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公開番号2025161935
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-24
出願番号2025140157,2021114424
出願日2025-08-26,2021-07-09
発明の名称ポリオール含有組成物、発泡性ウレタン樹脂組成物、及びポリウレタン発泡体
出願人積水化学工業株式会社
代理人個人,個人
主分類C08G 18/00 20060101AFI20251017BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】発泡機によりポリイソシアネートと反応及び発泡させる工程において、良好な発泡性を発揮しつつ、発泡機内部のフィルターに目詰まりが発生せず、かつ難燃性の高いポリウレタン発泡体を形成可能な、ポリオール含有組成物を提供すること。
【解決手段】ポリオール、発泡剤、触媒、及び難燃剤を含有するポリオール含有組成物であって、前記触媒が、ビスマス化合物及びスズ化合物から選択される少なくとも1種の金属触媒を含み、前記難燃剤が、1分子あたり少なくとも2個のベンゼン環を含む構造を有する臭素系難燃剤を含む、ポリオール含有組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリオール、発泡剤、触媒、及び難燃剤を含有するポリオール含有組成物であって、
前記触媒が、ビスマス塩及びスズ塩から選択される少なくとも1種の金属触媒を含み、
前記難燃剤が、1分子あたり少なくとも2個のベンゼン環を含む構造を有する臭素系難燃剤を含む、ポリオール含有組成物。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記臭素系難燃剤を構成するベンゼン環のうち、少なくとも2個のベンゼン環が、エチレン基を介して化学結合されている、請求項1に記載のポリオール含有組成物。
【請求項3】
前記臭素系難燃剤が、臭素化されたベンゼン環を少なくとも1個含む、請求項1又は2に記載のポリオール含有組成物。
【請求項4】
前記臭素系難燃剤中の臭素の含有量が、臭素系難燃剤全量基準で50質量%以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載のポリオール含有組成物。
【請求項5】
前記臭素系難燃剤がエチレンビス(ペンタブロモフェニル)である、請求項1~4のいずれか1項に記載のポリオール含有組成物。
【請求項6】
前記難燃剤が赤燐系難燃剤を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のポリオール含有組成物。
【請求項7】
前記赤燐系難燃剤の含有量が、ポリオール含有組成物全量基準で6~36質量%である、請求項6に記載のポリオール含有組成物。
【請求項8】
前記発泡剤がハイドロフルオロオレフィンを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載のポリオール含有組成物。
【請求項9】
前記触媒がイミダゾール誘導体を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載のポリオール含有組成物。
【請求項10】
前記触媒が三量化触媒を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載のポリオール含有組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリオール含有組成物、発泡性ウレタン樹脂組成物、及びポリウレタン発泡体に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
ポリウレタン発泡体は、その優れた断熱性を利用して、マンション等の集合住宅、戸建住宅、商業ビル等の建築物の天井、屋根、壁面などの建築部材の断熱や結露防止に実用されている。ポリウレタン発泡体は、各構造物の表面に、ポリオール化合物及びポリイソシアネート化合物を含む発泡性ウレタン樹脂組成物を吹き付け、発泡及び硬化させることにより形成される。
【0003】
ポリウレタン発泡体は、軽量であるものの、有機物であるため燃えやすい。これを改善するため、難燃性の高いポリウレタン発泡体が必要とされている。ポリウレタン発泡体の難燃性を高める為の手段として、例えば、特許文献1に記載されるように、ポリオール組成物中に臭素系難燃剤を含有することが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-172603号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、こうした従来のポリオール組成物は、発泡機を使用してポリイソシアネートと反応及び発泡させる際に、臭素系難燃剤が凝集して大粒径化することが原因で、発泡機内部のフィルターに目詰まりが発生してしまうことがある。そのような場合、ポリイソシアネートと反応及び発泡させるのに十分な量のポリオール組成物を吐出させることができず、ポリウレタン発泡体の生産効率が低下することなどが問題となる。
そこで本発明は、発泡機によりポリイソシアネートと反応及び発泡させる工程において、良好な発泡性を発揮しつつ、発泡機内部のフィルターに目詰まりが発生せず、かつ難燃性の高いポリウレタン発泡体を形成可能な、ポリオール含有組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、以下の構成を有するポリオール含有組成物により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
【0007】
本発明は、下記[1]~[21]を要旨とする。
[1]ポリオール、発泡剤、触媒、及び難燃剤を含有するポリオール含有組成物であって、前記触媒が、ビスマス塩及びスズ塩から選択される少なくとも1種の金属触媒を含み、前記難燃剤が、1分子あたり少なくとも2個のベンゼン環を含む構造を有する臭素系難燃剤を含む、ポリオール含有組成物。
[2]前記臭素系難燃剤を構成するベンゼン環のうち、少なくとも2個のベンゼン環が、エチレン基を介して化学結合されている、[1]に記載のポリオール含有組成物。
[3]前記臭素系難燃剤が、臭素化されたベンゼン環を少なくとも1個含む、[1]又は[2]に記載のポリオール含有組成物。
[4]前記臭素系難燃剤中の臭素の含有量が、臭素系難燃剤全量基準で50質量%以上である、[1]~[3]のいずれか1項に記載のポリオール含有組成物。
[5]前記臭素系難燃剤がエチレンビス(ペンタブロモフェニル)である、[1]~[4]のいずれか1項に記載のポリオール含有組成物。
[6]前記難燃剤が赤燐系難燃剤を含む、[1]~[5]のいずれか1項に記載のポリオール含有組成物。
[7]前記赤燐系難燃剤の含有量が、ポリオール含有組成物全量基準で6~36質量%である、[6]に記載のポリオール含有組成物。
[8]前記発泡剤がハイドロフルオロオレフィンを含む、[1]~[7]のいずれか1項に記載のポリオール含有組成物。
[9]前記触媒がイミダゾール誘導体を含む、[1]~[8]のいずれか1項に記載のポリオール含有組成物。
[10]前記触媒が三量化触媒を含む、[1]~[9]のいずれか1項に記載のポリオール含有組成物。
[11]前記三量化触媒が4級アンモニウム塩を含む、[10]に記載のポリオール含有組成物。
[12]前記ポリオールの加重平均芳香族濃度が10質量%以上である、[1]~[11]のいずれか1項に記載のポリオール含有組成物。
[13]前記難燃剤の含有量が、ポリオール含有組成物全量基準で20~60質量%である、[1]~[12]のいずれか1項に記載のポリオール含有組成物。
[14]前記臭素系難燃剤の含有量が、ポリオール含有組成物全量基準で20質量%以下である、[1]~[13]のいずれか1項に記載のポリオール含有組成物。
[15]吹き付け用途で使用される、[1]~[14]のいずれか1項に記載のポリオール含有組成物。
[16][1]~[15]のいずれか1項に記載のポリオール含有組成物、及びポリイソシアネートからなる、発泡性ウレタン樹脂組成物。
[17]前記ポリイソシアネートが芳香族ポリイソシアネートである、[16]に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
[18]イソシアネートインデックスが300以上である、[16]又は[17]に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
[19]前記発泡性ウレタン樹脂組成物を発泡してなる発泡体のコア密度が25~60kg/m

