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公開番号2025129624
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-05
出願番号2024026377
出願日2024-02-26
発明の名称交流パルスアーク溶接制御方法
出願人株式会社ダイヘン
代理人
主分類B23K 9/073 20060101AFI20250829BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】消耗電極交流パルスアーク溶接において、溶接状態が変動しても1パルス周期1溶滴移行状態を常に維持して良好な溶接品質を得ること。
【解決手段】電極プラス極性期間では、ベース電流の値からピーク電流の値へと上昇する遷移電流を通電し、ピーク電流を通電し、ピーク電流の値からベース電流の値へと下降する遷移電流を通電し、ベース電流を通電し、電極マイナス極性電流を通電し、これらの通電を1パルス周期として繰り返して溶接する交流パルスアーク溶接制御方法において、溶接ワイヤの送給速度Fwは正送ピーク値と逆送ピーク値とを繰り返し、少なくとも時刻t4~t5のベース期間及び時刻t5~t6の電極マイナス極性期間中は逆送ピーク値とする。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
溶接ワイヤを送給し、
電極プラス極性期間では、ピーク立上り期間中はベース電流の値からピーク電流の値へと上昇するピーク立上り電流を通電し、ピーク期間中は前記ピーク電流を通電し、ピーク立下り期間中は前記ピーク電流の値から前記ベース電流の値へと下降するピーク立下り電流を通電し、ベース期間中は前記ベース電流を通電し、電極マイナス極性期間では電極マイナス極性電流を通電し、これらの通電を1パルス周期として繰り返して溶接する交流パルスアーク溶接制御方法において、
前記溶接ワイヤは正送と逆送とを繰り返し、少なくとも前記ベース期間及び前記電極マイナス極性期間中は前記逆送する、
ことを特徴とする交流パルスアーク溶接制御方法。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
前記溶接ワイヤの送給速度は、
前記ピーク立上り期間の開始時点で逆送ピーク値から正送ピーク値への変化を開始し、
前記ピーク立下り期間の開始時点で前記正送ピーク値から前記逆送ピーク値への変化を開始する、
ことを特徴とする請求項1に記載の交流パルスアーク溶接制御方法。
【請求項3】
前記正送ピーク値から前記逆送ピーク値への変化期間は前記ピーク立下り期間以下である、
ことを特徴とする請求項2に記載の交流パルスアーク溶接制御方法。
【請求項4】
前記逆送ピーク値の絶対値を、前記電極マイナス極性期間中は前記ベース期間中よりも大きな値に設定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の交流パルスアーク溶接制御方法。
【請求項5】
少なくとも前記ピーク電流を変調制御することによってアーク長制御を行い、前記電極マイナス極性電流を変調制御することによって電極マイナス極性電流比率を設定値に維持する、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の交流パルスアーク溶接制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、溶接ワイヤを送給して溶接する交流パルスアーク溶接制御方法に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
溶接ワイヤを送給して溶接するパルスアーク溶接は、鉄鋼等の溶接に広く使用されている。溶接の効率化を目的として溶接速度を速くするためには、溶接ワイヤの溶融速度を増大させる必要がある。交流パルスアーク溶接では電極マイナス極性期間を設けることによって、直流パルスアーク溶接よりも1.5倍程度溶接ワイヤの溶融速度を増大させることができる。この交流パルスアーク溶接では、溶接ワイヤを送給し、電極プラス極性期間では、ピーク立上り期間中はベース電流の値からピーク電流の値へと上昇するピーク立上り電流を通電し、ピーク期間中はピーク電流を通電し、ピーク立下り期間中はピーク電流の値からベース電流の値へと下降するピーク立下り電流を通電し、ベース期間中はベース電流を通電し、電極マイナス極性期間では電極マイナス極性電流を通電し、これらの通電を1パルス周期として繰り返して溶接が行われる。パルスアーク溶接では、1パルス周期1溶滴移行状態にすることによって、スパッタの発生が少なく、美しいビード外観を得ることができる。
【0003】
特許文献1の発明では、ピーク期間中の第1の時点からベース期間中の第2の時点までの所定期間の間は、溶接ワイヤの送給速度を、ピーク電流の立ち上がり時点の送給速度よりも低くする、あるいは、溶接ワイヤを溶接対象物から引き離す方向に送給する逆送としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6123069号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
交流パルスアーク溶接では、溶接ワイヤの先端に形成される溶滴のサイズが直流パルスアーク溶接に比べて大きくなる。このために、従来技術の交流パルスアーク溶接では、1パルス周期1溶滴移行状態から逸脱して、溶接品質が悪くなるという問題がある。
【0006】
そこで、本発明では、1パルス周期1溶滴移行状態を常に維持して良好な溶接品質を得ることができる交流パルスアーク溶接制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、
溶接ワイヤを送給し、
電極プラス極性期間では、ピーク立上り期間中はベース電流の値からピーク電流の値へと上昇するピーク立上り電流を通電し、ピーク期間中は前記ピーク電流を通電し、ピーク立下り期間中は前記ピーク電流の値から前記ベース電流の値へと下降するピーク立下り電流を通電し、ベース期間中は前記ベース電流を通電し、電極マイナス極性期間では電極マイナス極性電流を通電し、これらの通電を1パルス周期として繰り返して溶接する交流パルスアーク溶接制御方法において、
前記溶接ワイヤは正送と逆送とを繰り返し、少なくとも前記ベース期間及び前記電極マイナス極性期間中は前記逆送する、
ことを特徴とする交流パルスアーク溶接制御方法である。
【0008】
請求項2の発明は、
前記溶接ワイヤの送給速度は、
前記ピーク立上り期間の開始時点で逆送ピーク値から正送ピーク値への変化を開始し、
前記ピーク立下り期間の開始時点で前記正送ピーク値から前記逆送ピーク値への変化を開始する、
ことを特徴とする請求項1に記載の交流パルスアーク溶接制御方法である。
【0009】
請求項3の発明は、
前記正送ピーク値から前記逆送ピーク値への変化期間は前記ピーク立下り期間以下である、
ことを特徴とする請求項2に記載の交流パルスアーク溶接制御方法である。
【0010】
請求項4の発明は、
前記逆送ピーク値の絶対値を、前記電極マイナス極性期間中は前記ベース期間中よりも大きな値に設定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の交流パルスアーク溶接制御方法である。
(【0011】以降は省略されています)

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