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公開番号2025165636
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-05
出願番号2024069820
出願日2024-04-23
発明の名称熱膨張性マイクロカプセル用組成物
出願人積水化学工業株式会社
代理人弁理士法人WisePlus
主分類C09K 3/00 20060101AFI20251028BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】本発明は、優れた発泡性と黒色度を両立した熱膨張性マイクロカプセルを作製することが可能な熱膨張性マイクロカプセル用組成物、熱膨張性マイクロカプセル及び熱膨張性マイクロカプセルの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、シェルに、コア剤として揮発性膨張剤が内包された熱膨張性マイクロカプセルを作製するための熱膨張性マイクロカプセル用組成物であって、黒色材、顔料誘導体、分散剤及び重合性単量体を含有する、熱膨張性マイクロカプセル用組成物である。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
シェルに、コア剤として揮発性膨張剤が内包された熱膨張性マイクロカプセルを作製するための熱膨張性マイクロカプセル用組成物であって、
黒色材、顔料誘導体、分散剤及び重合性単量体を含有する、熱膨張性マイクロカプセル用組成物。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記熱膨張性マイクロカプセル用組成物中の有機溶剤の含有量が70重量%以下である、請求項1に記載の熱膨張性マイクロカプセル用組成物。
【請求項3】
前記黒色材は、炭素系黒色顔料、酸化物系黒色顔料及び窒化物系黒色顔料からなる群から選択される少なくとも一種である、請求項1又は2に記載の熱膨張性マイクロカプセル用組成物。
【請求項4】
前記炭素系黒色顔料はカーボンブラックである、請求項3に記載の熱膨張性マイクロカプセル用組成物。
【請求項5】
前記黒色材は、一次平均粒子径が10nm以上、100nm以下である、請求項1又は2に記載の熱膨張性マイクロカプセル用組成物。
【請求項6】
前記黒色材の含有量が、1重量%以上、40重量%以下である、請求項1又は2に記載の熱膨張性マイクロカプセル用組成物。
【請求項7】
前記顔料誘導体が、アゾ系顔料及びフタロシアニン系顔料からなる群から選択される少なくとも1種の誘導体である、請求項1又は2に記載の熱膨張性マイクロカプセル用組成物。
【請求項8】
前記重合性単量体はラジカル重合性単量体である、請求項1又は2に記載の熱膨張性マイクロカプセル用組成物。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の熱膨張性マイクロカプセル用組成物を用いてなる、熱膨張性マイクロカプセル。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の熱膨張性マイクロカプセル用組成物を用いる、熱膨張性マイクロカプセルの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、優れた発泡性と黒色度を両立した熱膨張性マイクロカプセルを作製することが可能な熱膨張性マイクロカプセル用組成物に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
熱膨張性マイクロカプセルは、意匠性付与剤や軽量化剤として幅広い用途に使用されており、発泡インク、壁紙をはじめとした軽量化を目的とした塗料等にも利用されている。
このような熱膨張性マイクロカプセルとしては、熱可塑性シェルポリマーの中に、シェルポリマーの軟化点以下の温度でガス状になる揮発性膨張剤が内包されているものが広く知られている。
【0003】
このような熱膨張性マイクロカプセルとしては、例えば、特許文献1には、黒色材としてカーボンブラックをシェル内部に含む熱膨張性マイクロカプセルが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第WO2021/221160号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の熱膨張性マイクロカプセルでは、黒色度が向上する一方で発泡性能が低下するという問題がある。特に、熱膨張性マイクロカプセルが発泡後、シェルが薄くなる際に、シェル内部に存在する黒色材がコア抜けの起点となり、十分に膨張しないという問題がある。また、シェルが多孔化し、発泡性能が損なわれるという問題もある。
【0006】
本発明は、優れた発泡性と黒色度を両立した熱膨張性マイクロカプセルを作製することが可能な熱膨張性マイクロカプセル用組成物、熱膨張性マイクロカプセル及び熱膨張性マイクロカプセルの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示1は、シェルに、コア剤として揮発性膨張剤が内包された熱膨張性マイクロカプセルを作製するための熱膨張性マイクロカプセル用組成物であって、黒色材、顔料誘導体、分散剤及び重合性単量体を含有する、熱膨張性マイクロカプセル用組成物である。
本開示2は、前記熱膨張性マイクロカプセル用組成物中の有機溶剤の含有量が70重量%以下である、本開示1に記載の熱膨張性マイクロカプセル用組成物である。
本開示3は、前記黒色材は、炭素系黒色顔料、酸化物系黒色顔料及び窒化物系黒色顔料からなる群から選択される少なくとも一種である、本開示1又は2に記載の熱膨張性マイクロカプセル用組成物である。
本開示4は、前記炭素系黒色顔料はカーボンブラックである、本開示3に記載の熱膨張性マイクロカプセル用組成物である。
本開示5は、前記黒色材は、一次粒子の数平均粒子径が10nm以上、100nm以下である、本開示1~4のいずれかに記載の熱膨張性マイクロカプセル用組成物である。
本開示6は、前記黒色材の含有量が、1重量%以上、40重量%以下である、本開示1~5のいずれかに記載の熱膨張性マイクロカプセル用組成物である。
本開示7は、前記顔料誘導体が、アゾ系顔料又はフタロシアニン系顔料からなる群から選択される少なくとも一種である、本開示1~6のいずれかに記載の熱膨張性マイクロカプセル用組成物である。
本開示8は、前記重合性単量体はラジカル重合性単量体である、本開示1~7のいずれかに記載の熱膨張性マイクロカプセル用組成物である。
本開示9は、本開示1~8のいずれかに記載の熱膨張性マイクロカプセル用組成物を用いてなる、熱膨張性マイクロカプセルである。
本開示10は、本開示1~8のいずれかに記載の熱膨張性マイクロカプセル用組成物を用いる、熱膨張性マイクロカプセルの製造方法である。
以下、本発明を詳述する。
【0008】
本発明は、シェルに、コア剤として揮発性膨張剤が内包された熱膨張性マイクロカプセルを作製するための熱膨張性マイクロカプセル用組成物であって、黒色材、顔料誘導体、分散剤及び重合性単量体を含有するものである。
上記黒色材を含有することで、得られる熱膨張性マイクロカプセルの黒色度を高めることができ、また遮光性や外観性能をより一層高めることができる。なお、上記黒色材は、太陽光のうちの可視光領域を含む全ての光線を吸収することで黒色を示すものである。一般的な黒色顔料は可視光領域(約380~780nm)の光を吸収して黒色を示すが、実際には、熱に寄与する度合いの大きい800~1,400nmの波長領域を含む近赤外領域の光も吸収する。
【0009】
上記黒色材のOD値の好ましい下限は0.1、好ましい上限は5.0である。より好ましい下限は0.5、より好ましい上限は4.0、更に好ましい上限は3.0である。上記範囲内とすることで、高い遮光性ならびに漆黒性を両立させた黒色塗膜、ならびにブラックマトリクスを得ることができる。
上記黒色材のOD値は、上記黒色材を5重量%含有するアクリル樹脂(塗膜厚み10μm)を測定した場合のOD値をいう。
なお、本明細書において、光学濃度(OD値)とは、光学濃度変化素子に対する入射光強度をI