である、[16]~[18]のいずれか1項に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
[20]前記発泡性ウレタン樹脂組成物を発泡してなるポリウレタン発泡体の、ISO-5660の試験方法に準拠したコーンカロリーメーター試験により、放射熱強度50kW/m

にて20分間加熱したときの総発熱量が8MJ/m

未満である、[16]~[19]のいずれか1項に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
[21][16]~[20]のいずれか1項に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物を反応及び発泡させて形成される、ポリウレタン発泡体。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、発泡機によりポリイソシアネートと反応及び発泡させる工程において、良好な発泡性を発揮しつつ、発泡機内部のフィルターに目詰まりが発生せず、かつ難燃性の高いポリウレタン発泡体を形成可能な、ポリオール含有組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
[ポリオール含有組成物]
本発明のポリオール含有組成物は、ポリオール、発泡剤、触媒、及び難燃剤を含有する。ポリオール含有組成物は、ポリイソシアネートと反応させてポリウレタン発泡体を得るために使用される。また、難燃剤は、少なくとも臭素系難燃剤を含む。
【0010】
(難燃剤)
<臭素系難燃剤>
本発明のポリオール含有組成物中に含有される臭素系難燃剤は、1分子あたり少なくとも2個のベンゼン環を含む構造を有する。臭素系難燃剤がこうした構造を有することにより、臭素系難燃剤が凝集して大粒径化することを防止することができ、発泡機により、ポリオール含有組成物とポリイソシアネートを反応及び発泡させる際、発泡機内部のフィルターに目詰まりが発生することを防止することができる。なお、その原理は定かではないが、本発明で使用する臭素系難燃剤は、同じ分子内に少なくとも2個のベンゼン環を含む構造を有することにより、該構造が、ベンゼン環同士が重なったり、あるいは臭素原子同士が相互作用により引き寄せられたりすることを防止する役割を果たすと考えられる。その結果として、臭素系難燃剤の凝集及び大粒径化が防止できると考えられる。
上記構造を有する臭素系難燃剤としては、具体的に、ポリブロモビフェニル、1-ベンジルオキシ-4-ブロモベンゼン、デカブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、ヘキサブロモジフェニルエーテル、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、エチレンビス(テトラブロモフタルイミド)、テトラブロモビスフェノールA等が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

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