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公開番号2025149083
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-08
出願番号2024049522
出願日2024-03-26
発明の名称クラウドデータベースシステム及びデータ管理方法
出願人株式会社日立製作所
代理人青稜弁理士法人
主分類G06F 16/11 20190101AFI20251001BHJP(計算;計数)
要約【課題】クラウドにおいて業務に影響を与えずに無停止でDBを再編成することができるクラウドデータベースシステム及びデータ管理方法を提供する。
【解決手段】クラウドデータベースシステムは、クラウドサービスにより提供される仮想マシンと、オブジェクトストレージと、DBを格納するボリュームとを有する。仮想マシンは、DBの再編成を行う場合、IOの発行先を第1擬似デバイスから第2擬似デバイスに切り替え、第2擬似デバイスによってDBを格納するボリュームである複製元ボリュームへのIO発行を継続しながら、複製機能によって、複製ボリュームを作成し、第1擬似デバイスによって、複製ボリュームに格納されたDBの再編成を行う。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
クラウドサービスにより提供される、仮想計算環境とデータベースを格納するブロックストレージであるボリュームとを備えた、
クラウドデータベースシステムであって、
前記仮想計算環境は、
IOを要求するデータベース管理システムと、
前記IOを受信し、前記ボリュームに前記IOを発行可能であり、且つ、前記IOの発行先の前記ボリュームを切替可能な第1擬似デバイスと、
前記IOを受信し、前記ボリュームに前記IOを発行可能であり、且つ、前記IOの発行先の前記ボリュームを切替可能な第2擬似デバイスと、
を備え、
前記データベース管理システムは、
前記第1擬似デバイス及び前記第2擬似デバイスの何れかに前記IOを要求し、前記第1擬似デバイス及び前記第2擬似デバイスの何れかによって、前記ボリュームにIOを発行させる、
クラウドデータベースシステム。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載のクラウドデータベースシステムにおいて、
前記クラウドサービスにより提供されるオブジェクトストレージを備え、
前記クラウドサービスは、前記データベースを格納する前記ボリュームである複製元ボリュームのデータコピーを前記オブジェクトストレージに作成し、前記データコピーから複製ボリュームを作成可能な複製機能を有し、
前記データベース管理システムは、
前記IOを前記第1擬似デバイスに要求し、前記第1擬似デバイスによって前記IOを前記複製元ボリュームに発行している通常業務状態において、前記データベースの再編成を行う場合、
前記IOの要求先を前記第1擬似デバイスから前記第2擬似デバイスに切り替え、前記第2擬似デバイスによって前記複製元ボリュームへのIO発行を継続しながら、前記複製機能によって前記複製ボリュームを作成し、前記第1擬似デバイスによって、前記複製ボリュームに格納された前記データベースの再編成を行う、
クラウドデータベースシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のクラウドデータベースシステムにおいて、
前記データベース管理システムは、
前記第1擬似デバイスによって前記データベースの再編成を完了した後、前記IOの要求先を、前記第2擬似デバイスから前記第1擬似デバイスに切り替え、前記第1擬似デバイスによって、前記IOを、再編成後の前記データベースを格納する前記複製ボリュームに発行する、
クラウドデータベースシステム。
【請求項4】
請求項2に記載のクラウドデータベースシステムにおいて、
前記データベース管理システムは、
前記複製ボリュームの作成が完了した後、前記第1擬似デバイスによって、前記複製ボリュームの全領域を読み込むことにより、前記データコピーから未転送のデータを前記複製ボリュームに転送させる、
クラウドデータベースシステム。
【請求項5】
請求項3に記載のクラウドデータベースシステムにおいて、
更新ログ用の前記ボリュームを有し、
前記データベース管理システムは、
前記第2擬似デバイスによって前記データベースを格納する前記ボリュームである前記複製元ボリュームへのIO発行を継続している間、更新ログ用の前記ボリュームに、前記データベースへの更新IO要求のログを記録する、
クラウドデータベースシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のクラウドデータベースシステムにおいて、
前記データベース管理システムは、
前記データベースの再編成を完了した後、前記第1擬似デバイスによって、前記IOを再編成後の前記データベースを格納する前記複製ボリュームに発行する前に、前記更新IO要求のログを、再編成後の前記データベースを格納する前記複製ボリュームに反映させる、
クラウドデータベースシステム。
【請求項7】
請求項3に記載のクラウドデータベースシステムにおいて、
前記データベース管理システムは、
前記データベースの再編成が完了し、前記IOの要求先を、前記第2擬似デバイスから前記第1擬似デバイスに切り替えた後、前記複製元ボリュームを削除する、
クラウドデータベースシステム。
【請求項8】
請求項2に記載のクラウドデータベースシステムにおいて、
前記仮想計算環境は、
前記第1擬似デバイス及び前記第2擬似デバイスを含み、前記第1擬似デバイス及び前記第2擬似デバイスのIO発行先の前記ボリュームを制御するドライバを備える、
クラウドデータベースシステム。
【請求項9】
クラウドサービスにより提供される、仮想計算環境とデータベースを格納するブロックストレージであるボリュームとを備えた、クラウドデータベースシステムに適用されるデータ管理方法であって、
前記仮想計算環境は、
IOを要求するデータベース管理システムと、
前記IOを受信し、前記ボリュームに前記IOを発行可能であり、且つ、前記IOの発行先の前記ボリュームを切替可能な第1擬似デバイスと、
前記IOを受信し、前記ボリュームに前記IOを発行可能であり、且つ、前記IOの発行先の前記ボリュームを切替可能な第2擬似デバイスと、
