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公開番号2025152974
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024055195
出願日2024-03-29
発明の名称サブマージアーク溶接システム
出願人株式会社ダイヘン
代理人個人,個人
主分類B23K 9/18 20060101AFI20251002BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】台車を用いたサブマージアーク溶接において、アーク電圧を検出するための電圧検出線の長さを抑制できるサブマージアーク溶接システムを提供する。
【解決手段】サブマージアーク溶接を行うための溶接システムA1において、被溶接物Wとの間でアークを発生させる電極8を支持する溶接トーチ3と、溶接トーチ3に電力を供給する溶接電源装置2と、溶接電源装置2を制御する制御装置1と、溶接トーチ3および制御装置1が搭載され、溶接線に沿って移動する台車4と、を備えた。制御装置1は、電極8と被溶接物Wとの間の電圧を検出し、デジタル信号である電圧値に変換して出力する電圧検出部11と、溶接電源装置2との間でデジタル通信を行う通信部13とを備えている。通信部13は、電圧検出部11から入力される電圧値を、溶接電源装置2に送信する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
サブマージアーク溶接を行うためのサブマージアーク溶接システムであって、
被溶接物との間でアークを発生させる電極を支持する溶接トーチと、
前記溶接トーチに電力を供給する溶接電源装置と、
前記溶接電源装置を制御する制御装置と、
前記溶接トーチおよび前記制御装置が搭載され、溶接線に沿って移動する台車と、
を備え、
前記制御装置は、
前記電極と前記被溶接物との間の電圧を検出し、デジタル信号である電圧値に変換して出力する電圧検出部と、
前記溶接電源装置との間でデジタル通信を行う通信部と、
を備え、
前記通信部は、前記電圧検出部から入力される前記電圧値を、前記溶接電源装置に送信する、
サブマージアーク溶接システム。
続きを表示（約 520 文字）【請求項２】
溶接ワイヤを送給し、前記溶接ワイヤの先端部分を前記電極として前記溶接トーチの先端から突出させるワイヤ送給装置をさらに備え、
前記溶接トーチは、前記溶接ワイヤに接触して電流を流すコンタクトチップを備え、
前記電圧検出部は、第１電圧検出線と第２電圧検出線とを備え、
前記第１電圧検出線は、前記コンタクトチップに導通接続され、
前記第２電圧検出線は、前記被溶接物に導通する、
請求項１に記載のサブマージアーク溶接システム。
【請求項３】
前記台車は、前記被溶接物に導通するタイヤを備え、
前記第２電圧検出線は、前記台車に導通接続されている、
請求項２に記載のサブマージアーク溶接システム。
【請求項４】
前記通信部と前記溶接電源装置とは、通信線で接続されており、ＣＡＮ通信により通信を行う、
請求項１ないし３のいずれかに記載のサブマージアーク溶接システム。
【請求項５】
前記通信部と前記溶接電源装置とは、無線通信により通信を行う、
請求項１ないし３のいずれかに記載のサブマージアーク溶接システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、サブマージアーク溶接を行うためのサブマージアーク溶接システムに関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
従来からサブマージアーク溶接が知られている。サブマージアーク溶接は、被溶接物の上に粒上のフラックスを散布し、フラックスの中に溶接ワイヤを送給して、溶接ワイヤの先端と被溶接物との間にアークを発生させて溶接を行うものである。サブマージアーク溶接では、例えば台車を溶接線に沿って移動させることで、溶接個所を移動させながら溶接を行う。サブマージアーク溶接では、太径の溶接ワイヤに大電流を流すことで、厚板を高能率で溶接することができる。
【０００３】
一般的に、定電圧制御を行う場合、フィードフォワード制御だと溶接性能が低くなるので、フィードバック制御を行うのが望ましい。特許文献１には、フィードバック制御を行うサブマージアーク溶接の溶接電源装置の一例が開示されている。当該溶接電源装置の制御回路は、電流センサまたは電圧センサから入力される検出信号と指令値とに基づいて出力制御駆動信号を生成してインバータ回路に出力する、フィードバック制御を行っている。アーク電圧の定電圧制御を行う場合、アーク電圧の検出精度を高めるためには、できるだけアークの近くで電圧を検出する必要がある。したがって、電圧検出線の先端を溶接トーチのコンタクトチップに接続するのが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０２２－４５１３６号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかし、電圧検出線の先端を溶接トーチのコンタクトチップに接続する場合、電圧検出線は、溶接電源装置と、台車とともに移動するコンタクトチップとを接続するための長さが必要になる。溶接電源装置と台車とは５０ｍ以上離れることもあるので、電圧検出線は非常に長くなる場合がある。電圧検出線は、長くなるほど、周囲のノイズが重畳しやすくなる。また、長い電圧検出線は、引き回しの困難性が高まる。
【０００６】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、台車を用いたサブマージアーク溶接において、アーク電圧を検出するための電圧検出線の長さを抑制できるサブマージアーク溶接システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明によって提供されるサブマージアーク溶接システムは、サブマージアーク溶接を行うためのサブマージアーク溶接システムであって、被溶接物との間でアークを発生させる電極を支持する溶接トーチと、前記溶接トーチに電力を供給する溶接電源装置と、前記溶接電源装置を制御する制御装置と、前記溶接トーチおよび前記制御装置が搭載され、溶接線に沿って移動する台車と、を備え、前記制御装置は、前記電極と前記被溶接物との間の電圧を検出し、デジタル信号である電圧値に変換して出力する電圧検出部と、前記溶接電源装置との間でデジタル通信を行う通信部と、を備え、前記通信部は、前記電圧検出部から入力される前記電圧値を、前記溶接電源装置に送信する。
【０００８】
本発明の好ましい実施の形態においては、溶接ワイヤを送給し、前記溶接ワイヤの先端部分を前記電極として前記溶接トーチの先端から突出させるワイヤ送給装置をさらに備え、前記溶接トーチは、前記溶接ワイヤに接触して電流を流すコンタクトチップを備え、前記電圧検出部は、第１電圧検出線と第２電圧検出線とを備え、前記第１電圧検出線は、前記コンタクトチップに導通接続され、前記第２電圧検出線は、前記被溶接物に導通する。
【０００９】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記台車は、前記被溶接物に導通するタイヤを備え、前記第２電圧検出線は、前記台車に導通接続されている。
【００１０】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記通信部と前記溶接電源装置とは、通信線で接続されており、ＣＡＮ通信により通信を行う。
（【００１１】以降は省略されています）

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