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公開番号2025145362
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024045488
出願日2024-03-21
発明の名称リサイクル可能なポリシリルエーテル樹脂、その製造方法、及び、そのポリシリルエーテル樹脂の分解による原料化合物の製造方法
出願人株式会社豊田中央研究所
代理人弁理士法人セントクレスト国際特許事務所
主分類C08G 77/48 20060101AFI20250926BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】脱シリル化反応により樹脂を効率よく分解して、製造時に利用した原料化合物を効率よく製造しうる、リサイクル可能なポリシリルエーテル樹脂を提供する。
【解決手段】下記一般式(1):
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025145362000020.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">46</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">120</com:WidthMeasure> </com:Image>
[式(1)中、Xiは特定の高分子鎖を示し、mは2以上の整数を示し、*1及び*2は結合手を示し、Xiに結合するm個の結合手はそれぞれ、別々の末端に結合する結合手を示し、R1およびR2はそれぞれ置換基であり、niは2以上の整数を示し、かつ、複数のXi、および複数のR1と複数のR2はそれぞれ同一のものであってもあるいは異なってもよい。]で表される構造を有する、リサイクル可能なポリシリルエーテル樹脂。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1):
JPEG
2025145362000016.jpg
46
120
[式(1)中、X

は数平均分子量が100~10000である直鎖又は分岐構造のポリオレフィン鎖および数平均分子量が100~10000である直鎖又は分岐構造のポリエーテル鎖からなる群から選択される1種の高分子鎖を示し、
mは2以上の整数を示し、
*1及び*2が付された結合手はそれぞれ隣接する構造に結合する結合手を示し、
*2が付された結合手はX

の構造に応じて(m-1)個存在し、


に結合するm個の結合手はそれぞれ、前記高分子鎖の別々の末端に別々に結合する結合手を示し、


およびR

はそれぞれ、水素原子、アリール基および脂肪族炭化水素基からなる群から選択される1種の置換基であり、


は2以上の整数を示し、かつ、


の数に応じて存在する複数のX

はそれぞれ同一のものであってもあるいは異なるものであってもよく、n

の数に応じて存在する複数のR

はそれぞれ同一のものであってもあるいは異なるものであってもよく、n

の数に応じて存在する複数のR

はそれぞれ同一のものであってもあるいは異なるものであってもよい。]
で表される構造を有することを特徴とするリサイクル可能なポリシリルエーテル樹脂。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
式(1)中のX

として選択される前記高分子鎖が、直鎖又は分岐構造のポリブタジエン及びその水添物、並びに、直鎖又は分岐構造のポリプロピレングリコールからなる群から選択される1種の高分子鎖であることを特徴とする請求項1に記載のリサイクル可能なポリシリルエーテル樹脂。
【請求項3】
高分子鎖の末端にそれぞれ水酸基を有する下記一般式(2):
JPEG
2025145362000017.jpg
28
68
[式(2)中、X

は数平均分子量が100~10000である直鎖又は分岐構造のポリオレフィン鎖および数平均分子量が100~10000である直鎖又は分岐構造のポリエーテル鎖からなる群から選択される1種の高分子鎖を示し、mは2以上の整数を示し、式中のm個の水酸基はそれぞれ、前記高分子鎖の別々の末端に別々に結合している水酸基を示す。]
で表されるポリオールからなる群より選択される少なくとも1種の原料化合物と、
下記一般式(3):
JPEG
2025145362000018.jpg
39
71
[式(3)中、R

およびR

はそれぞれ、水素原子、アリール基および脂肪族炭化水素基からなる群から選択される1種の置換基であり、


およびZ

はそれぞれ、水素原子、トリフルオロメタンスルホン酸基、シアノ基及びハロゲン原子からなる群から選択される1種の官能基を示す。]
で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の有機ケイ素化合物と、
を反応させることにより、請求項1に記載のポリシリルエーテル樹脂を得ることを特徴とする、リサイクル可能なポリシリルエーテル樹脂の製造方法。
【請求項4】
前記有機ケイ素化合物を前記式(3)中のZ

およびZ

がいずれも水素原子である化合物からなるものとし、前記原料化合物と前記有機ケイ素化合物とを反応させる際に、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランを重合触媒として用いて反応させることを特徴とする請求項3に記載のリサイクル可能なポリシリルエーテル樹脂の製造方法。
【請求項5】
請求項1に記載のポリシリルエーテル樹脂に対して脱シリル化反応を進行せしめてシリルエーテル結合を切断することにより、前記ポリシリルエーテル樹脂を分解して、下記一般式(2):
JPEG
2025145362000019.jpg
28
68
[式(2)中、X