、透過光強度をI

とした際に、X=-log(I

/I

)で表される値Xのことを差す。
なお、光学濃度(OD値)は、色彩色差計、マクベス濃度計等を用いることで測定することができる。
【0010】
上記黒色材としては、黒色顔料、黒色染料、黒色導電性ポリマー等が挙げられる。なかでも、黒色顔料が好ましい。
上記黒色顔料としては、炭素系黒色顔料、酸化物系黒色顔料、窒化物系黒色顔料等の無機系黒色顔料のほか、有機系黒色顔料が挙げられる。なかでも、炭素系黒色顔料、酸化物系黒色顔料及び窒化物系黒色顔料からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
上記炭素系黒色顔料としては、カーボンブラック、黒鉛、活性炭、グラフェン、カーボンナノチューブ等が挙げられる。なかでもカーボンブラックが好ましい。
上記酸化物系黒色顔料としては、チタンブラック、酸化鉄、マグネタイト、酸化第一銅(亜酸化銅)のほか、銅とクロム、銅とマンガン、銅と鉄とマンガン、コバルトとクロムと鉄を主金属成分とした複合酸化物黒色顔料等が挙げられる。
上記窒化物系黒色顔料としては、窒化ジルコニウム等が挙げられる。
上記有機系黒色顔料としては、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等が挙げられる。
なかでも、優れた耐熱性に加え、樹脂中での分散性に優れること、均質な黒色を付与できる点でカーボンブラックがより好ましい。
また、上記黒色顔料としては、芳香族系官能基を有する黒色顔料が好ましい。上記芳香族系官能基を有する黒色顔料を用いることで、黒色顔料の芳香族官能基と、分子内に芳香族基及び窒素原子を含む化合物の芳香族基とが相互作用することで、黒色顔料の分散性が向上し、黒色度を上げることが可能となる。
上記芳香族系官能基を有する黒色顔料としては、カーボンブラック、カーボンナノチューブ(何れも芳香族系官能基を有するもの)等が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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