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公開番号2025034057
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023140204
出願日2023-08-30
発明の名称二酸化炭素の回収方法及び回収装置
出願人栗田工業株式会社
代理人個人,個人
主分類B01D 53/02 20060101AFI20250306BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】冷却塔などの送風機動力を活用し、二酸化炭素吸収剤を用いて二酸化炭素を吸収する二酸化炭素吸収技術において、高湿度条件において二酸化炭素吸収性能を十分に発揮する吸収剤を用いて、効率的に二酸化炭素を吸収して回収する方法及び装置を提供する。
【解決手段】二酸化炭素含有ガスを二酸化炭素吸収剤と接触させて該二酸化炭素含有ガス中の二酸化炭素を該二酸化炭素吸収剤に吸収させる工程を有する二酸化炭素の回収方法において、該二酸化炭素吸収剤が、ゲル状又は固体状の第1吸収剤を含み、該二酸化炭素吸収剤の湿度40%±10%の環境における二酸化炭素吸収量に対する湿度80%以上の環境における二酸化炭素吸収量の割合が80%以上である二酸化炭素の回収方法。二酸化炭素吸収剤は、第1吸収剤に担持された第2吸収剤をさらに含み、第2吸収剤は、塩基性吸収剤およびアミン化合物吸収剤の少なくともいずれか一種が好ましい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
二酸化炭素含有ガスを二酸化炭素吸収剤と接触させて該二酸化炭素含有ガス中の二酸化炭素を該二酸化炭素吸収剤に吸収させる工程を有する二酸化炭素の回収方法において、
該二酸化炭素吸収剤が、ゲル状又は固体状の第1吸収剤を含み、
該二酸化炭素吸収剤の湿度40%±10%の環境における二酸化炭素吸収量に対する湿度80%以上の環境における二酸化炭素吸収量の割合が80%以上である二酸化炭素の回収方法。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記二酸化炭素吸収剤が、前記第1吸収剤に担持された第2吸収剤をさらに含む請求項1に記載の二酸化炭素の回収方法。
【請求項3】
前記第2吸収剤が、塩基性吸収剤およびアミン化合物吸収剤の少なくともいずれか一種である請求項2に記載の二酸化炭素の回収方法。
【請求項4】
前記二酸化炭素含有ガスが大気を散布水と接触させた後のガスである請求項1~3のいずれか1項の二酸化炭素の回収方法。
【請求項5】
前記二酸化炭素含有ガスが冷却塔の排出ガスである請求項4に記載の二酸化炭素の回収方法。
【請求項6】
散水手段と大気の導入用ファンとを有し、該導入用ファンにより導入された大気が該散水手段で散水された散布水と接触することで該散布水が冷却される冷却塔から排出されるガス中の二酸化炭素を二酸化炭素吸収剤で吸収する二酸化炭素の回収装置であって、
該二酸化炭素吸収剤が、ゲル状又は固体状の第1吸収剤を含み、
該二酸化炭素吸収剤の湿度40%±10%の環境における二酸化炭素吸収量に対する湿度80%以上の環境における二酸化炭素吸収量の割合が80%以上である二酸化炭素の回収装置。
【請求項7】
前記二酸化炭素吸収剤が、前記第1吸収剤に担持された第2吸収剤をさらに含む請求項6に記載の二酸化炭素の回収装置。
【請求項8】
前記第2吸収剤が、塩基性吸収剤およびアミン化合物吸収剤の少なくともいずれか一種である請求項7に記載の二酸化炭素の回収装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、大気等の二酸化炭素含有ガス中の二酸化炭素の回収方法及び回収装置に関するものであり、特に二酸化炭素吸収剤を用いる二酸化炭素の回収方法及び回収装置に関する。本発明の二酸化炭素の回収方法及び回収装置は、工場やビルなどに設置されている冷却塔からの排気から二酸化炭素を吸収して回収する方法及び装置として有用である。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化を抑制するために、燃料や電力の使用量を減らす方法のほか、大気中から二酸化炭素を直接回収する方法が検討されている。例えば、特許文献1では、二酸化炭素を吸着する能力をもつ吸収剤を利用して大気中の二酸化炭素を除去する設備について記載されている。この設備を用いて二酸化炭素を大気中から吸収する際には、送風機などを用いて吸着設備に大気を積極的に送り込む必要がある。しかし、この場合には送風機の稼働のための電力が必要になるため、新たな二酸化炭素の発生源となり得る。送風機を用いない場合は、吸収剤による二酸化炭素の吸収効率が低下するため、これを補うべく吸収剤の表面積を大きくする必要があり経済的ではない。
【0003】
特許文献2には、既存設備と同様の運用が可能でかつ既存設備に備えられている送風機の動力を活用することで上記の問題点を解決した方法が提案されている。ここで、既存の設備とは冷却塔などを指し、特許文献2の設備は、冷却水を冷却する際に用いる冷却塔の送風機動力を活用し、大気と二酸化炭素吸収剤とを効率的に接触させることで、二酸化炭素を大気中から除去する。しかしながら、ここでは、この設備に最適な吸収剤の選定については特に言及されていない。
【0004】
従来、二酸化炭素の吸収方法には、アミンやアルカリ金属水酸化物などのアルカリ吸収液で吸収する方法や、シリカゲル、ゼオライト、活性炭などの多孔質体の細孔に二酸化炭素を吸着する方法、シリカゲルやゼオライトなどの表面にアミンを担持した固体吸収剤を用いて吸収する方法などが開発されている(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
米国特許出願公開第2017/0106330号明細書
特許第6738920号公報
【非特許文献】
【0006】
Ahmed Sodiq et al., A review on progress made in direct air capture of CO2, Environmental Technology & Innovation 29 (2023) 102991, https://doi.org/10.1016/j.eti.2022.102991
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
冷却塔等の排気から二酸化炭素を吸収する場合には、湿気が障害となり得る。例えば、ゼオライトによる二酸化炭素吸収において、高湿度条件ではその吸収量が低下することが知られている。一方、炭酸カリウムや三級アミンのようなアルカリ吸収剤においては、水の加水分解により水酸化物イオンが生じることで二酸化炭素と反応できるようになるため、空気中に水蒸気が存在する必要がある。このように、吸収剤の性能は水分の影響を受ける。
一方、冷却塔の排気においては、湿度は基本的には100%であることから、高湿度条件で二酸化炭素の吸収ができる二酸化炭素吸収剤を選定することが必要となる。
【0008】
本発明は、冷却塔などの送風機動力を活用し、二酸化炭素吸収剤を用いて二酸化炭素を吸収する二酸化炭素吸収技術において、高湿度条件において二酸化炭素吸収性能を十分に発揮する吸収剤を用いて、効率的に二酸化炭素を吸収して回収する二酸化炭素の回収方法及び回収装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記課題を解決すべく検討を重ねた結果、高湿度条件においても二酸化炭素吸収性能の低下が少なく、かつ、二酸化炭素吸収時及びその前後において流動することのない、特定の二酸化炭素吸収剤を用いることで、上記課題を解決することができることを見出した。
【0010】
即ち、本発明は以下を要旨とする。
(【0011】以降は省略されています)

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