は数平均分子量が100~10000である直鎖又は分岐構造のポリオレフィン鎖および数平均分子量が100~10000である直鎖又は分岐構造のポリエーテル鎖からなる群から選択される1種の高分子鎖を示し、mは2以上の整数を示し、式中のm個の水酸基はそれぞれ、前記高分子鎖の別々の末端に別々に結合している水酸基を示す。]
で表されるポリオールからなる群より選択される少なくとも1種の原料化合物を製造することを特徴とする、ポリシリルエーテル樹脂の分解による原料化合物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリシリルエーテル樹脂、その製造方法、並びに、そのポリシリルエーテル樹脂の分解による原料化合物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、資源保護や環境保全の観点から、各種プラスチック製品をリユースしたり、リサイクルするための技術が注目されている。例えば、特開2000-169624号公報(特許文献1)には、リサイクル可能なポリウレタン樹脂が開示されており、ポリウレタン樹脂をポリアミン化合物、低分子グリコールまたはアミノアルコールを含む可溶化剤に溶解し、必要により不溶物を除去した後、200~320℃の液状水により加水分解し、生成したポリアミン化合物および/またはポリオール化合物を回収する、ポリウレタン樹脂の分解方法が開示されている。また、国際公開第2022/099210号(特許文献2)には、シリルエーテル結合を持つモノマーを用いて、シリルエーテル結合を含む樹脂を得ることが開示されるとともに、そのような樹脂をフッ化物等を用いて加水分解できることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2000-169624号公報
国際公開第2022/099210号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されているポリウレタン樹脂の分解方法は、200~320℃といった比較的高温での処理が必要であり、原料化合物を効率よく製造して回収するといった点では十分なものではなかった。また、特許文献2に記載の技術を採用して加水分解して樹脂を分解する場合、加水分解して得られる化合物が、樹脂を製造した際に利用したモノマーとは異なる物となり、分解後に元の原料化合物が得られない。なお、特許文献2には、ポリオレフィン鎖やポリエーテル鎖といった高分子鎖同士をシリルエーテル結合を介して結合(架橋)した樹脂の構造は何ら記載されていない。
【0005】
本発明は、前記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、脱シリル化反応により樹脂を効率よく分解して製造時に利用した原料化合物を効率よく製造することを可能とする、リサイクル可能なポリシリルエーテル樹脂;前記ポリシリルエーテル樹脂を効率よく製造することを可能とする、リサイクル可能なポリシリルエーテル樹脂の製造方法;及び、前記ポリシリルエーテル樹脂を分解して原料化合物を効率よく製造することを可能とする、ポリシリルエーテル樹脂の分解による原料化合物の製造方法;を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリシリルエーテル樹脂を下記一般式(1)で表される構造を有するものとすることにより、脱シリル化反応により樹脂を効率よく分解することが可能となり、これにより製造時に利用した原料化合物である、下記一般式(2)で表されるポリオールを効率よく製造することが可能となり、高度なリサイクル性を有する樹脂が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は以下の態様を提供する。
【0008】
[1]下記一般式(1):
【0009】
JPEG
2025145362000001.jpg
46
120
【0010】
[式(1)中、X

は数平均分子量が100~10000である直鎖又は分岐構造のポリオレフィン鎖および数平均分子量が100~10000である直鎖又は分岐構造のポリエーテル鎖からなる群から選択される1種の高分子鎖を示し、
mは2以上の整数を示し、
*1及び*2が付された結合手はそれぞれ隣接する構造に結合する結合手を示し、
*2が付された結合手はX

の構造に応じて(m-1)個存在し、


に結合するm個の結合手はそれぞれ、前記高分子鎖の別々の末端(前記高分子鎖のそれぞれ異なる末端)に別々に結合する結合手を示し、


およびR

はそれぞれ、水素原子、アリール基および脂肪族炭化水素基からなる群から選択される1種の置換基であり、


は2以上の整数を示し、かつ、


の数に応じて存在する複数のX

はそれぞれ同一のものであってもあるいは異なるものであってもよく、n

の数に応じて存在する複数のR

はそれぞれ同一のものであってもあるいは異なるものであってもよく、n

の数に応じて存在する複数のR

はそれぞれ同一のものであってもあるいは異なるものであってもよい。]
で表される構造を有する、リサイクル可能なポリシリルエーテル樹脂。
(【0011】以降は省略されています)

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