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公開番号2025133348
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-11
出願番号2024031245
出願日2024-03-01
発明の名称秘匿計算システム及び秘匿計算方法
出願人NTT株式会社,サイボウズ・ラボ株式会社
代理人弁理士法人ITOH,個人,個人,個人
主分類G09C 1/00 20060101AFI20250904BHJP(教育;暗号方法;表示;広告;シール)
要約【課題】準同型暗号を利用したargmax計算を効率化する秘匿計算方法及び秘匿計算システムを提供する。
【解決手段】秘匿計算処理において、クライアントは、入力配列v[0],・・・,v[N-1]を暗号化した暗号文配列c[0]=Enc(v[0]),・・・,c[N-1]=Enc(v[N-1])を生成し、暗号文配列c[0],・・・,c[N-1]をサーバに送信する。サーバは、暗号文配列c[0],・・・,c[N-1]と、EOHV(v[i]-v[j])とを用いて、c=Enc(H(v[i]-v[j]))を計算し、f((c,ik,jk))=sel(c,ik,jk)を用いて、Enc(f((c,ik,jk)))によりEnc(argmax(v[i],v[j]))を計算し、sel(c,ik,jk)が、ビット値ik,jkに対してc=Enc(1)の場合は、Enc(ik)を、c=Enc(0)の場合はEnc(jk)を返す。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
整数値を取る入力配列v[0],・・・,v[N-1]を所持する第1の情報処理装置と、前記入力配列v[0],・・・,v[N-1]の最大値を与えるインデックスの暗号文を計算する第2の情報処理装置とが含まれる秘匿計算システムであって、
前記第1の情報処理装置は、
前記入力配列v[0],・・・,v[N-1]をそれぞれ準同型暗号により暗号化した暗号文配列c[0]=Enc(v[0]),・・・,c[N-1]=Enc(v[N-1])を生成し、
前記暗号文配列c[0],・・・,c[N-1]を前記第2の情報処理装置に送信し、
前記第2の情報処理装置は、
前記暗号文配列c[0],・・・,c[N-1]と、EOHV(v[i]-v[j])(ただし、i,j∈{0,・・・,N-1}、i<j)とを用いて、c=Enc(H(v[i]-v[j]))(ただし、H(x)はx≧0である場合は1、x<0である場合は0を返す関数)を計算し、
f((c,i

,j

))=sel(c,i

,j

)を用いて、Enc(f((c,i

,j

)))によりEnc(argmax(v[i],v[j]))を計算し、
前記sel(c,i

,j

)は、i,jをそれぞれ2進数で表現したときのkビット目のビット値i

,j

に対して、c=Enc(1)である場合はEnc(i

)、c=Enc(0)である場合はEnc(j

)を返す関数である、
秘匿計算システム。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記準同型暗号は、素数位数pの加法巡回群GをベースとするLifted-ElGamal暗号であり、
前記第2の情報処理装置は、
X:={0,1}×{0,1}×{0,1}に対して、|X|個の乱数r
i'


[0,p-1]を選択し、(r
i'
((c[i]-c[j])-Enc(i')))
i'∈X
をシャッフルした|X|個の暗号文配列c'[i']を前記第1の情報処理装置に送信し、
前記第1の情報処理装置は、
前記暗号文配列c'[i']を前記準同型暗号によりそれぞれ復号し、復号結果が0である場合はEnc(1)、復号結果が0でない場合はEnc(0)とした暗号文配列c''[i']を前記第1の情報処理装置に送信し、
前記第2の情報処理装置は、
|X|個の前記暗号文配列c''[i']に対して前記シャッフルの逆操作を行うことにより、前記EOHV(v[i]-v[j])を作成する、請求項1に記載の秘匿計算システム。
【請求項3】
前記第2の情報処理装置は、
log

(N)以上の最小の整数をLとして、k=0,・・・,L-1に対して、前記Enc(f((c,i

,j

)))を計算することにより、前記Enc(argmax(v[i],v[j]))を計算する、請求項1又は2に記載の秘匿計算システム。
【請求項4】
整数値を取る入力配列v[0],・・・,v[N-1]を所持する第1の情報処理装置と、前記入力配列v[0],・・・,v[N-1]の最大値を与えるインデックスの暗号文を計算する第2の情報処理装置とが含まれる秘匿計算システムに用いられる秘匿計算方法であって、
前記第1の情報処理装置が、
前記入力配列v[0],・・・,v[N-1]をそれぞれ準同型暗号により暗号化した暗号文配列c[0]=Enc(v[0]),・・・,c[N-1]=Enc(v[N-1])を生成し、
前記暗号文配列c[0],・・・,c[N-1]を前記第2の情報処理装置に送信し、
前記第2の情報処理装置が、
前記暗号文配列c[0],・・・,c[N-1]と、EOHV(v[i]-v[j])(ただし、i,j∈{0,・・・,N-1}、i<j)とを用いて、c=Enc(H(v[i]-v[j]))(ただし、H(x)はx≧0である場合は1、x<0である場合は0を返す関数)を計算し、
f((c,i

