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公開番号
2025133069
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-10
出願番号
2025028646
出願日
2025-02-26
発明の名称
多孔繊維、繊維束及び吸着カラム
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
D01F
6/16 20060101AFI20250903BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約
【課題】繊維の孔径が大きいにもかかわらず、機械的強度が高く紡糸性に優れた多孔繊維、繊維束及び繊維束を有する吸着カラムを提供する。
【解決手段】本発明の多孔繊維は、非晶性高分子を含み、繊維横断面の平均孔径が100~1000nmであり、広角X線散乱測定をすることで得られる、非晶性高分子の微結晶由来の散乱ベクトル(q)のピークが0.2<q<1.2Å
-1
に存在する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
非晶性高分子を含み、
繊維横断面の平均孔径が100~1000nmであり、
広角X線散乱測定をすることで得られる、非晶性高分子の微結晶由来の散乱ベクトル(q)のピークが0.2<q<1.2Å
-1
に存在する、多孔繊維。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
前記非晶性高分子の微結晶由来の散乱ベクトルのピークがq=0.29、0.84、1.14Å
-1
のいずれかに存在する、請求項1記載の多孔繊維。
【請求項3】
前記非晶性高分子が、シンジオタクチック体及びアイソタクチック体を含み、前記散乱ベクトル(q)のピークは、前記シンジオタクチック体及びアイソタクチック体の混合により得られるステレオコンプレックス構造由来である、請求項1又は2記載の多孔繊維。
【請求項4】
前記非晶性高分子は、ポリメチルメタクリレートである、請求項1~3のいずれか一項記載の多孔繊維。
【請求項5】
前記多孔繊維が中実繊維である、請求項1~4のいずれか一項記載の多孔繊維。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項記載の多孔繊維を有する、線維束。
【請求項7】
請求項6記載の線維束を有する、液体処理カラム。
【請求項8】
非晶性高分子を溶媒に溶解して紡糸原液を得る原液製造工程と、
前記紡糸原液をゲル化点以上に加熱して口金から吐出する吐出工程と、
前記紡糸原液を口金吐出後の乾式部でゲル化点以下に冷却する冷却工程とを有し、
前記紡糸原液は、そのゲル化点より高い温度条件での超小角X線散乱測定において、散乱ベクトル(q)=1nm
-1
以下に散乱を有する、多孔繊維の製造方法。
【請求項9】
前記溶媒は、前記非晶性高分子に対する良溶媒及び貧溶媒を含む、請求項8記載の多孔繊維の製造方法。
【請求項10】
前記非晶性高分子は、水素結合ドナー性の官能基を含む高分子であり、前記貧溶媒は、水素結合アクセプター性の化合物である、請求項9記載の多孔繊維の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、多孔繊維、繊維束及び吸着カラムに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
被処理液中に含まれる除去対象物質を吸着除去するために、吸着カラムに内蔵する吸着体としては、吸着に寄与する表面積の増大を目的に吸着体内部を多孔質としたものが多く存在する。吸着体の形態としては、ビーズ状や繊維形状のものが一般的である。繊維形状のものとしては、中空繊維、中実繊維又は中実繊維を編み地としたものがある。これらの中でも、中空繊維や中実繊維は、吸着カラムに内蔵した際に、被処理液の流路を十分に確保できる点で優れている。
【0003】
例えば、特許文献1には、免疫複合体等の高分子量タンパク質と、アルブミン以下の中分子量タンパク質や低分子量タンパク質や水の分離を目的として、孔径を制御した多孔中空繊維型の分離膜が開示されている。
【0004】
特許文献2や3には、アルブミンよりも低分子量のタンパク質を吸着する多孔中実繊維が開示されている。
【0005】
特許文献4には、ポリエチレンやポリプロピレンに代表される結晶性高分子及びポリスルホンやポリスチレン、ポリメチルメタクリレートに代表される非晶性高分子の体液中の成分を吸着する多孔中実繊維が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開昭58-76104号公報
特開2014-207989号公報
国際公開第2017/188119号
特開平6-296860号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の中空繊維型分離膜は、その中空形状を利用して、分離により除去する点でそもそも設計思想が異なっている。また、高効率に高分子量タンパク質を吸着除去するためには、孔径を大きく設計する必要があるが、一般的には、孔径が大きいほど繊維密度が低下して機械的強度が低下してしまう。特許文献1には、機械的強度低下にともなう紡糸性悪化という課題を解決するために、繊維に含まれる非晶性高分子由来の微結晶を制御することは記載されていない。
【0008】
特許文献2や特許文献3に記載の多孔中実繊維は、中分子量タンパク質であるアルブミンよりも大きい高分子量タンパク質を高効率に吸着除去する記載はなかった。そのため、孔径が大きいことで課題となる紡糸性の悪化を解決するための記載もなかった。
【0009】
特許文献4に記載の多孔中実繊維は、例として結晶性高分子と非晶性高分子が挙げられているが、特に繊維の機械的強度が弱い非晶性高分子において懸念される紡糸性の悪化を改善するための非晶性高分子の微結晶を制御することは記載されていない。
【0010】
そこで本発明は、被処理液中に主に含まれるアルブミンよりも大きい高分子量除去対象物質、すなわち、分子量が数万以上、分子サイズでいえば数nm以上の除去対象物質を高効率に吸着可能な、多孔繊維、繊維束及び繊維束を有する吸着カラムを提供することを目的とする。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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