を備え、
前記データベース管理システムによって、
前記第1擬似デバイス及び前記第2擬似デバイスの何れかに前記IOを要求し、前記第1擬似デバイス及び前記第2擬似デバイスの何れかによって、前記ボリュームにIOを発行させる、
データ管理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、クラウドデータベースシステム及びデータ管理方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
金融、公共、交通及び通信などに適用されるミッションクリティカルシステムは、社会インフラを支え、障害及び停止が許されない重要なシステムである。ミッションクリティカルシステムにおいて、DBMS(Data Base Management System:データベース管理システム)は、データを安全に保存し、必要なデータに高速にアクセスするために使用される。DBMSには、ミッションクリティカルを支えるために高い品質が求められる。
【0003】
DBMSでは、長期間運用するとDB(Data Base)の断片化が発生し、性能が低下するため、定期的にDBの再編成が必要である。ミッションクリティカルシステムのDBMSに求められる高い品質としては、24時間無停止で高性能な稼働を実現することが重要である。このような稼働を実現するためには、定期的なDBの再編成を業務無停止で実施することが不可欠となる。
【0004】
オンプレミスでは、DBMSの性能を低下させずにDBを再編成することができる。その方式は、次の通りである。
(1)DBの再編成を始める前は、DBMSは、ボリューム#1でDBの更新処理をしている。また、ストレージの機能で、ボリューム#1に書き込まれたデータはボリューム#2にも反映される。
(2)DBの更新処理を停止し、ボリューム#1へIOを発行しない状態にする。これを静止化という。
(3)静止化中に、ストレージの機能で、ボリューム#1とボリューム#2を完全に同じデータに揃った状態にし、ボリューム#2へIOを発行できるようにする。
(4)DBMSでDBの更新処理をするボリュームをボリューム#2へ切り替える。
(5)静止化を解除し、ボリューム#2でDBの更新処理を再開する。また、実行したトランザクションによるデータの更新の記録を開始する(即ち、データの更新に関する情報の記録を開始する。)。
(6)ボリューム#1に格納されているDBを再編成する。
(7)再編成完了後、DB再編成中に記録したデータの更新に関する情報により、更新内容をボリューム#1に反映する。
(8)反映完了と同時に、DBを静止化し、データの更新の記録を停止する。
(9)DBMSでDBの更新処理をするボリュームをボリューム#1へ切り替える。
(10)静止化を解除して、ボリューム#1でDBの更新処理を再開する。
【0005】
一方で、クラウドでは、前記の再編成方式で使用しているストレージのボリューム複製機能がなく、異なる方式でボリュームの複製機能を提供している。例えば、クラウドとしてAWS(Amazon Web Services)で、ブロックデバイスであるEBS(Amazon Elastic Block Store)を複製する場合、次のような手順で実行される。
(1)複製元のEBSを使用中の業務アプリケーション等を停止し、複製元のEBSが更新されない状態にする。
(2)複製元のEBSのスナップショットをS3(Amazon Simple Storage Service (Amazon S3))に作成する。なお、このスナップショットの作成には、時間(例えば100GBのEBSのスナップショットの作成に約20分程度)がかかる。
(3)スナップショットの作成完了後、スナップショットから新しい複製EBSを作成する。
【0006】
特許文献1は、オンプレミスで、データベースシステムの処理を停止することなく、データベースの再編成処理が可能とするための技術を開示する。特許文献2は、オンプレミスでデータベース処理をできるだけ継続させたまま所定処理を実行することが可能な技術を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2006-119822号公報
特開2004-318288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ミッションクリティカルシステムのクラウドへの移行が進んでいる。ミッションクリティカルシステムをクラウドに移行した場合においても、定期的なDBの再編成を業務に影響を与えないで業務無停止で実施することが不可欠となる。
【0009】
DBMSの性能を低下させずにDBを再編成するためには、DBを再編成している間、再編成中のDBが格納されているボリュームとは別のボリュームに格納されたDBに業務を引き継いでDBの更新ができる必要がある。このため、データを揃えた状態でボリュームを複製する仕組みが必要になる。
【0010】
例えば、クラウドとしてAWSを利用して、再編成対象のDBが格納されたEBSを複製し、再編成を実行する場合、EBSスナップショットを利用して、次のような手順で実行される。
(1)再編成対象のDBが格納された複製元のEBSを使用中のDBMSからIOを出さないようにし、再編成対象のDBが格納された複製元のEBSにデータを書き込まない状態にする。
(2)再編成対象のDBが格納された複製元のEBSのスナップショットをS3に作成する。なお、このスナップショットの作成には、時間(例えば100GBのEBSのスナップショットの作成に約20分程度)がかかる。
(3)スナップショットの作成完了後、スナップショットから新しい複製EBSを作成する。
(4)複製EBSを作成後、複製元のEBSのDBを再編成し、再編成中、複製EBSをDBMSが使用すると同時に、実行したトランザクションにより更新されるデータの記録を開始する(当該データは、例えばEBSに記録される。)。
(5)再編成完了後、EBSに記録された更新されたデータを複製元EBSに反映し、実行したトランザクションにより更新されるデータの記録を停止し、複製元のEBSをDBMSが使用する。
(【0011】以降は省略されています)

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