,j

))=sel(c,i

,j

)を用いて、Enc(f((c,i

,j

)))によりEnc(argmax(v[i],v[j]))を計算し、
前記sel(c,i

,j

)は、i,jをそれぞれ2進数で表現したときのkビット目のビット値i

,j

に対して、c=Enc(1)である場合はEnc(i

)、c=Enc(0)である場合はEnc(j

)を返す関数である、
秘匿計算方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、秘匿計算システム及び秘匿計算方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
a,bを実数としたとき、そのどちらが大きな値であるかはmax(a,b)=max(a-b,0)+bで求めることができる。これは、1つの要素のみが1で、それ以外の要素が0であるベクトルの各要素を暗号化した暗号化ベクトル(非特許文献1)を用いることにより、入力が準同型暗号文である場合にも適用することができる。以下、1つの要素のみが1で、それ以外の要素が0であるベクトルの各要素を暗号化した暗号化ベクトルをEOHV(Encrypted One Hot Vector)と呼ぶことにする。
【0003】
また、準同型暗号により暗号化された配列のうち、最大値を取る配列のインデックスを計算(つまり、argmaxを計算)するには、選択関数と呼ばれる関数が用いられる。なお、選択関数とは、0又は1を取るcと実数a,bとを入力として、c=1のときはa、c=0のときはbを返す関数である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
K. Nuida, S. Ohata, S. Mitsunari, and N. Attrapadung., "Arbitrary univariate function evaluation and re-encryption protocols over lifted-elgamal type ciphertexts.", Cryptology ePrint Archive, Report 2019/1233, 2019. https://eprint.iacr.org/2019/1233.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、選択関数を加法準同型暗号で実装するには1変数関数への変換が必要になるが、この場合、EOHVのサイズが配列のインデックスの大きさの2乗に比例するため効率が悪くなるという問題がある。
【0006】
本開示は、上記の点に鑑みてなされたもので、準同型暗号を利用したargmax計算を効率化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様による秘匿計算システムは、整数値を取る入力配列v[0],・・・,v[N-1]を所持する第1の情報処理装置と、前記入力配列v[0],・・・,v[N-1]の最大値を与えるインデックスの暗号文を計算する第2の情報処理装置とが含まれる秘匿計算システムであって、前記第1の情報処理装置は、前記入力配列v[0],・・・,v[N-1]をそれぞれ準同型暗号により暗号化した暗号文配列c[0]=Enc(v[0]),・・・,c[N-1]=Enc(v[N-1])を生成し、前記暗号文配列c[0],・・・,c[N-1]を前記第2の情報処理装置に送信し、前記第2の情報処理装置は、前記暗号文配列c[0],・・・,c[N-1]と、EOHV(v[i]-v[j])(ただし、i,j∈{0,・・・,N-1}、i<j)とを用いて、c=Enc(H(v[i]-v[j]))(ただし、H(x)はx≧0である場合は1、x<0である場合は0を返す関数)を計算し、f((c,i

,j

))=sel(c,i

,j

)を用いて、Enc(f((c,i

,j

)))によりEnc(argmax(v[i],v[j]))を計算し、前記sel(c,i

,j

)は、i,jをそれぞれ2進数で表現したときのkビット目のビット値i

,j

に対して、c=Enc(1)である場合はEnc(i

)、c=Enc(0)である場合はEnc(j

)を返す関数である。
【発明の効果】
【0008】
準同型暗号を利用したargmax計算を効率化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
argmaxの計算アルゴリズムの一例を示す図である。
argmaxの秘匿計算アルゴリズムの一例を示す図である。
本実施形態に係る秘匿計算システムの全体構成の一例を示す図である。
本実施形態に係るクライアントの機能構成の一例を示す図である。
本実施形態に係るサーバの機能構成の一例を示す図である。
一実施例における秘匿計算処理の一例を示すシーケンス図である。
コンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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