフィラ-ポリビニルアルコール複合紡糸水溶液を調製し、乾式紡糸法により紡糸技術を調製し、フィラグリン/ポリビニルアルコール複合繊維を調製し、特許出願番号「CN201310356755.0」の名称が「タンパク質を変性剤とするポリアクリロニトリル繊維の製造方法」においてイオン液体を溶媒とし、均一混合方法によりタンパク質変性ポリアクリロニトリルの均一相紡糸溶液を調製し、乾ジェット湿式紡糸技術により、水を凝固剤としてタンパク質変性ポリアクリロニトリル繊維を調製し、特許出願番号「CN201210033741.0」の名称が「1種のウールタンパク質複合セメント繊維の生産工程」において、ウールタンパク質を水酸化ナトリウム水溶液に溶解してウールタンパク質溶液とし、ビスコース紡糸液と混合して紡糸してウールタンパク質複合セメント繊維を作製し、特許出願番号「CN201210304021.3」の名称が「1種の蛹タンパク質セルロース複合接着剤フィラメントの製造方法」において、蛹プロテインパウダーを水酸化ナトリウム水溶液に溶解し、濾過した後、タンパク質変性助剤を添加して蛹タンパク質紡糸液を得て、ビスコース紡糸液と混合紡糸して蛹タンパク質セルロース複合粘着糸フィラメントを作製した。
【0004】
タンパク質を繊維に添加し、繊維により柔軟で、スキンケア効果を付与するが、タンパク質の価格が高く、性質が不安定であり、酸塩基、高温などの影響が大きく、機能が単一で、服用範囲が狭いため、制限性がなく、機能が完全なタンパク質複合繊維を開発すると、顧客の日増しの消費ニーズを満たすことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
中国特許出願番号CN202110312949.5
中国特許出願番号CN201310356755.0
中国特許出願番号CN201210033741.0
中国特許出願番号CN201210304021.3
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術に存在する問題を解決するために、本発明はタンパク質複合繊維の製造方法を提供し、以下の発明の目的を達成する。
【0007】
1 プロテインパウダーの添加が繊維の力学性能に影響を及ぼすことを回避する。
【0008】
2 プロテインパウダーが繊維紡糸液の曳糸性に影響を及ぼすことを回避し、紡糸難度を大きくし、生産コストを増加させる。
【0009】
3 繊維におけるタンパク質の含有量を増加させ、繊維の洗浄効果を向上させるとともに、繊維におけるタンパク質複合材料は繊維により多くの機能性を付与することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は以下の技術案を採用する。
(【0011】以降は省略されています)

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